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商品説明
「御威光」の支配から文明開化まで、何が起きたのか−。江戸から明治半ばの日本へと遡航し、政治をめぐる思想を斬新な視点で描き出す。歴史を知る楽しみに満ちた、刺激的なタイム・トリップ。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
渡辺 浩
- 略歴
- 〈渡辺浩〉1946年横浜市生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院法学政治学研究科・法学部教授。著書に「近世日本社会と宋学」「東アジアの王権と思想」など。
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著者/著名人のレビュー
教科書では「~時代」...
ジュンク堂
教科書では「~時代」と区分された章だてで日本史を学ぶので、それぞれの間に断絶があると思ってしまいがちだ。だが、関ヶ原の戦いで戦国の世が戸板返しのように「天下泰平」と化したわけではなく、黒船の来航が一気に江戸を明治へと裏返したわけではない。
関ヶ原後も、武士たちは“次の戦を待ち続けた。待ち続けて、世代交代を続け、たまたま二世紀以上も経ってしまったのである。”
時代が下り、多くの武士は、経済的に苦しく、自己肯定が困難になっていく。“戦国武士の理想からすれば彼等は堕落していた。儒教的君子の理想からすれば、世襲の「武」の「士」であることはひけめだった。そして「皇国」の歴史意識からすれば、存在自体が道徳的に疑わしかった。”そうして、幕府=将軍の「御威光」の支配の根底事態が衰弱化していく。
当初、“徳川家康は、儒学的「放伐」論に好意を持った。”江戸期における儒学の受容とその変遷、その反動としての国学の成立という流れは、時代と相即する。
遂に幕末の儒者横井小楠は、儒学者が永年信じていた理想の儒学的統治が西洋で実現している、と宣言するのだ。
歴史は、多様な要素が交錯する「連続」と捉えた方が、面白い。