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今、軽く話題のトイレで弁当を食べる若者達にスポットライトを当てて、若者社会全体の問題をテーマにした内容です。この本の面白い所は、なんといっても筆者の主観が結構、見え隠れする所が個人的に面白いです。「9割の若者が人気を気にして、その事で病んでいる」とかあったんですが、なんで他人の心の中の部分を筆者は解ってるんだ?とか9割という数字は本当か?など、作者の主観と思える部分が面白かった。最後の部分にも「ここまで見た読者はすでにお解りだろうが」って、読んでるこっちは全然、納得してないからね。(別に間違ってるとも思えないけど)。ただ、筆者の言うとおり、「人間性って何よ?」って話はもの凄く解った。人を裏切るのも人間だし、人を助けるのも人間。だいたい人間の本質が善と決めつけた上での「人間性」という意味で使っている感があるからね。じゃあ、「人間性」=「人気」というのも解りやすいし、あっていると思う。確かに、ゆとり教育のおかげで、その世代のモラルが上昇したかというと、そうは感じない。むしろ下がっている感じはするからね。頭が良くて性格が良い人もいれば、頭が悪くても性格が悪い人はいるからね。。。。
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「便所飯」。ひとりでランチしていると友達がいないと思われる、という強迫観念。そんな若者が増えた原因は、教育にあるのでは?
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「トイレでひとりランチ」する若者が、本当にいるのかいないかはわからないけど、「きっといてもおかしくない」と感じる社会が問題。ひとりランチをする姿を誰にも見られたくないと思っている若者が、本当に嫌なのは「ひとりランチをすること」ではなくて、「あいつは友達がいないヤツだ」と思われること。そう考える若者が多いのはゆとり教育のせいもあると和田氏は言う。
学校教育での行き過ぎた平等化、教師の主観で左右される絶対評価は、「人からどう見られるか」の極度な不安、「みんなと同じ」へのこだわりと安心感を重要視している。また、誰も評価することができない『人間性』という
曖昧なものが、人気者が良い子で、友達がいない子がダメな子だという烙印にもなっている。そもそも、人はそんなに他人の事は気にしていないのに、過剰に他者の価値にこだわってしまうことが、誰の視線も無い、個室のトイレでひとりランチをすることに繋がってしまっている。
人間性至上主義が蔓延し、競争心もなく、協調性や和を大事にしている子ども達、勉強できなくても性格がよければ、お金持ちにならなくてもそこそこの生活が出来れば・・・と感じ、人間性を備えている子どもたちに、さらに追い討ちをかけるように、それが良しと教え込む必要は無い。そもそも日本人は、闘争心や、競争心があり、人を蹴落とそうとする心理を持っている。だからこそ、和を大切に、協調性を持つ、という教育をされてきた。それを既に教え込まれ、持ち備えている今の子ども達に、さらにその教育をしても小さく小さく収まるばかり。そして社会に出た時に、キレイゴトではない現実にギャップを感じ、挫折し「こんなはずじゃなかった」と感じる人、あるいは、「そこそこの生活で満足」経済的には貧していても、精神的に豊かな生活が出来ればそればそれを理想とするする人も少なくは無い。
社会や、仕事では、「みんなと違う優越感」や、誰がなんと言っても、自分の考え、やり方でやりぬく気持を求められることも多い。実際にそういった人たちが成功者は、堅固なアイデンティティと、競争心、行動力、独創性を
もって、名を成している。競争して勝つことの価値、他の人より勝っている自分だけの特技に価値があることを、子どもの頃にも知る必要がある。将来、経済的に贅沢に暮らす事は成功もある、そのためには、勉強することが必要なこと、勉強すればいいことがある、ことを伝えたい。
学校でのみんな仲良くの価値観は、実際に、社会では通用しないことが多い。もちろん、人間性は生きていくうえでは、最低限求められること、でも、仕事は結果ありき、結果第一で評価される。社会では「人間性」よりも「性
能」を求められる厳しい世界で、「あの人は人気者」のキレイゴトだけでは仕事での成長、成功はない。その厳しい世界に子ども達を送り込む親として、「勝負に勝つ」「勉強をする」「自分の価値へのこだわり」を伝えていき
たいと思う。学校で、多くの友達の人気者になるより、ひとりでもいいから本当に信頼できる親友を得て、自分をさらけ出して、本音の会話と秘密を共有でき、「自分の本���」を知り、『自分の価値』にこだわることが大切。
そんな風に感じた。
和田氏は、極論ではなるけれど、至極納得できることも多い。考え方は嫌いではない。
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便所飯から「未来に希望をもてない」若者の心理までも見ている、なるほど。
私の1番心に残ったフレーズは「あなたを知らない人が、あなたを否定できるはずがない」
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便所飯(べんじょめし)。耳慣れない言葉だが、トイレの個室の中で、ひとりで昼食をとる行為のことを指し、おもに若者に見られるとのこと。実際に目撃されている数が多いわけではなく「都市伝説」 の可能性もあるが、それを聞いた若い世代は 「あってもおかしくない」 と納得するらしい。この便所飯をとっかかりにして、今の若者・子どもについて考察した本。
ひとりでランチする = 一緒に食事をする相手がいない、つまり 友達がいない証拠、と思われるのが嫌でトイレで食事をする。そんな彼らは, 「友達がいないのが嫌」 また 「一人で過ごすのが嫌」 なのではなく、周囲から 「友達がいない奴と思われるのが嫌」 なのだという。そうなった背景を今の「教育」と関連付けて著者は述べている。
著者の思い込みが強すぎるのでは?と思う部分も中にはあるが、今の若い世代が置かれている状況を多少は知ることができるかもしれない。
実際に、知人から職場でも 「便所飯」 の事例があったと聞いて、学校だけではない事にも驚いた。
湘南OPAC : http://sopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1583041
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今、大学生や若いOLなどに見られる「便所飯」や、「ランチメイト」と呼ばれる関係など、今の若者の「ひとり」に対するとらえ方や、「薄くても欲しい人間関係」などを、5つの章にわけて説明している。
<参考>
1、「便所飯」現象は何を物語るのか。
2、「スクールカースト」、教室に身分制度が生まれた
3、本音を言えない若者は、「真の自己」を見失っている。
4、「人間性」を大切にしたから、社会が壊れた。
5、若者たちは、なぜ未来に希望がもてないのか。
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タイトルがおもしろくて、興味本位で読んでみた本ですが、内容はとても興味深く、普段本を読まない自分でもとても読みやすい本でした。「トイレでひとりランチするなんてまったく理解不能だ」という人がほとんどだと思いますが、そのような若者が生まれてしまった原因がこの本を読めば理解できます。最近の若者は本音を言ってしまうことを恐れ、お酒をあまり飲まないという内容はとても興味深いものがありました。正直、自分には理解しがたい話だが、もしかしたら自分たちの周りにもそのような人がいるかもしれません。この本には、なるほどと納得されられる部分も多くあり、高校生・大学生はもちろん、子供のいる方や教育関係者などの方にも読んでもらいたい本です。今の子供たちがなにを考えているのか、彼らをどう扱えばいいのか、この本を読めばそれらのヒントが得られるはずです。自分とっては、いろいろ感じることが多くとても価値のある一冊でした。
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現代の若者現象についてもっとしりたくなった。
なんで皆ひとりで行動できないのか、その理由が理論的になんとなくわかった。
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他人の目がいちばん怖い、って人はそんなに他人に関心ないと思うのですが…。まあ、オバサンにとっては衝撃的なタイトルでありました。
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なんで取材しないで、思い込み(持論)だけで、こうゆう本だしちゃうのかな?「便所めし」て言葉にのっかって、こずかい稼ぎしたかっただけでしょ?じゃなきゃ、このうすぺらさはかもしださせないと思う。まず、大きな違和感は、便所めし=友達がいないことを他者にみられたくない大学生。と、限定していること。ほんとに?エビデンスは?まさか仮説だけで一冊うめてる?
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インターネットスラングの「便所飯」について語っいる本であり、現在の学校教育批判本でもある。
コミュニケーション能力や人間性を重視する世の中への批判も多々あり。
都市伝説と化した「手を繋いでゴール」についてや、学力低下問題、これからの経済成長についてなど精神科医が語るのもある意味では新鮮だが、学歴社会に疑問を感じる人は著者の本を読まないほうが良いかもしれない。
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memo:私自身、便所飯してしまうような状況になったらどうしようと考えていた頃があり、この本を手にしましたが・・・
全体的に「それは場合によるだろう・思い込みだろう」としか思えず・・・。
でもスクールカーストなんかが本当に存在しているクラスに今いる人には読んでもらいたい。
それよりシゾフレ・メランコ人間というのに興味を持ちました。
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一人ランチできない後輩がいたのでその謎を追及するために購入。
なるほど。こういう人がほんとにいるかどうかは問題ではなく、こういう人がいるのかもしれないという社会背景が重要なのね。
そして、日本の同調圧力が問題だということ。
なるほど。
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高知大学OPAC⇒ http://opac.iic.kochi-u.ac.jp/webopac/ctlsrh.do?isbn_issn=9784396613679
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タイトルがネット上で度々見かける「便所飯」を指しているという事もあって、興味本意に手に取った本。この「便所飯」はウィキペディアで熾烈な論争が行われたほど、実態が無い、しかし現実味のある事として受け止められている事態にあるらしい。
「便所飯」が生じた背景には、学校教育の場で「新学力観」と呼ばれる「人からどうみられるか」を重視した指導が導入されたことが関係しているという説を展開している。
子供同士の競争を否定したがために、自分よりも下位の人間をつくり満足する。下位の人間とされてしまった子は人間性を否定されてしまい、大人になってもそのレッテルに苦しめれてしまうと説明している。 一方、周囲の目を過度に気にする側の人も、周りの意見に合わせることばかりをしているのでまともな信頼関係を築くのが難しい。ランチメイトとのつきあいが辛くなるのは「本音を言えない、ひとりにさせてもらえないから」と推測している。
「競争を奨励する価値観へと転換すべき」という文意が何度となく出てくる。是非が分かれそうなところだが、これは筆者の経歴を見ればその理由も分かる。
残念な点は、他の方のレビューにもあったが、何らかの考えを提示するに当たって具体的な情報源を記載していない箇所があることだろう。きちんと出典を明らかにすれば批判されることも無かったのではないかと思う。
あと、本の後半において筆者が何かと「今の若者は〜だ。私達が若かった頃は違っていた」などと書いているのも目に付く(車を買わない、服に金をかけない、飲み会で酒を飲みたがらないなど)。
この本の趣旨に沿っていえば、今の若者たちは筆者が若かった頃と違い、誤った価値観に基づく教育のために社交性が低下しており、将来にも希望が持てない。結果的に「若者が金を使わなければ、社会の経済はますます縮小する」「さらに若者が倹約に走る」ということにつながるのだろうが、そんな単純な問題として片付くものなのだろうかと疑問が生じた。
その一方で、「教育や政策のベクトルが本来あるべき方向とは逆になってしまうのは、マスコミなどのリードする立場にいる人間が勝手な価値観で物事を判断するせいだ。彼ら自身に関しては「人間性」や「精神的な豊かさ」を強調する教育も必要。勉強するだけじゃダメ人間になる」とバッサリと切っている文もある。こちらは「よく言ってくれた」という気持ちを抱いた。
秋葉原連続殺人事件、英国人女性殺人事件の犯人にも着目している。
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