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紙の本
釈迦誕生のエピソード
2011/01/29 11:45
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
新装版『ブッダ』第2巻は、第1部後半7章が収められています。
大きな話の流れとしてはブッダ誕生のエピソードが出てくるわけですが、メインはむしろチャプラなる奴隷がコーサラ国で勇者となり、後に奴隷出身だったことが発覚し死んでいくことにあります。
古代インドの奴隷制と、動植物も含めた生きとし生ける者の生と死の問題を描くフィクションの部分が読み応えがあります。
ブッダがほとんど出ていないにも関わらずついつい読んでしまいますし、この後のブッダの物語の背景をなす問題がストーリーマンガの形で表されるという、これもまた手塚治虫ならではの描き方なのでしょう。
しかし、ここを描いておかないときっと、カピラヴァストウの王子であったシッダルタがなぜブッダとなっていくのか、シッダルタは当時の世の中のどんなところに矛盾を感じたのかといったところがわからなくなるのでしょう。
そうでないと、単なる釈迦の偉人伝となってしまい、手塚治虫のめざしたビルドゥングス・ロマンにはならなかったのでしょう。