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紙の本
中世王朝物語全集 21 我が身にたどる姫君 下
著者 市古 貞次 (ほか編集委員),片岡 利博 (校訂・訳注)
院政期から鎌倉時代に生み出され、今に伝わる中世王朝物語。21は、7代の帝、45年に及ぶ王朝恋愛絵巻を描く「我が身にたどる姫君」の巻5から巻8までを、原文と現代語訳の2段組...
中世王朝物語全集 21 我が身にたどる姫君 下
中世王朝物語全集〈21〉我が身にたどる姫君〈下〉
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商品説明
院政期から鎌倉時代に生み出され、今に伝わる中世王朝物語。21は、7代の帝、45年に及ぶ王朝恋愛絵巻を描く「我が身にたどる姫君」の巻5から巻8までを、原文と現代語訳の2段組みで収録。年立・解題付き。【「TRC MARC」の商品解説】
本書「わが身にたどる姫君 下」はケース無しの新装版になります。
(ケース入りの旧版は在庫はございません)
「わが身にたどる姫君 上」はケース付きです。
上巻・巻四の女帝即位の記事を受けて、巻五では、女帝の善政が語られる。
巻六は巻五の並びの巻で、女帝の義妹である前斎宮とその周辺の人物の、奇妙で猥雑な生活が描かれる。
巻五巻末で女帝が急死し、即位した新帝は、皇太后への恋情に身を焼き、悩んだ皇太后は絶命し、帝も息を引き取る。
こうした不幸な出来事の反省から、今上は善政を心がけて政治改革をおしすすめている。
代々の帝の様相を縦軸に、物語は多くの錯綜した恋模様を語り、巻八巻末では、対抗し続けて来た左大臣・右大臣両家が深い縁に結ばれていることを描いて大団円を迎える。
周到に構成された、七代、四十五年に及ぶ中世王朝物語屈指の大作。【商品解説】
目次
- 凡例
- 我が身にたどる姫君(わがみにたどるひめぎみ) 片岡利博[校訂・訳注]
- 巻五 梗概 系図 本文 注
- 巻六 梗概 系図 本文 注
- 巻七 梗概 系図 本文 注
- 巻八 梗概 系図 本文 注
- 年立・改題
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百合小説の濫觴
2019/06/14 21:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:グラス - この投稿者のレビュー一覧を見る
全八段から構成され、上下巻に四段ずつ収められている。
日本文学史上に輝く「百合小説」の濫觴として有名な本作であるが、文章は難しい。下巻の校訂者である片岡利博氏も、後書きで「ひとりよがりな文章」と評している。
ただ、詳細な註と現代語訳が備わっているので、古文が苦手な人でも楽しめる内容である。
上巻の前半四段はオーソドックスな王朝物語。題名になっている「わが身姫」による、自分の出自探究について語られるのだが、「わが身姫」のキャラクターが薄く、感情移入できない。また前半四段だけで25年ほどが経過するため、個々の登場人物のキャラ立ちが弱い。
下巻の後半四段は、段毎に概ね一人の人物を中心にすえる構成。そのうちの第六段に、ここまで存在が一切触れられていなかった「女帝」の腹違いの皇妹「前斎宮」が唐突に登場。ちょっとしたサイドストーリーで、この女主人公が、おばかな「百合っこ」。天真爛漫でいたずら好きで、読んでいて非常に楽しい。
反面、第七段では、中宮がセックスレスの関係を望みながらも、状況からその関係を維持できずに懊悩する姿が描かれるなど、「女性」であるが故に苦しむ「女性たち」の姿が描かれている。