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- カテゴリ:一般
- 発売日:2010/09/01
- 出版社: 医学書院
- サイズ:21cm/261p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-260-01187-7
紙の本
その後の不自由 「嵐」のあとを生きる人たち (シリーズケアをひらく)
【毎日出版文化賞企画部門(第73回)】暴力をはじめとする理不尽な体験そのものを生き延びたその後、今度は生きつづけるためにさまざまな不自由を抱える人たちの現実を描く。「普通...
その後の不自由 「嵐」のあとを生きる人たち (シリーズケアをひらく)
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商品説明
【毎日出版文化賞企画部門(第73回)】暴力をはじめとする理不尽な体験そのものを生き延びたその後、今度は生きつづけるためにさまざまな不自由を抱える人たちの現実を描く。「普通の生活」の有り難さをめぐる当事者研究の最前線。【「TRC MARC」の商品解説】
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書店員レビュー
薬物・アルコール依存...
ジュンク堂書店新潟店さん
薬物・アルコール依存、摂食障害etc…これらを有する人々にとって、回復と言う名のゴールは、どう言う状態を指すのだろうか。
著者は「回復とは、回復し続けること」であると著書内で答えた。
本書は「当事者研究」と言う形態をとっている。
医学や心理学からの借り物の言葉ではなく、自分たちの言葉で自分に起こっていることを語り考える、と言う試みで生まれた一冊である。
確かに学術的な用語はほとんど出てこない。とても平易な言葉で書いてある。しかし当事者であるからこそ生々しく切実で、教わってこなかった生きる術と言うものを覚えていく軌跡が丸のまま詰まっている。
当事者や援助者として関わる人だけでなく、人間と言う生き物の成り立ちや精神に興味のある人に、是非ページをめくってみて欲しいと思う。
「ケアをひらく」シリーズの待望の最新刊。
同シリーズの「こんなとき私はどうしてきたか」も併せてどうぞ。
医学書担当 安達
今日マスコミなどで大...
ジュンク堂書店福岡店さん
今日マスコミなどで大きく取り上げられている薬物の問題。
その多くは単に快楽を得るためだけに使っているかもしれない。
しかし、その中には幼少期などに受けた暴力や、
理不尽な体験から生き延びるための対処法として、
薬物を使わざるを得なかった人たちもいる。
本書は依存症(薬物・アルコール)から生き延びた「その後」に
彼女らに襲いかかる数々の「不自由」を描いている。
依存症からの回復に終着点はない。
「回復し続けることが回復である」という一節は、
「その後の不自由」がいかに長い戦いであるかを垣間見ることができる。
中盤に「その後の不自由」を生きるKさんという女性のインタビューがある。
彼女の体験は過酷を極め、治療中の方は無理に読まない方がよいとの断りがある。
本書は娯楽を求める方にはお勧めできないかもしれない。
しかし彼女達のように、
もがきながらも必死に一日を生き抜く人間の姿を知ることは、
決して不利益にはならないだろう。
医学書 坂元
紙の本
語られない現実と葛藤
2020/09/18 23:35
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kama_bo - この投稿者のレビュー一覧を見る
「認知のゆがみ」と、一言に言えば簡単だけれど…近しい人に、物事に極端な解釈をし、思い悩み、身体を壊し、なのに繰り返し危険に飛び込んでいく人がいます。手を取り、話し、ようやく命綱を付けたと思ったのに、いつの間にか切り離して同じ事を繰り返す。突飛な行動に振り回されて、理解できずに自分も苦しんでいました。答えはなく、「もう知らん」と断ち切る以外に選択肢があるはず、本人も苦しいのに負のループは続く。どうしたら…と悩んだ結果、本著の内容が気になり手に取りました。
「何でそんな事を!」と、驚き拒絶しかね無かった行動に、深く永く、根深い事情が絡みついているのだと、視界が開けた気分でしあ。見知った実例と、似たケースについて言及があり、貪るように読みました。まだスタート地点ですが、ありのままの現実を記し、道を示しててくれた本著に感謝します。現実はかくも厳しいものですが、頑張ります。
紙の本
生きる延びるための本
2021/12/30 22:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:十楽水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
生存の基盤が悲しいくらい脆く、深刻な生きづらさを抱える女性がそれでも生きるための、生き延びるための本。とにかく、彼女たちが生きていくことの難しさを教えてくれる。薬物で実刑を食らっても、刑務所なら生存の基盤は確保される。死ぬよりはいい。極論と思われるかもしれないが、それぐらいぎりぎりの生が現実なのだ。
支援者との出会いが訪れても、多くの場合はそこまで長く関われない。「その後」も生は続く。なんとか生きながら、生存の基盤を少しずつでも修復していく。それにはどうしたらいいのか、多くの体験をもとに語られている。依存症者に対し、生きていることをまずは肯定する社会に少しでも近づいてほしい。
紙の本
凄く緊張感の高い家族の中は「こころの嵐」
2016/10/09 18:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オカメ八目 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「コウ有ルベキ!!!」みたいに緊張感が酷く強い「完璧の親」の元で育つ子は、必死に「イイ子」を「演じる」も、因幡(いなば)の白ウサギよろしく、こころの「皮」は、その「イイ子演技」により擦り切れてボロボロなって「あかむけ」になる。 それで、何かに「依存(中毒)」に成ったり、自分でも「読めない」自身のこころの「暗号化」をしてたり。ーーーそんな、こころの「嵐」の後の、「こころの復旧・復興」のための、「こころの皮」の作り方や、折れた、こころの繋ぎ方、その「こころ」を支えてくれる人たちの作り方のサポートを、かなり具体的の述べている「当事者本」。
そうした「こころの復旧・復興」や、「暗号化」してしまった「こころ」の「解読」の方法などもある。 「その後の不自由」(トラウマとか、心の傷とかや、その他の不便さ、酷い寂しさ等)から脱したいと本気で思う人には、良いガイドブック。