紙の本
ゆるーく読みたい方におすすめ
2013/07/23 09:27
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けだま - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんなにも怠けている主人公を私は見たことがありません。
ゆるーく、ゆるーく物語は進んでいきます。
熱血漢とは真逆の主人公。作者の独特の感性から展開される独特の物語。
ゆるーく読みたい方におすすめです。
紙の本
森見節を堪能。
2015/12/13 21:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
楽しく面白いお話しですが、読み終わっても主人公がなにをしたのか思い出せない。それくらい動かない。
森見さんの文章の巧みさを存分に味わえる本です。
のんびり、ゆるく読みましょう。
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽにょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
文章にいつものようなテンポがなく、内容も散逸的だった感じがした。復帰作ということもあり、いつもの調子ではなかったかも。あの独特な文体や表現が好きなので、今後の作品を楽しみに待ちたい。
投稿元:
レビューを見る
ぽんぽこ仮面って!!
最早ストーリーがどうとか展開がどうとか超越してる。
どうくるの??そうきたか!!
奇想天外、読んでて楽しい。それでいいのだ。
投稿元:
レビューを見る
念願の『聖なる怠け者の冒険』!
森見登美彦作品を敬愛するいちファンとして発売前から今か今かと楽しみにしていたのであるが、発売からもうしばらく経っても諸般の事情によりなかなか読めていなかった。
率直に申し上げると、本を開く度にこれほどまでに眠気に襲われる作品は「えいえい!」と自身を奮起させながら読み進めた夏目漱石の『吾輩は猫である』以来である。
主人公らしからぬ本作の主人公小和田君に呼応して、自身にも潜む「内なる怠け者」がむくむくと頭角を現してくるのだろうか。おかげで平日の業務に支障を来す。
というのは「怠け者」お得意の「必殺・責任転嫁」に他ならない。人間である前に怠け者なのである。なんて清々しくなんて素敵な名言。
前半はともかく、後半の不毛に不毛を重ねる混沌っぷりは流石の森見世界である。
追いつ追われつくんずほぐれつ歩けど歩けど堂々巡りはもはやお約束。森見世界はしばしば我々の思考の範疇を超越する。
これが全てたった土曜日一日の出来事ですか!おやまあ!
森見作品は全て追いかけているけれども、だんだん自分の好みがわかってきた気がします。
問題は登場人物が阿呆な大学生であるかどうかでなく。純粋すぎてひねくれてひねくれてねじ曲がって歪んだ恋愛観があるかどうからしい。
その証拠に、この『聖なる怠け者の冒険』は小和田君と玉川さんがイイフンイキになるかなどうかなと思わせて微塵もその様相を見せないわけなのだが、小和田君の先輩である恩田さんが電話口で勝手な勘違いをするシーンについて。その部分を読んだときに「あっ!これが私の好きな森見だわん」と思ったもので。
「恋」ということになると純粋すぎるが故に途端にぶっ壊れる森見キャラが愛おしくてオモチロクて私は大好きみたいです。
あの恩田さんは面白かったなぁ。笑った笑った。
同じ宵山を舞台にしたものとして、『宵山万華鏡』を再読したい気持ちになりました。宵山の京都に行ってみたい。こんなに不思議で素敵なお祭りは他にないのじゃないかしらん。
いや、物語でしか宵山を知らない私はまた八兵衛明神ならぬ狸の神様(作者ともいう)森見登美彦氏に化かされているだけかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
京都・祇園祭の宵山の1日だけの出来事にも関わらず、森見ワールド炸裂。書籍となって一気読みするならともかく、新聞連載で細切れで読み進めるのは大変だったろうなぁ。
京都の町を右往左往している感はあるが、ザックリとしたものでいいから、巻頭にでも京都の地図があったら嬉しいかも。
北白川ラジウム温泉に浸かって、テングブランで酔いつぶれたい。
投稿元:
レビューを見る
森見登美彦氏、待望の復帰作!本当に待ちに待ちました。本作は、朝日新聞に連載していた同名の小説を全面改稿して出版された三年ぶりの長編小説です。
おもしろい、と思います。贔屓目、久々の期待感など、様々な思いがあるので、正直、まともな評価はできませんが・・・。
クライマックスに向かっていく感じは『宵山万華鏡』が一番近いでしょうか。でも、これまでにない読み味だな、という気がします。
さて、「内面なる怠け者」は、誰の心の中にもいますよね。怠けたい、でも、怠けていてはいけない、という葛藤。ついゴロゴロと過ごして終わってしまった週末を振り返って後悔する、なんてことが自分にもよくあります。ただ、結局は、メリハリだと思うんです。怠けることが必要な時もあるし、頑張らねばならない時もある。主人公の小和田くんも、なんだかんだで、その辺を分かってますよね。
個人的には「所長」が一番好きかな。「内面なる怠け者」に屈しずに戦い続ける、その努力な生き様に男を感じました。
最後は、続編を期待させる終わり方でした。また、その時がくるのを楽しみにしています。
投稿元:
レビューを見る
朝日新聞に連載された小説が改訂されて出版された。
出版前に体調を崩して作家活動を休み、故郷奈良で療養生活を送っていたという著者。なんとなく、パワーダウンしている感が伝わってきた。
ぽんぽこ仮面という、狸のお面を被り黒マントを身につけて善行を施す怪人と、彼に後継者として勧誘を受けた怠け者の青年、変人探偵とそのアシスタントの方向音痴の女子大生などが、宵山の京都を舞台に冒険を繰り広げる。
昨年行った祇園祭…宵山の夜…を思い出して読んだ。あの独特の雰囲気、ざわめき、光、風。
でも同じ宵山や狸をテーマにした作品、「宵山万華鏡」や「有頂天家族」と比べてしまうと、勢いがないというか…少し落ちるかなと…なんとなく、著者の迷いが感じられるかなと…そんな気がしてしまった。
私は森見さんならではの言葉遣いや、描かれる独特な京都が大好きなので、これからもそういう作品を書き続けて欲しいし、奈良を舞台にしたものも読みたい。
復活を心から喜んでいる。
投稿元:
レビューを見る
ぶっちゃけ退屈で読むのに時間がかかった。「宵山万華鏡」や「有頂天家族」との水面下でのつながりを楽しめるとか言われても、二番煎じの感はイナメナイヨネー。鴨川の柳の下には二匹目のドジョウはいなかった模様。
投稿元:
レビューを見る
相変わらず、京都が舞台ではあるが、いつもの腐れ大学生が主人公ではなく、過去の作品に共通する詭弁だとか四畳半とかは登場しないので、ペンギンの様な新境地かと思いきや、基本は全く同じで同根の京都に巣食う怪組織宵山の京都に夜にが多々、煌びやかに登場するが、それらの登場の仕方が少女だの金魚だの、実に映像的で、最近のアニメ化された作者の作品の影響が、逆輸入的に本家本筋の大元の小説に逆に影響を及ぼしている感が強いのが興味深い。ただし、本作は少々、読むのが辛かった。
投稿元:
レビューを見る
このめちゃめちゃな感じ、森見ワールドでした笑
小和田君になりたいし、京都に行きたい!楽しかったです。
投稿元:
レビューを見る
ぽ、ぽんぽこ仮面…。
そのネーミングにハナから脱力、ふにゃふにゃと読み終えました。
森見センセはオノマトペがオモチロイね。好き。
新聞連載の方も読みたい…挿絵集で触れられるんかな。
投稿元:
レビューを見る
(2013年8月10日読了)
久しぶりに、どっぷりと登美彦ワールドに浸った。がしかし、以前よりかなり読みやすく感じたのは、森見作品に慣れたのか、登美彦氏が変わったのか?
ところどころに、デジャブのような感覚があり、それはそのはず、あとがきに、「宵山万華鏡」と「有頂天家族」とリンクしていると書かれていた。
宵山の一日の出来事。和風なファンタジーと、「四畳半神話体系」のような狭小空間、カオス的壮大さ。
新聞連載を本にまとめるのはよくあることだけど、こちらは主要人物は共通しているけど、別物とのこと。新聞連載分も読んでみたいと思った。
装丁の絵を描かれているフジモトマサルさんは、回文ばかり扱った「キネマへマネキ」という変わった本を出されている。怠けている時に読むのには、本書より確実に合うと思う。
投稿元:
レビューを見る
おひさしぶりの森見氏でしたが、森見ワールド全開でした。
読中、ああ...このバカバカしい感じ、やっぱりすき!と、何度思ったことか。
「僕は人間である前に怠け者です。」
主人公で、ぽんぽこ仮面の二代目候補である小和田くん。
方向音痴の週末探偵、玉川さん。それから謎の怪人ぽんぽこ仮面。
小和田君の上司であり、週末のスケジュールがぎっちぎちな恩田先輩と、恩田先輩の恋人、桃木さん。
今作も登場人物がとても魅力的。
物語自体はなんとも形容しがたい内容でしたが、森見氏らしい構成で、あれよあれよとのめり込ませる筆力。なんだか変な術でもかけられたかのよう。次第に訳がわからなくなり、なんの話だこれ?と迷子になるのも森見ワールドならでは。
スマート珈琲や京都タワー浴場、糺の森など、おなじみの名所が出てきたり、
マトリョーシカのような狸の蝦蟇口や、テングブラン、とても臭いお香などのアイテムもオモチロイ。
あ~。また京都行きたくなっちゃったなあ。
投稿元:
レビューを見る
約3年ぶりの森見登美彦の新作。怠け者の小和田君と正義の怪人ぽんぽこ仮面。ぽんぽこ仮面とはなんとも可愛い名前!そして正義の怪人!大まかなあらすじを見ただけで、楽しくなった。
そして本編は、まさにこれぞ森見登美彦!と言わんばかりのあのワールド、そして『宵山万華鏡』『有頂天家族』を思い起こさせる描写、そして「テングブラン」こと「偽電気ブラン」!!森見登美彦のファンには堪らない仕掛けがたっぷりと組み込まれていて、読んでいて楽しい。そしてまた他の本を再読したくなる。ぽんぽこ仮面、八兵衛明神、テングブラン、狸山、無間蕎麦、土曜倶楽部…読み終わると愛しくて堪らない。
宵山の長い長い1日の、聖なる怠け者たちの冒険。京都の町を、宵山の日を個性豊かな登場人物達が動き廻る。京都の地名を理解し、かつその場その場の情景が細かくわかれば、この話はよりいっそう艶やかに光る。
今年の夏は宵山に行ってみよう。そして予め地図を用意し、出てきた場所を巡る。そしてもう一度、この素敵なお話を読んでみようと思う。