秋山真之の日本防衛論

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投稿者：シュガーラッシュ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

「何かのときに、力を発揮して、一捻りで勝ってしまう」魂の傾向性を持つ秋山真之。軍事、参謀の観点から述べ、２０１０年時、中国が核不使用の通常戦争レベルなら日本有利とした。自分が知る限り核保有を初めて語った人と思われる。「無利子国債で原子力空母と原子力潜水艦をつくると決めたら防衛は強固」とアドバイス。
人格者の乃木希典は「作戦の見通しの誤り、甘さ等であろうし、実は自分達のミスを十分に報告していなかったところなども大きい」と政治部門の問題を指摘し、指示を出したらその人に責任が発生するので「支持待ちの傾向が非常に強い」と苦言を呈した。「日蓮主義を背景に、純粋な軍国主義のようなものを進めようとした過程で、２．２６事件に引っ掛かって処刑された」北一輝は生前、出口王仁三郎が霊力に怯えて逃げたエピソードから怖い人物と思っていたが本書では現代情勢分析がきっちりされ、きわめて理性的で知的であった。