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紙の本
“文学少女”と恋する挿話集 4 (ファミ通文庫)
著者 野村 美月 (著)
「心葉先輩、大発見ですー!」文芸部に飛び込んできた菜乃の“発見”とは?『“文学少女”見習いの、発見。』、部屋にいつの間にか置かれていた薔薇の模様の指輪。これは誰かから遠子...
“文学少女”と恋する挿話集 4 (ファミ通文庫)
“文学少女”と恋する挿話集4
紙の本 |
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“文学少女”と恋する挿話集 (ファミ通文庫) 全4巻完結セット
- 税込価格:2,794円(25pt)
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商品説明
「心葉先輩、大発見ですー!」文芸部に飛び込んできた菜乃の“発見”とは?『“文学少女”見習いの、発見。』、部屋にいつの間にか置かれていた薔薇の模様の指輪。これは誰かから遠子へのプロポーズ!?謎を探る遠子とそれに振り回される心葉だったが…『“文学少女”と騒がしい恋人たち』ほか、甘くほろ苦いエピソードが満載!美羽、ななせ、遠子の“その後”を描いた書き下ろしも収録の、物語を食べちゃうくらい愛する“文学少女”の恋する挿話集第4弾。【「BOOK」データベースの商品解説】
ビター&スイートな短編集第4弾!【商品解説】
収録作品一覧
“文学少女”見習いの、発見。 | 5−30 | |
---|---|---|
“文学少女”と物思ふ公達 | 31−83 | |
“文学少女”の今日のおやつ | 84−94 |
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紙の本
“文学少女”ワールドを埋める最後の短編集
2011/01/16 23:02
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編終了後に残されたピースを1つずつ埋めていくような短編も、さすがに今回でいわゆる“蔵出し”をほぼ終えた様子。頁数も様々な全13編もの収録に一見雑然としたものを感じかねないが、一部を時系列に並べたり、「その後」を補完する書き下ろしを加えることでバランスが保たれている印象である。
【既出短編】
冒頭の菜乃ちゃん登場に『外伝』シリーズの続きを読むかの連続性を醸しつつ、次には心葉クン(1年生)の頃へ一気に戻るところに短編集らしさを感じながらも、遠子先輩が久々に大フィーチャーされたような嬉しい懐かしみを覚えるところに構成の妙を感じる。本編とは異なる明るいテイストで綴られる遠子先輩の可愛らしさ全開かつ連発に読み手の頬も思わず緩むが、タイプこそ違えど遠子先輩も菜乃ちゃんに劣らず実は結構テンション高いのね、といった感じで楽しめた。心葉クン(妹)の舞花が中学生となって出てくる作品では、別の意味でどんでん返しだった本編最後の『レモンパイ』へのフォローをしつつ、女子中学生達の恋する乙女心に身を借りた作者の乙女的女心が満載だったように思えた。本編とサイドストーリーたる短編を絶妙にリンクさせる構成の緻密さを鑑みると、作者(と編集者)が如何にこのシリーズを楽しんでいるかが分かるよう。題材にする書籍の選定から物語の構想(逆順かも?)、そして時には(全部ではないものの)三題噺の展開まで練らなくてはならないハードな執筆作業を凌駕する楽しみがあったのではと推察する。
【それぞれの「その後」を綴った書き下ろし】
ある意味でシリーズ最強のツンデレかもしれない美羽が芥川くんに本音を語るのはいつかな?という、相変わらずな「その後」と、遅かれ早かれ行き着くわなぁという琴吹さんの「その後」に、これはスピンオフと言うよりスピンアウト?というほど次世代な“ある娘”の「その後」。
【遠子先輩の想い】
最後は遠子先輩の想いが透けて見える既出短編と書き下ろしが締め括る。遠く離れてから想いがはっきりし、大きくなる遠子先輩(大学生)の一言が素敵に奏でられている。
これで残すピースは次巻ただ1つとなる訳だが、「もしや本編最後の“再会の続き”か?」との予想は覆されたものの、遠子先輩(編集者)が心葉クンと再会する直前を描くのであろう“文学少女”ワールドの完成を心待ちにしたい。
紙の本
これで本編のフォローはおしまい!
2011/02/27 01:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
菜乃が読んだ銀河鉄道の夜のお話、遠子が在学中のエピソード、芥川一詩と美羽のその後、井上舞花中学生の初恋、琴吹ななせと臣志朗の始まりの物語など、13本の短編が収録されています。
今回の全体の印象としては、井上心葉に対してどれほど遠子が心を配っていたか、どれほど心葉がそれに助けられたかを強調するエピソードと、美羽とななせもその後しあわせになるよという雰囲気を匂わせる話が多めだった気がする。だからこれで本編に関する言い訳は終わり、ということでしょう。
短い話が多いので複雑さはないし、重め悲しめのエピソードも特にないので、軽く楽しくふんわりと読める感じです。今回初めて主人公となった心葉の妹の舞花もまた色々とやりそうだなあという印象もありますが、それは描かれることはなさそうです。