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カンヌの紹介を通じて、日本のCMの現状、そしてこれからを見ることができる。
ただの分析にとどまらす、どうすればいいかという答えの例やヒントも散りばめられているので、広告に携わる人だけでなく、一般の人にも理解しやすいように書かれている。
あとがきで広告業界を目指す学生たちに対するメッセージもあり、「広告業界はどうなるのか、もうダメなのか」と感じている学生たちにも多いだろうけど、これを通して読み切ってもらう事で「踏み込んでみよう」と思う人多いのではないかと感じ、学生に特にススメたい。
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カンヌ国際広告祭に特化したようなタイトルですが、現代の広告の現実と課題を見事に述べ切っています。用語の解説・整理も的確にして親切。星5つは、著者を存じ上げている影響が多少はありますが、決してデタラメではないつもりです。
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よく書かれている。広告業界では権威が高いが、その選考方法など良くわかっていないカンヌを審査員をした実体験で語り、この数年の受賞作の傾向の変化、それはすなわち、作り手ばかりではなく、受け手の変化も含めて紐解いている。私も「ゴリラ」を見たときは驚いたが、なぜ、そうなったかについて、筆者なりの分析をしている。今年の受賞作については、あとがきで触れる程度だが、その方向は間違っていない。広告関係者にはお勧め。
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常に私達の生活の身近にある広告が、どのように考えな基づいて作られているかということや、それがどのように変化しているかについて知る事ができた。
広告に、特にCMに興味がある人が読んだら面白いと思います。
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新刊でブクログの評価が良かったので読んでみました。
結論、カンヌ国際広告祭(主にCM)から見えてくるこれからの広告や日本と海外の仕事のギャップの視点から読んでいたが、そんなに目新しいこともないのでは?とすごく感じました。(話がちょっと古いのかもしれません。04年に筆者は審査員をしているので。)
ただ、筆者の伝えたい情報がマトリックス図になっていて比較しやすくなっていたのは良かった点でした。
全体的に、筆者の経験したカンヌ国際広告祭の実態や見えてきたものの話が中心でした。そこから、brand willの考え方や非広告型広告へと話が展開されていく感じでした。
学びとして
・日本は欧米のメガエージェンシ-が国内シャアのベスト10にほとんど存在しない。
・what to say,how to say、インサイト
・無視される情報量の爆発的な増加
正直、梅田望夫氏の本などネットに関する新しい考えを知っている人にはあんまり向かない本だと思いました。
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BRAND WILL(ブランドの意志)「カテゴリーの価値に対するブランドの意志」にもとづき今後の広告は作られるべきだ、という考え方はここ数年広告に携わって生きてきたものからすると、目から鱗でした。そして、海外の広告がどうしてあんな風に面白いのかなぁという一つの答えかなと。筆者は最近の傾向としてBRAND WILLにもとづく非広告型広告について解説しているのですが、実は昔から連綿とこの意志の強さというのは続いているのではないかと思うのです。で、それを伝えたいからこれでもか、これでもか、という表現が練られていたんではないかと。それは、小手先にUSPがどうのこうの、ポジショニングがどうのこうの、というものよりはコミュニケーションにパワーを与えますよね。だって、意志なんだから伝えたいじゃん?
日本ではどうもマーケティングをする上での意志という部分が国民性なのか少し希薄な気がするんですよね・・・それは個人の短いキャリアの中での感覚でしかないのですが・・・。
別の書籍で「これからはオファーに応える時代だ」という記述を目にしたが、共に意志を持つ、そういうことなのかもしれない。
と、個人的にぐさっとささったことに長々と書いてしまいましたが、他の海外と日本での広告の作り方の違いの考察はとても面白くとても為になる本でした。
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広告業界にいる人なら実感を伴って、そしてマーケティングに携わる人ならコミュニケーション全般の勘所がわかる新書。国際会議のシズル感はいうまでもなく、今の時代、USPがあるサービスや商品なんてないとブリーフを準備しながら思っていたので著者の指摘はうなずけた。またしばらくしたら読んでみよう。
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広告業界以外の人間にも読みやすいであろう言葉の分かりやすさが良い。
それと、審査のプロセスなど外から覗けないカンヌ賞の様子を紹介してくれたのはありがたい。
海外の若者が、ホテルを取れなくても、ビーチで寝袋の中で寝るまでカンヌ賞を見ようとするところに、熱気を感じ、自分も絶対一度足を運ぼうと思いました。
ただ後半の考察部分が、若干薄い気がしました。
brand willはとてもいい言葉で、特にコトラーのMarketing 3.0を読んだ後なので期待していましたが、
著者が言っている「商品によるbenefit」があくまでも機能的benefitだという気がしていて、そしてbrand willと情緒的benefitとの違いが分かりづらかった。
そして最後まで、広告という枠から出ていないところは、広告と少し違う立場の仕事をしている自分から見れば、やや残念。
「ザ・広告」を長年携わっている方なので、広告への愛と真摯に考えようとする姿勢と、日本の広告マンに少ない「海外へ出なきゃ」という考え方には感心しましたが、
やはり、昔の人間だな、という気がとてもしました。
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「人に好きになってもらう」「仲間を増やす」という考え方を知ってから広告に興味がわいていました。
そんな中で広告業界の先端で活動されてきた佐藤達郎さんが本を出版されたということで読みました。
「広告のカタチを辞めた広告」という考え方はそれまでもなんとなく感じていましたが、改めてこの本でそれが意味することが整理された気がします。
差別化が必ずしもプラスではないこと
シンプルメッセージ×リッチコンテンツの法則
トーカビリティという視点
what to say /how to say というフレームワーク
目からウロコなことがいっぱい詰まっていて、勉強になりました。
そういえば、私自身押し付けの広告になんとなく嫌悪感を感じるなぁと考えると、とても納得がいく内容でした。
この本の中表紙にしっかり佐藤さんのサインと私の名前を書いていただいちゃったので、大切にします笑
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多国籍混じりあった多種多様な審査員との審査の模様や各国の尖った広告について自分の視野が広がったうれしさがある。
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広告は混迷期。時代と共に変わり、今も勿論変わり続けている。そんな中、「広告というカタチを辞めた広告」も出てきたぞというお話。審査員を務めた著者が語るカンヌの裏側は面白い。
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カンヌ国際広告祭という世界最高峰の広告賞から激変する広告のカタチを論じた一冊。ふるくから「広告はラブレターだ」と言われることがあったが、広告がラブレターである時代は終わり、広告は関係構築型のリアルな恋愛に近づいてきたという主張がされていた。また広告の非広告性というものが重視され、従来の広告らしい広告は現代の消費者には受けいれられにくいと述べられている。詳細に商品のベネフィットを受信者に伝えるのではなく、あくまでのブランドとしてのWILL、意志を伝えること、広告らしくなくコンテンツとしてトーカビリティがあり、アド・アボイダンスの対象にならないものがしばらくの理想型なのだと言われている。具体的な事例も交えて、古くからの広告論と最近の新広告論というのがとてもわかりやすく書かれていた。
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商品やサービスについて話す理由を人々に与え、会話が起こりやすくすることが必要で、そのためには①従来の広告らしくないこと=非広告型が、重要なファクター②意図が簡単にはわからないこと③わざと隙をつくることとしている。
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カンヌの審査方法からこれからの広告業界まで、硬くない表現で教えてくれる。広告をやめた広告とはなにか、最後の方の作者の見解には深い理解と発見がある。「ウェブ時代の生き方とは、外界の膨大な情報の無限性を恐れず、自分の指向性のあう波長をサーチし続け、自分という有限性へマッピングする事。」というこれからのあり方も提唱。ブラビアやゴリラなどCM好きなら一度は見たことある話もちらほらあって、さらになぜそれがいいのかをわかりやすく解説してくれる。
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第3章までは業界人以外にははっきり言って面白くない。「へー」という感じ。でも第4章以降の内容がその不満を補ってくれます。
「意志」「広告らしくなさ」「不完全さ」「話題にしやすさ」この本に出てきた内容が広告のトレンドになっていく可能性もありますが、その意味に消費者が気づいた時にそのトレンドがどう変わるのかが気になります。
そこで立ち返る本質は「明日の広告」にもある「メディア・ニュートラル」の考え方なのかもしれません。