紙の本
夫婦の愛がじんわりきます。
2019/08/01 17:23
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投稿者:shalala - この投稿者のレビュー一覧を見る
他の出版社から出ている本を、先に読みました。
重なっている話もあるけれど、
一方だけに載っている話もあります。
紙の本
奥様の為の読み聞かせ
2018/03/19 20:24
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投稿者:端ノ上ぬりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
奥様の余命一年と知った眉村氏。作家である自分に出来ることは、一日三枚の原稿を毎日書き続ける事、それを妻に読んでもらう事。いずれ出版する予定で始める。
約5年の歳月、眉村氏の心情を慮るとぐっとくる。亡くなる日の三日前からは、涙が出ました。こんな体験をされても、やはり作家さんなのですね。
紙の本
余命1年と宣告された妻への1日1話
2018/08/22 23:18
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投稿者:aki - この投稿者のレビュー一覧を見る
余命1年と宣告された妻のために、作者が自らに課したのは、毎日原稿用紙3枚以上の物語を書くこと。奥さんが亡くなるまでに1778話を書き続けた。その中からセレクトした52話を収録。1話1話に作者のコメントがついていて、どんな思いで書いたのかが分かる。
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映画になっているのを知って、文章のほうが味がでていいだろうと思って読んでみた
転移性がんにて余命1年の妻を励ますための愛にあふれた話なのかと思ったら、星新一のショートショートみたい、原稿用紙3枚以上をめざして1997/7/16~2002/5/28まで書かれた文章からセレクトされた52偏
作文用紙3枚分の話に、それに対しての妻の反応や、なぜそのテーマで書いたかなど本人のコメントがついている
話の内容は病気の妻が読むからと暗くない、病気に関係するものでないもの、気分転換に楽しめるものと作者の配慮が感じられ、妻のために1778話も物語を描き続け、妻が無反応だったというコメントの後もめげずに続けていた妻を思う夫の気持ち・努力がすごいと思った。だから余命1年と言われていても、それ以上に生きることができたのかなと思えた。最後の妻の意識も薄れ、聞いてもらえないけど書き続けた数編は涙が出そう。1778最終回がよかった。
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ショートショート集。
作品の優劣は別として、1778日欠かさず病床の妻のためにお話を書き続けられる作者の愛とパワーを感じた。
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草彅剛、竹内結子主演の映画 http://www.bokutsuma.jp/index.html 2011年1月15日ロードショー公開される!
本書は、余命を告げられた妻に一日一話を捧げた1778話のうち、52話と他に創作秘話が収められたもの。
ショートショートのSFです。
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作者・眉村卓氏が、余命いくばくもない奥さんに向けて、「一日三枚」と書き続けた作品1778話。そこから、いくつかを取り上げたものが本書です。書いた当時のエピソードや、作品に対する弁明などもあって、楽しく読めました。作者の生活にほど近い題材である、と書かれている作品では、不思議と親近感もわきました。
終盤は、病床の奥さんとの関わりを含む作品が増えています。それらについての感想はひとまず置いておいて(作品の外にまで及びそうなので)、他にいいな、と思ったものをいくつか挙げます。
376話 「使わなかった手帳」
自分にも思い当たる節があり、ニヤッとさせられました。
557話 「椅子を占領するオバケ」
こんなオバケは嫌ですね。
色々な注釈に対する、一作者としての気楽な思い(?)には思わず納得。だけど、読者の立場に身を置いたとき、邪推しないようにするのは難しそうです。
605話 「都会の声」
これもまた、共感させられた作品です。「息切れと立ち直り」かー。
842話 「最悪の事態」
あるある!開き直りは、突き詰めて考えた結果、起こるものですね。
955話 「一分間の春」
欲しいなー、ティッシュ!
987話 「野望の丘」
作品エピソードにある奥さんとのやりとりが、なんとも。
1572話 「雨の外出」
これは、どこかのイラストレーターに漫画化してもらったら良いんじゃないでしょうか。
映画化されるとのことですが、どう描写されるのか気になるところです。
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眉村卓と聞いて思い出すのは、小学校から中学校にかけての頃にNHKで放映していた「少年ドラマシリーズ」だ。
「なぞの転校生」「未来からの挑戦」など、中学校が舞台としての物語が多く、当時は夢中だったなあ。
そんな中で一番面白かったのは「まぼろしのペンフレンド」だったかな。
このショート・ショートは、内容紹介にあるように眉村氏の奥様に彼があてた短編の数々。
作家という職業の彼だけに、奥様に対しできることは「これ」だったのだろう。
何気ない内容の話がほとんどではあるが、奥様に読み聞かせていたのかな・・と想像すると目頭が熱くなる。
新年には映画化されるとのこと。一人で見に行こうかな・・。
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超感動。
ただの泣かせる話じゃなくて、
じっくり相手を思いやる気持ちとか愛がたくさんあった素敵な本☆
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映画化された『僕と妻の1778の物語』の原作と聞き、読んでみました。
余命宣告された妻のために、毎日書きつづったショートショート1778話。
そのうち、52話が収められています。
眉村 卓の作品を読むのは、これが初めて。
創作エピソードや、妻の反応もあわせて載っているため、状況や著者の心理を想像しながら読むことができます。
小説家である自分が、闘病生活を送る妻のためにできることは、小説を書いてあげることだけ。
その、精一杯の献身的な愛情が、胸を打ちます。
ただ、創作エピソードには、よく『妻に捧げた1778話』収録、という記載が見られました。
どうやら、新潮新書でも、同内容のものがでているようです。
どちらが原作なんでしょう?
著者ははじめ、自費出版で短編集を出したということですが、それが二つの出版社に引き取られたということでしょうか?
毎日毎日、原稿用紙一日三枚以上の話を書き続けた著者。
それだけでも胸を打ちます。
ショートショートは、あまり読みなれておらず(星新一も読まなくては)、私には短すぎて、物足りなかったり、腑に落ちなかったりする、正直言って、あまりおもしろくないものばかりでしたが、ショートショートとは、そういう性質のものなのかもしれません。
継続は力なり。自分の妻への私的な贈り物が、今では読者を感動させる作品となっています。
妻が亡くなった日の作品が、一番胸にこたえました。
原稿用紙三枚分、ほぼ空白です。
『源氏物語』の「雲隠」の段を思い出しました。
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フジテレビでシリーズとなっている「僕の生きる道」シリーズの最新作でもあり、
映画化されている「僕と妻の1778の話」(http://www.bokutsuma.jp/index.html)の
1778話の中からセレクトされた52話が詰まった作品。
余命1年と言われた妻の為に何が出来るだろう。。
と始めた”1日1話を作る”という約束事。
映画も、実話に基づかれて作成されているのですが、
もちろん、本作品も実際に書かれた1778話の一部です。
ほっこりしたり、にやにやしたり、突っ込みたくなったり…
と、ひとつひとつのお話を楽しめます。
映画はまだ見ていませんが、映画と一緒にもう一度読み返したい1冊。
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不器用(失礼)なSF作家であるところの眉村先生が、余命いくばくもない、と告げられた妻の為に毎日書きつづったというショートショート集。そういう背景を理解して読む本。「書いて読んでもらうこと」が一番であって内容的にはちょっと落ちてませんよ?という作品もいくつかあるのだけれど……眉村先生ご自身も「これは短編で書きたい」と仰ってるように、私たちも「これは長いので是非読みたいですー」と複雑な心境。作中体験とか奇行の人とか、絶対面白いと思うのだけれども。
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悪性腫瘍で余命1年と告げられた妻のために、作家が毎日書いた物語を52篇収録。
眉村卓と言えば、自分の世代では「なぞ転」と「ねら学」。読んだなあ。
それから次に読んだのが、失礼ながらこの本かも知れない。
制作意図が意図だけに収録されているものにあれこれ言うのは無粋だと思うけど、すべての作品についてあとから当時の状況やら夫人の反応やらを書き足した作者の内面を想像するととてつもなく切ない。
そしてこれをずっと続けてきたことには頭が下がる思いだ。
最後に「また一緒に暮らしましょう。」で終わるこの作品集は、作者から夫人へのラブレターだったんだろうなあ。
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愛する人がお医者さまに余命一年と告げられたら、あなたはどうしますか?
日本SF第一世代の作家の中でも、失礼ながらとびきり地味な眉村卓の場合は、愛する妻のために病苦が少しでも和らぐように、明るい気持ちになるようにと、毎日一編の掌編小説を書き続けました。
その数1778編、つまりおよそ5年の歳月。考えるまでもなく、書かなくなる日は・・・愛する人がこの世からいなくなる日、です。
お医者さまでもない彼ができることは、たかだかそれだけのことでしかありません。
否、この世でもっとも愛する妻のために、何の打算もないそんな無茶な、作家にあるまじき狂気じみた行為ができるのは、ただひとり私しかないという厳粛な自覚があったはずです。
そのために築いてきたSF作家としての地位や名声などいかほどのものか、そんなものは無に帰してもいいとさえ思ったはずです。
もっとも、SF作家が純愛ものや愛妻物語を書いて悪いわけがありませんが。
ということで、筒井康隆や山田正紀のようにSF作家がミステリを書いた例はありましたが、日本で初めてSF作家が妻のためにSF以外の普通小説を書いた例になりました。
光速宇宙船も超能力も出てこない、未来社会の新たなる人間関係を模索したあの名作『消滅の光輪』や、筒井康隆の『時をかける少女』に匹敵する映画化されたジュブナイルの傑作『なぞの転校生』や『ねらわれた学園』、ジュブナイルでありながら大人にも読みごたえがある、一種の教養小説つまり成長物語である『不定期エスパー』などSF愛好家以外にも広く読まれてきた眉村卓ではありますが、今まさにみごとなとびきりの輝く大輪の花を咲かせて、もっともっと広く読まれようとしています。
それにしても、愛する人との死別に直面するということがどれほど悲痛で絶望的で衝撃的なことかは、おそらく体験した人しかわからないでしょうが、かつて愛妻ガラが死んでしまうと抜け殻のようになってしまったサルバドール・ダリでしたが、近年でも城山三郎が「そうか、もう君はいないのか」と亡き妻を回想し、「センチメンタルな旅」とエロ写真家のせめぎ合いでは妻の死の哀しみからすっかり非エロ化が著しい荒木経惟ですし、妻が死んだら後を追うと公言してはばからなかった田原総一朗や、妻の死から起ち上がるには「いまも、君を想う」という一冊の本を書くしかなかった川本三郎とか、果ては「妻と私」を書き遺して妻の死後およそ八カ月後に自殺してしまった江藤淳など、さまざまなケースがありますが、奥さんばかりが想われているようですから逆の例をひとつ。
画家のアメデオ・モジリアニが死んでしまうと悲しみのあまり妻のジャンヌは、二人目の子供を身ごもっていた妊娠九カ月の身重で、2日後に飛び降り自殺をしてしまいました。
ええっと、できれば経験しないで、つまり先に逝ってしまうにこしたことはないと思います。
もしあなたの愛する人がお医者さまに余命一年と告げられたら、あなたは何をしますか?
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短編集として読むだけであれば、退屈。
でも、一人の男性が、毎日毎日病気の妻に読ませるために、それも、徐々に病気は進行し、確実に死に近づいていくことを知りながら書き続けたという背景を思うと、驚きというか、迫ってくるものを感じずにいられない。