紙の本
じんわり胃を刺激される良書
2017/07/20 00:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
何を、いつ、どのように食べるか。知ってる人がそれをエッセイにするとこんな本になるのか、と感動するほど食に対する造詣が深いです。
名店で味わう洗練された鮎の塩焼きから、少し早めの夕方に優越感と共に味わう一杯のビールまで紹介されていて、「絶対おいしいよ、これ…」「本当にこんな食べ方あるのか?」などなど想像が膨らむこと請け合いです。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キートン - この投稿者のレビュー一覧を見る
味をテーマにしたエッセイ集。
味を文学的に描くことができることに感服。
共感できる部分もあればイマイチ分からない部分もあったがそこがまた興味をそそる。
著者の味を大切に思う気持ちと味に対するリスペクトが伝わってくる。
せっかく口に入れるのだからこんな感性を持っていたい。
味に対する考え方を改めて考えさせてくれた。
紙の本
美味しい
2016/11/28 12:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東行 - この投稿者のレビュー一覧を見る
平松さんの小説は本当に楽しく読む事が出来るのですが、ダイエット中にはきついです。
紙の本
おとなの味
2022/04/07 14:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
食エッセイの達人が綴るおとなの味。自分には苦手な食べ物も、平松洋子さんが描くと美味しそうに感じるから不思議です。
投稿元:
レビューを見る
普段意識している以上にいろんな味があるものだ。
ひなびた味、涼む味、消える味、待つ味、読む味・・・と、様々。
自分でも他にもないだろうかと考えだしたら止まらなくなった。
さらりとした文章だけに味覚に意識が集中できる。
投稿元:
レビューを見る
「おいしい」だけでない味の機微や匂いが感じられる細やかな文体。作者の他のエッセイも読んでみたいと思った。
投稿元:
レビューを見る
2003年春、モロッコへ旅行した際、マラケシュ旧市街スークで平松さんの写真を何回か見ることになった。その頃はモロッコも今ほどメジャーでもなく、平松さんのことも知らなかったが、モロッコ人は平松さんの写真を指さし、「ユーメイ、ユーメイ。」なんて言ってました。モロッコのバブーシュやハーブ、オイルに早くも目をつけるなんてさすがです。
あれから8年、今ではすっかり平松さんのファンになっちゃてます。本棚に載せてないけど、「夜中にジャムを煮る」「焼き餃子と名画座」「旅で恋に落ちる瞬間」etc.夢中で読みました。
倉敷生まれなのに江戸っ子口調で微妙な味を表現していくさまは小気味がいい。かなりの呑兵衛さんなので嗜好にかたよりがあるけれど(なまこやどじょうが好きってちょっと・・・・)それでも美味しそうに表現してくれるので許される。
水の違いで味も変わってくるとか、油揚げの袋の中にブルーチーズを入れて焙ると美味しいとか、料理本としても楽しめちゃうのです。
投稿元:
レビューを見る
「おいしい」「まずい」だけでは語れない味の数々。本のタイトルを「おとなの味」としたとおり、おとなにならないとわからない味というのはあると思う。
投稿元:
レビューを見る
よかった。
平松さんの本を読んだあとは、シンプルな料理ほど美味しそうに感じてしまうし、何か真似して作ってみたくなってしまう。
投稿元:
レビューを見る
グルメな人生を送っている食道楽の友人とこの前会った時、今読んでいるという本をお勧めしてもらいました。
人は誰でも美味しい食べ物が好きなもの。
ですから、美味しいものに関してのエッセイは、誰だって書けそうだと思っていましたが、この本を読んで、それは大きな間違いだとわかりました。
この人の文章からは、本当に五感からのおいしさ、幸せが伝わってきて、とてもまねができません。
自分でも、ブログに美味しいものを食べた話などをよく書きますが、このエッセイを読んだあとでは自分の文章がなんと恥ずかしいことか、と顔から火を噴く思いです。
単純に、うわべだけの「おいしい」という感想だけでなく、食材そのものへの愛情に根差した深い思いも一緒に文章に載せているため、ひとつの食から物語がうまれくるようなイメージを感じます。
著者はかなりお酒好きのようで、酒の話題はとりわけ楽しさが伝わってきます。
飲めない身としては、文章に感情移入できないことが残念。
かといって酒のつまみだけでなく、別の文章では甘味への深い思いも語っているため、食材全方位に対応できているようです。
やはり、食のエッセイストたるもの、苦手な食べ物は存在しないのでしょうか。
取り上げられた食べ物は、どれもさほど印象に残るようなものではありませんが、だからこそそのさりげなく見え隠れするうまみを堪能できるのは大人になってこそ、とする著者の姿勢が頼もしく思えました。
確かに、わさびや古漬けたくあんのおいしさは、子供の頃にはまったく理解し得なかった味ですからね。
「酸いも甘いも噛み分けて」という言葉がありますが、まさにそうやって長年の食生活をこなしていった人だけが知る醍醐味もあるということを教えてくれる一冊。
日常の中の、至福の思いが味わえます。
投稿元:
レビューを見る
食欲と性欲は似ている気がする。平松さんの食エッセイ、その手のお話はちらりとも登場しないのにどこか卑猥である。舌で捉え、口蓋に押し付け、ちゅうちゅうと吸い、ねぶり転がして、堪えきれなくなって惜しみながら噛み砕く。
お腹がくちれば満足というタイプがいる。平松さんは違う。好奇心いっぱい、食べ方にも拘る貪欲なまでの食いしん坊。漫画家のよしながふみさんもこのタイプだと思う。
日の高いうちから飲むお酒、ふくろにしたお揚げにブルーチーズを詰め込んで炙るおつまみ、待ち兼ねた鮎の短い旬の味、ふぐの白子に興奮し、なまこと無言でにらみ合う。
もうしわけない味、熟れた味、おつな味、男の味 女の味。ほとんど関東のお店なのが残念だけど、「コート・ドール」行ってみたいなぁ。食べることはこんなに楽しい。
甘いお酒をほんの少し、それだけで真っ赤になっていた頃。お酒を味わうより、飲める年になったことが楽しかった。今はスパークリングワインをグラスに二杯までなら飲めるようになった。やっぱり強くはないので真っ赤になってしまうけど。ようやく、食事とお酒を楽しめるおとなになった気がする。
投稿元:
レビューを見る
いろいろな味についてのエッセイ。
どこそこのおいしい食事紹介というより、『味』にまつわるもの。
もちろん愉快だったり幸福だったりするだけではなく、苦いものや首をかしげるような面妖なものについても書かれている。
特に印象に残ったのは『おごった味』『吸う味』。
おごった味というのは、最近はやりのプチ贅沢みたいなものだろうか、読んでいてわかるわかる!と膝を打つ。
フランス料理のフルコースとか京懐石とかじゃないところがみそです。
もう一つの『吸う味』は甘鯛を食べる話なんですが、『花のズボラ飯』でいやというほど強調されていた『食べる行為のエロさ』というものが、もうこれでもかというほど濃密に書かれている。
エッセイと考えれば相手は旦那さんなんだろうけれど、あえて『男が』というぼかした書き方が生々しく、赤面してしまう。
食べるの難しい魚って無言になる。
なんかもうこの時点で後ろ暗いような色気が出てきて、それを『男』が……いやー、もうエロいエロい。
食べ物本のはずなのに……いや食べるということはいろいろな『感覚』につながっている。
このエッセイの『味』というのは味覚以外だけではなく人の五感、もしくは六感にまで及んでいるのだろう。
投稿元:
レビューを見る
恥ずかしながら食べたこと無いものが大半でした。
酒を飲めないって損してるなと改めて思いました。
もうちょっと大人になったらまた読もう。
投稿元:
レビューを見る
一行目:「夏休みの昼寝は、いつも水いろのボンボンベッドだった。」
写真がとにかく美味しそう。なぜなら、肴の写真ばっかりだから。
全体的には気に入ったのだが、ところどころ見栄?が見え隠れしてしまう。女性と食事を楽しむ時は「ともだち」。男性と一緒のときは「男のひと」。どうでもいいのに、いちいち区別するとは。あと、高級志向だから、庶民の味が少ないのが残念。バブルっぽい感じが漂う。
投稿元:
レビューを見る
食べものエッセイ。身構えずにサクサク読めて気軽で良い本。甘い味としょっぱい味を一緒にすると美味しいのを知ったのは確かに大人になってからだった。名古屋の「大尽」と石川県白山の「うつお荘」に行ってみたくなった。食べ物で四季を感じることは、意識的に行わないともはや味わえないことなんだなあと思いました。