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紙の本
「正義」を考える 生きづらさと向き合う社会学 (NHK出版新書)
著者 大澤 真幸 (著)
「より良い社会」は、もはや幻想か? ケータイ小説から沖縄基地問題までの多様な事例の検討、意表をつく思考実験、カントからサンデルにいたる正義の理論を徹底的に吟味し、普遍的連...
「正義」を考える 生きづらさと向き合う社会学 (NHK出版新書)
「正義」を考える 生きづらさと向き合う社会学
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商品説明
「より良い社会」は、もはや幻想か? ケータイ小説から沖縄基地問題までの多様な事例の検討、意表をつく思考実験、カントからサンデルにいたる正義の理論を徹底的に吟味し、普遍的連帯のアクロバティックな可能性を論じる。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
大澤 真幸
- 略歴
- 〈大澤真幸〉1958年松本市生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。2010年4月より個人雑誌『THINKING「O」』を発行。著書に「現代宗教意識論」「生きるための自由論」など。
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著者/著名人のレビュー
カント(定言命法)や...
ジュンク堂
カント(定言命法)やロールズ(無知のベール、格差原理)のリベラリズムは、正義の条件として普遍性を追求するあまり、例えば「殺人鬼に嘘をつけるか?」というようなアポリア(難問)に突き当たってしまう。サンデルは、「われわれ」を限定的に捉えるコミュニタリアニズム的な発想で、それを乗り越えようとする。しかし、共同体間の価値観の相違を不問に付すコミュニタリアニズムは、ややもすれば相対主義に陥り、また、自己の「物語性」の限界に直面する現代においてはリアリティを持ちえない。その最大の理由は、アリストテレスに依拠するコミュニタリアニズムが、〈資本〉のメカニズムを視野に入れ得ないからだ、と大澤真幸は言う。
大澤は、二つのイエスの「奇妙なたとえ話」(「ぶどう園の労働者」「放蕩息子の帰還」)を引用する。イエスの言う律法の要は「汝の隣人を愛せ」であった。隣人とは同胞ではなく、異邦の人々である。大澤は、「自己に対する否定性」によって異文化と連携する、新たな普遍性の可能性に賭けるのだ。