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西田幾多郎の生命哲学 (講談社学術文庫)
西田幾多郎の生命哲学
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著者/著名人のレビュー
西田幾多郎というと、...
ジュンク堂
西田幾多郎というと、難解な術語、禅との関係などにより、神秘的な装いや東洋的な色彩を纏った宗教的な求道者と誤解されがちだが、近代西洋の哲学と徹底的に向き合い、同時代の思索の摂取・検証に誰よりも熱心に取り組んだ哲学者である。その知性は、集合論や数学基礎論、さらには生命科学と、とりわけ自然科学の場面に積極的にリンクし、そこから生命や生成に関する議論を導いてくる。著者は、こうした西田の方向性に、ベルクソンやドゥルーズと同種の思考を深く感じとれる、という。
自己の破壊を含んであらたなものを生みだしていく「行為的自己」として、まさに「ポイエシス」の主体として描かれる西田の「個物」は、ベルクソン‐ドゥルーズにおいて思考されている“「問題」として与えられる世界”と共振する。そもそも、西田の「全体的一」と「個物的多」との「絶対矛盾的自己同一」を具体的にみてとることができるのは、まさに“生命の世界”なのだ。
それぞれ空間的、時間的に距離を取りながら、「モダン」と向かい合うという点で共通する、西田らの時代の日本の哲学と現代ヨーロッパの「ポストモダン」思想の立ち位置は、想像以上に近いのである。