このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
個性豊かな脚本から生まれた「探偵物語」の中で、松田優作が語りかけようとしたものは何か。複数の話を書き下ろした6人の脚本家を取り上げて論じるほか、キャラクター造形という側面からもドラマを考察し、その魅力に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
あの人気テレビドラマ『探偵物語』の魅力の真相に迫る。個性豊かな脚本から生まれた名セリフの意味が、1979〜80年(昭和54〜55)という時代を読み解くことで見えてくる。全27話の中で、松田優作が語りかけようとしたものは何か—そのミステリを解き明かそうと試みた一冊。【商品解説】
目次
- 第1章 佐治乾 ヤクザとポルノと街の仲間
- 暴力組織と街の仲間
- 第2章 丸山昇一 ハートボイルドの原点
- 笑いとハートウォーミングの「探偵物語」
- 第3章 那須真智子 母と娘の物語
- 自滅する女たち
- 第4章 柏原寛司 江戸っ子のケレンとハードボイルド
- アンチ・ヒーローの系譜
- 第5章 内田栄一 マイノリティから見た「この社会(マチ)」
- いらだちの根拠
著者紹介
李 建志
- 略歴
- 〈李建志〉1969年東京生まれ。本籍は韓国済州島。東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。関西学院大学社会学部教授。著書に「朝鮮近代文学とナショナリズム」「日韓ナショナリズムの解体」など。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
書店員レビュー
松田優作といえば真...
MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店さん
松田優作といえば真っ先に「探偵物語」が出てくる諸兄は幸せ者だ。テーマ曲からベスパや服装など語りだすときりがない。そんな優作の魅力と不可分に語られてきた作品を脚本家ごとに分析する本書は社会学者の手によるものである。
佐治乾、丸山昇一、那須真智子、柏原寛司、内田栄一、宮田雪、そして原作者・小鷹信光を分析し、最後に松田優作自身の出自と作品との関係性へと至る。
切り口自体は興味深いが、各脚本家への掘り下げ方が実に甘くただのポジション論に収まっている。他の作品との関係性などより多角的に分析もできるだろうに。第八章「松田優作=工藤俊作の身体」がそれまでの章とほとんど無関係にマイノリティ論を唐突に展開するのに閉口する。松田自身は自身の国籍問題などでなくあくまで作品をよりよくするためお気に入りの監督や脚本家を集めたはずだが、著者は自身の論点を上位に位置しようとする。ならタイトルは再考すべきであろう。「意余りて言葉足らず」というところか。
MJ梅田店 黒書店員 D