紙の本
ニュータウン小説
2015/03/24 21:42
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投稿者:DS-S - この投稿者のレビュー一覧を見る
人口の減少したニュータウンを題材にした小説はたくさん書かれているが、重松氏の書いたニュータウン小説はやはり一味違うと思う。重松氏のニュータウンを題材にした小説として思い出すのは、「トワイライト」だが、トワイライトがどちらかといえば、暗い感じで終わるのに対して、本作はとても明るい結末を迎えるという意味で対照的である。ニュータウン小説を書いたら重松氏さすがであると思った。
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世の中には色んな人がいる。それでも中身は本当は温かいんだと思わせてくれる作品。1話1話終わった後に、なぜかほっこりされニッコリ微笑んでしまうようなお話。
私は女性ですが、男性で、小中学生の子どもがいるパパさんにお勧めしたい本です。きっともっと賛同できるのでは~?と思います。
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重松氏は いじめや家族をテーマにする作品が多くあります。
読後感はただの爽やかさだけではなく、物事に立ち向かう勇気を与えてくれます。
この本は まさしく そんな重松 清の代表作になるような思いがいっぱいに詰まった作品でした。
涙無しでは読めません。
電車の中で読んでいて、涙が出てきました。
人生、生き方についていろいろ考えさせられます。
また、いじめや教育についても考えさせられます。
こういう本をみんなが読めば いじめなどなくなるとさえ思えます。
私の中では重松氏の作品の中でも一番好きな作品かもしれません。
子供から大人までみんなに読んでもらいたい作品でした。
また、何度も読み返したいと思います。
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整った街 マイナスを許さない街
でも 人には、はみ出したところがある。大人にも子供にも。
―マイナスが一人いると全体もマイナスになる。でもマイナスとマイナスが合わさったらプラスになる― そうだ!
―希望は世界のどこかに転がってるぜ― そうだよね。
遠い遠いはるかな道は
冬の嵐が吹いてるが
谷間の春は花が咲いてる
ひとりひとり今日もひとり
銀色のはるかな道
懐かしい歌たちにも出会えて、嬉しかった。
ショボさんや美嘉ちゃんマリアも大好き
エーちゃんの台詞には何度泣かされたことか
みんなの言葉に出会えたことは私の宝物になりました。
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登場人物のキャラがそれぞれに極端で、上巻に続いてやはり子ども向けの小説を読んでるような感じがしました。
とても分かりやすくて、重松さんらしい優しいお話。
これを読んだら、次はちょっとひねくれたのが読みたくなりました。
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希望ヶ丘=井吹台、かな。自分の4年生からの記憶と、街並みと、かぶる(笑)
そして、私は、吉田先生とか宮嶋さんかも(苦笑)
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重松清らしさ全開だったけど、あとがきで作者が言うようにこの小説が日本社会そのもののメタファーであることと、地震の後の今の状況をあわせて考えてこの小説を振り返ると、感じる所がいくつかあるなあと思いました。
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5月26日~6月2日
二年前にガンで亡くなった妻・圭子のふるさと「希望ヶ丘」。この街に引っ越して塾を開いた私“田島”の下に、少しずつ生徒が集まってくる。帰国子女のマリア、高校中退で家を出たショボ、母親の期待に押し潰されそうな泰斗、そして、長女の美嘉…。「ダメになっていく子に冷たい街」―そんな希望ヶ丘の子どもたちを田島とともに救ったのは、圭子の中学時代の初恋相手・エーちゃんだった。「顔を上げろよ、少年。うつむいてると息が苦しくなるだろ…美味い息を吸って、美味い息を吐け。それが人生だ」薄れゆく人と人との絆を見つめ直す“希望の街”の物語。
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なんでこの人の言葉はこんなに心に響くんだろう。
今日は仕事でホントに嫌なことがあってささくれだっていたのに、この本を読んだ後はそんなことを忘れるどころか本当に良い気分になる。
なんて表現していいか、晴れ渡るような気分というか。
とにかく読んでほしい。
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~上と同文~
あとがきにも出てきますが、本書のテーマは、こんな時代だからこそ、読んでいる人が「希望」を持てる本にしたい。
「希望」ってのは、「幸せ」ってのは何なのか? それを問いただす作品でもある。
「希望が丘の連中ってのは、とにかく幸せの幅が狭いんだ。庭付き一戸建て、 ローンの支払いは順調、旦那は出世街道まっしぐらで、カミさんは教育熱心、 子供はみんなまじめな優等生…それ以外の幸せってないのか?」
作品にでてくる希望が丘の市民だけでなく、自分自身もそうなんじゃなかな?って考えさせられる。
「幸せ」を他人と比較することで、得ていないだろうか?本当ならばみんなそれぞれの形であるはずなのに、みんな同じ形を追い求める。それはそれで、間違えだとなんて思わない。
でもそれだけでない形もあるんだよね。
わかっているんだけど、なんかそれがわからなくなってしまう。いや、わかってはいるんだけど、見えないふりをする?
ずっと、自分自身の幸せの形を持ち続けている、本作途中から登場してくる「えーちゃん」なんだろうな。年をとって、おっさんになって見た目は格好悪くなっても、みんなが失ったものをもち続けていく。
えーちゃんは希望が形を変えた存在としてこの作品中は書かれている。
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著者後書きにあるように「日本」のメタファーとして・・・となると考えてしまうが、希望はいつでもどこにでもある、ということならそうか、とも思う。
そういうことでなく、単純に小説として面白い。やはり「元気が出る」本のほうがずっといいわけだし!
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安定の重松さん(笑)
だからこそ買ってしまうんだけど、さすがにこれだけ読むと食傷かなって気がしてきました。
「ぼくらの七日間戦争」に大人が参戦してるイメージ。
まんがみたいだったかな。
吉田先生のキャラはもうチョット書き込めたのではなかろうか?
あと加納くんも、最後の方では2人とも半ば無理やりいいヤツなところを見せて終わるあたり、ご都合としか。
でも読んで胸はすっきりする。そのすっきり感を疑わせないあたりが買ってしまう利点でもあり、話の先が読めてしまう欠点でもある。
「疾走」みたいなお話がまた読みたくなってきました。
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上巻に続き、下巻もとてもおもしろかった。
作中に登場するいろいろな世代の人びとが何かしらの問題に直面し悩んでいると思えば、またどこかでも悩んでいる人・・・。
そんな人びとが、ニュータウンという括りを飛び出す事で、繋がりはじめ希望を見出したり、気づいたりしていく。
同じ環境の中にずっといると、その環境に慣れすぎてしまい、希望とか幸せとかが分からなくなるんだと思う。
何かを好転させたい時には、一度、外に出てみる。
読み進めながら、そういった事を感じた。
希望の中に入ると希望は見えないけども、希望の外からなら希望が見える。なんか文章にするとアホらしいけど、きっとそういう事。
登場する大人も子ども、皆カッコよくて、心の底から楽しめる一冊でした。
次の作品にも期待。
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妻を亡くし、父と子三人での新生活。
妻・圭子が小5~中学卒業まで暮らした、希望が丘。
その名前に引き寄せられるように、選んだ街。
でも、ニュータウンにはどこか馴染みきれない何かがあって…。
圭子のかつての同級生や、その子どもたち、そして、お習字教室の先生。
一筋縄ではいかない人々に出会って、「ダメになっていく子に冷たい街」と言われる希望が丘で、再生していく家族たちを描いています。
重松さんの愛があふれている作品です。
大人として、子どもたちを守っていく強さを持っていたいと、改めて感じます。
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登場人物が個性豊かで、自然と人物像が頭のなかに浮かんできました。そして、その人たちが不思議なところでどんどん繋がっていて…。
読みやすくて、一気に読めましたが、最後がうまくまとまりすぎてて、ちょっと残念だったかも(もちろんハッピーエンドを望んでたはいたけど)。