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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2011.4
- 出版社: 左右社
- サイズ:21cm/135p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-903500-50-8
紙の本
大澤真幸THINKING「O」 9号 大澤真幸|佐伯啓思|高澤秀次 天皇の謎を解きます
著者 大澤 真幸 (編著)
特集は「天皇の謎を解きます」。大澤真幸による新連載「論文の技法」、ついに開始。【「TRC MARC」の商品解説】
大澤真幸THINKING「O」 9号 大澤真幸|佐伯啓思|高澤秀次 天皇の謎を解きます
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著者/著名人のレビュー
大澤は、「天皇は、日...
ジュンク堂
大澤は、「天皇は、日本の歴史の最大の謎である。天皇は、いまだに謎のままに現前している。」と説き起こし、天皇の謎は、「万世一系」に集約されるという。
天皇家がずっと他を寄せ付けない強大な権力を持っていたわけではない。むしろ、脇役である時代の方がずっと長い。だからこそ「万世一系」が謎となる。
大澤は、「「空虚な中心x―実効的な側近p」の形式が、日本史の中で、執拗に反復され」たこと、そして「中心の支配者としての地位は、多くの場合、世襲され」たことが、継続性の理由だとする。
そして、「天皇とは、従属者たちが、臣下たちが自身の意志をそこへと自由に遠心化し、そこに投射することができるような空白の身体ではないか」と言う。すなわち、「天皇」こそ、大澤社会学のキイワードである「第三者の審級」に相応しい存在なのだ。
だとすれば、従属者たちの集合的な意志が、(あくまで「天皇の意志」としてだが)現に存在してはじめて、天皇制はうまくいく。つまり、「天皇親政」とは、天皇制が失敗した姿だといえる。
会長―社長といった形式で代表される今日の企業においても、うまくいく条件は、天皇制と共通するかもしれない。