投稿元:
レビューを見る
波頭亮×冨山和彦というビッグネームが「経営のリアルとコンサルティングの真髄」について対談形式で語った書籍。
切れ味鋭い、明快な内容で、よい刺激をもらいました。
特に刺さったのは、始点と終点を結ぶだけのコンサルティングはNGという点。当たり前なんだけど、自分で設定しないと単なる御用聞きだな…
気をつけないと。
-------------------------------------------------------------------
・日本人は頑張ってきたと思っているかもしれないけど、世界標準と比べると頑張り方が足りない。
・日本企業は組織能力は高いけどHQはいまひとつ。
・ずっと弱い相手と戦っているとMAXの能力水準は徐々に低下。
・80年代=戦略→90年代=組織力→90年代中盤=人の力→2000年=ビジョンの時代へ
・経営の力=意思決定の力×実行の力
・遅くてダメな意思決定か、早くて正しい意思決定へ二極化
・企業経営力のファクター=SOLVE
-Strategy/Organization/Leadership/Vision/Execution
・インテリジェンスがビジネスの軸になってくると、価値の源泉は、資本による設備から人に変わってくる。
・エグゼキューション・ケーパビリティを強化するためのクリティカルポイントはリーダーの育成
・共同体の論理に委ねてしまうと市場の論理と乖離
・弱者の論理だけでキレイごとの政策を繰り出すと、弱者はますます貧困に陥る。
・自分で起点と終点を設定しなければ本当のコンサルティングとは言えない。
・靴をすり減らすタイプの経験を十分にしていないと、事業とか経営のリアリティなんて、わからない。
・変われた会社は踏みとどまれた
-松下電器:部長級を2,000人一気にカット
-キヤノン:2/3くらいの管理職を降格
・経営者として心がけているのは、ちゃんと一つの案に決めること。そして、決めた後は迷いを見せないで、社員に100%正しいと思わせる。
・リーダーシップを委ねられる人間は、相当若いときから、その前提で鍛え上げないとそうはならない。
・将軍が弱いと戦争にならない。
・ターゲットセグメントの変更はプロモーションが戦略のエッジになることが多い。
・論理的じゃないからバかだと思うのは最も危ない。エモーショナルロジック。論理的になかなか動かない先に、単なる無能やムチや蒙昧があるっていうふうに思うことが一番危ない。情理も1つのロジック。
・論理、情理含めてロジカルに考える際に、やっぱり大事なのはファクトに立脚すること
・一次情報までたどり着かないと裏を取ったことにはならない
・コンサルタントは会社のお医者さん。会社が死ぬことを知っている。
・カネボウ再生のソリューションはたったの一行=社長を20歳以上若返らせる。
・経営者にとって最も重要な仕事とは10、20年後にウチのかいしゃはどうあるべきかを考えること。エグゼキューションのケーパビリティを強化することから逃げないこと
・多くの大企業の場合、年功序列を実質的に解体することで、大半の問題は解決する。優秀・有能な人を育てようと思ったら、年功序列を崩すことを差あけていては決して成功しない。
・あとはスピードを意識すること
投稿元:
レビューを見る
今日ご紹介するのは、日本が誇るトップコンサルタントである波頭 亮さんと冨山和彦さんの対談本。
日本企業の問題点から、若手コンサルタントへの提言等、極めて濃いお話が、これでもかと詰め込まれていました。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
戦略系コンサルタントの第1人者・波頭亮氏と、企業再生の実践派コンサルタント・冨山和彦氏が、コンサルティングの心髄を解き明かす! カネボウ
再生の決め手となったたった1行のソリューション、NTTドコモと東京デジタルホンのケーススタディ、などこの2人だから話せる経営のリアルが語り尽くされた対談。
思わず付箋も貼りまくり。
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.日本人は頑張り方が足りなかった
波頭 少しマクロで言うと、95年頃は、日本のGDPは世界の15%~16%あった。それが今や8~8.5%ぐらい。半分ですよ。それだけ日本のプレゼンスが落ちたということ。円べースで見て95年以降はGDPが増えていないでしょう。
富山 まったく増えていないです。
波頭 日本人は頑張ってきたように思っているかもしれないけど、世界の標準と比ぺると、やっぱり頑張り方が足りなかった、ということです。80年代のバブルの宴を経た後は、日本はマクロ的には合理的なことがやれていなかったし、ミクロ的には十分に頑張っていなかったと言わざるを得ないと思います。
■2.難しさを増す組織の意思決定
冨山 特にリーマンショック以降、顕著なのは、「意思決定の力×実行の力=経営の力」、という構図がはっきりしたことですよね。しかも、実行という横軸も難しいけれど、実は意思決定という縦軸も難しくなっている。意思決定は本当に難しくなってきている。(中略)
だから今、日本の企業で比較的うまくいっている会社って、かなリワンマンに近い意思決定メカニズムを持っている会社が多いんです。集団型の意思決定を手続き上、踏まないといけない会社は、意思決定にかかる人数が増えれば増えるほど内容も丸くなって拙劣になるしスピードも遅くなる。だから遅くて拙劣な、最悪な意思決定になる。
■3.しがらみを断つことの難しさ
波頭 冨山さんは産業再生機構で小泉(純一郎)さんと一緒に仕事をされてましたのでよくご存知でしょうが、小泉さんがどうしてあれだけの非連続的な政策をできたのかというと、政治家になって以来一切のしがらみを持たないことを強く意識していたからだと言われていますよね。大臣時代ですらも、昼飯も晩飯も1人で食べていたそうですからね。
冨山 お中元は全部、返してきますしね。
波頭 総理大臣になったときにしがらみを持たないために、という理由で若い頃から1人で食事をしているというのはすごい政治家ですね。凄みを感じます。
冨山 でも、最後の最後に一番しがらむのは、やっぱり、社長になるときの経緯なんです。決定的しがらみはそこで生まれる。「誰のおかげで、おまえ、社長になれたんだ」と���うことになる(笑)。それは絶対なるんですよ。それが権力者のリアリティなんです。
■4.MBAで学べることはコンサルタントで必要な能力の1/10
波頭 私はマッキンゼーではコンサルタントの教育担当もしていたのですが、そのときに伝えていたことがあります。それは、ビジネススクールで学んできた知識はもちろん有用だけれど、マッキンゼーのコンサルタントとして必要とされるノウハウの10分の1ぐらいだと心得ておくべきだということです。だから、残り9割をどうやって身につけていくかが、みなさんがコンサルタントとしてどれだけ成長し、どこまで成功できるかどうかを決める、と。ビジネススクールで、寝ないで必死に勉強してきたのに、「エー!まだ10倍要るの?」という声が来ましたね(笑)。でも、10倍は大げさかもしれないですが、ビジネススクール程度のもので企業の経営ができるんだったら、それは楽過ぎます。
そこの奥の深さとか広がりに対して、やっぱり若いコンサルタントが謙虚に、必死で勉強しようとするスタイルが、まず必要ですよね。
■5.業界誌2年分を読み込めば業界の仕組みと構造が見えてくる
波頭 すごく具体的な話でいうと、どの業界でも業界新聞とか業界誌ってありますよね。私がよくやっていたのは、2年分を読むことでした。新しいクライアントが決まると。月刊誌2年分、24冊。1ぺージ目から最終ぺージまで全部読む。
冨山 やりましたね。
波頭 そうするとね、ターミノロジー(専門用語)だったり、業界の基礎的な仕組みだったりについてだいたいの基礎知識ができる。業界誌って1年間の間にはだいたいの重要なテーマを取り上げるから、一通りのことがわかってくる。
■6.経営者に論理的思考が必要な理由
冨山 経営者にしても、なんとなく直感でやってきて、当たっているうちはいいんですけど、外れてきたときが問題なんです。だから「漫然とだが俺はこう思うんだ」ということを、自分自身の中である種のメカニックスとして整理しておくことが重要になる。(中略)
逆に因果律があれば、そのメカニックスに照らして「どうも前提の事実、環境状況が変わっているようだ」とか「むしろ因果の後ろのほうに設定していたメカニズムの仮説がずれているのかもしれない」といった修正がきく。これができずに漫然とやっていると漫然と失敗し続ける。そのときは「仮説なき戦い」に戻ってしまう。だから経営者も組織の人たちも、論理的思考はやっておいたほうがいい。
■7.カネボウ再生のソリューションはたったの1行
波頭 冨山さんがやられたカネボウ化粧品のケースでは、最終的なソリューションって、たった1行だったと聞いています。再生への最初の一歩の大きな打ち手としては。「社長を●●●●●●らせる」(注:ネタバレ自重)。それだけ。これは本当にすばらしい。感動しました。
しかも、その1点がカネボウ復活のピンポイントであり、これを実現できるかどうかが正念場だったから、資本のカを使ってでも譲らないで踏み込むぞ、とトップに迫ったわけでしょう。まさにその1点に狙いを絞って。(中略)
冨山 自分なりには論理的なんです(笑)。「なぜ」「なぜ」を突き詰めてって、出��きた結論でしたから。
【感想】
◆最後の部分のネタバレについては、申し訳ございません。
アマゾンの内容紹介でも「たった1行」としか書かれてませんし、それが知りたくて書店で手に取る人もいることを考えると、ここで書くわけにはいかないな、と。
実際、波頭さんが激賞されているように、このソリューションの凄みは、「コンサルタントだからこそ分かる」部分もあるのかもしれません。
今回は割愛していますが、その結論に至るまでには、当然多くの議論や仮説があったそう。
さらには前のトップにも「冨山さん、ウチの会社を知らないんだ」と言われたとか。
それを「わかってて言ってるんですよ」と反論して、そのための策を用意する。
まさに「トップコンサルタント」たるゆえんです。
◆ちなみに、俗に言う「ビジネス系コンサルタント」は、日本におよそ3万人いて、そのうち、一流企業の管理職と対等にビジネスの話ができて、有効なアドバイスができるのは、その1割の3000人くらいだそう。
そのうち、一流企業の経営やオペレーションに対して有効なレポートが書けるのが、300人くらい。
さらに、大企業のトップ級から相談を受けるだけの経験や実績がある人は、30人くらいに過ぎないのだとか。
本書のお二人は、この30人に当然含まれるワケですが、上記ポイントにもあるように、マッキンゼーのコンサルタントであるためだけでも、MBAで学ぶことの10倍必要らしいですから、どんだけ勉強されてきたのやら。
そこまでいかなくとも、「300人レベル」に入るためには、「3ヶ月に1個ずつマスター(修士号)を取るぐらいの気持ちがほしい」と波頭さんは言われてます。
この辺のスキルアップのお話については、第3章の「プロフェッショナルコンサルタントへの道」に詳しいので、気になる方は要チェックで。
◆一方、ケーススタディとして面白かったのが、第5章の「東京デジタルホンvs.NTTドコモ」。
東京デジタルホンとは、今のソフトバンクモバイルであり、その前のボーダーフォン、さらに遡ればJフォンのことです。
実はこの立ち上げ時に、冨山さんが当時いた会社(コーポレート・ディレクション)が成長戦略のコンサルティングを担当。
最終的にボーダーフォンに買収されるまでの、一連の経営施策を立案されたのだそう。
当時としては斬新な考えである「女性をターゲットとする」ことや、社名変更、料金体系、プロモーション戦略等々の陰には冨山さんがいらっしゃったとは。
ただし、唯一冨山さんが悔やまれていたのが、インターネット接続において、ドコモが予想以上に早く手を打って来たこと(「iモード」)。
しかも、当時のドコモ陣営には、なんと波頭さんがいらっしゃったのだとか!?
◆今まで対談本というと、異なる業界やキャラが立ちまくった同士の組み合わせであることが結構多いと思うのですが、本書は完全に同じ業界の、しかも同じトップクラスのレイヤーにいる者同士の対談だけあって、話の展開が早く、密度も濃かったです。
そ��分、専門用語もバシバシ飛び交うものの、キチンと注釈で対応済みw
これからコンサルタントを目指す方、コンサル業界に興味のある方なら、まさに「必読」の内容かと。
また、経営に行き詰まりを感じている管理職・経営者の方も、本書から得られることは多いと思います。
投稿元:
レビューを見る
不勉強が身にしみる。
そしてこれからのコンサルのあり方や価値の出し方がずれていないことを認識した。
これまで
戦略を書く
これから
戦略を書くだけでなく、それを会社に浸透させる。
浸透させる過程で、クライアントのレベルを上げる。
クライアントと話すと絵は書ける。しかし、それを実行することはできないという悩みが多い。
できない理由を整理して、その実行支援を行う。
泥臭い。しかし、誰もがやりたがらない所にこそ、価値がある。
現役のコンサルタントは、自分が似非になっていないか確認する意味でも読む価値があると思います。
投稿元:
レビューを見る
人事という仕事をやっていて、結局自分の活動自体は売りにならないので、組織や人という切り口からいかに経営に役に立つかを提言できるようにならんと、、、と思って読みました。
コンサルタントの役割についての対談なのですが、その意味ではとても参考になるところが多かったです。
逆に、事実を徹底的に追求したり、膨大なデータから課題を形成したりってことが全然足りないと思いましたけどね。。。
全編対談方式で非常に読みやすいです。
投稿元:
レビューを見る
身近なテーマだけに、非常に面白かった。
”論理だけでなく、情理”
”年功制を破壊した方が終身雇用を守れる”
Jフォンのケース
印象的な示唆が数多く含まれていた。
自分はまだまだ到底そのレベルまで到達できていない。
コンサルタントを名乗る者ならば、絶対に読んだ方がよい。
投稿元:
レビューを見る
「外資系コンサルティングファームの仕事は?」と聞かれたらあなたは何と答えるだろうか?
よくある答えとして、「上から目線で企業に対してPPMとか5forcesを使って戦略を提案すること」というものがある。
しかしこれは1990年代までの話なのだ。コンサルティングファーム出身の人が一般企業に転職をするようになった等の原因で、相手とする企業のビジネスリテラシーも向上しているのだ。
ではコンサルティングファームはどんな仕事を今後していくべきなのか?
この本はこんな疑問に関して、明快な切り口で答えてくれている。
第三者の立場から企業内にいる人々が見えない課題を洗いだし、それを運命共同体となって企業の人々皆を巻き込みながら汗水流して解決する。私自身コンサルティングファームに勤めているので、この考え方には共感するばかりであった。
投稿元:
レビューを見る
とても面白かった。すごくクリアな頭の持ち主の対談本。
戦略コンサルの仕事のイメージはつくようになる。けど、やっぱりいまいちつかめん。
経営の方向性を一言で示すのが仕事、とか言われると、整理術書いてた佐藤さんとかほぼ日のイトイさんとかとどこが違うんだろって思ってしまう。いや、違うのはわかるんだけど。。
どうももやもや。
とりあえず、大前研一氏が異端と言うか、業界でも異能の人物として理解されていることを認識。
投稿元:
レビューを見る
【2回目(引用)】
会社は、資本の本能と組織の本能が二重螺旋のように絡んで動いていく。資本の本能が環境変化に合わせて事業分野や戦略スタイルを変えようと志向する。しかし、新しいことはやりたくないとする組織の本能が障害になるという中で、舵取りするのが経営、マネジメントだということです。これが一番ベーシックな会社と経営に関する定義です。
経営者と話そうとするときにコンサルタントに求められるものは、そういうものかもしれない。何を聞かれても。どの話題になっても、ある程度わかって話せるという対応力があるとすごく助けになる
自分だったらどう考えるというスタンスが、分析をしたたり、リコメンデーションを作ったりするときの基本姿勢になっている人が伸びるんです。何かの答えを、教科書や参考書で探そうとする人は、やっぱりダメ
私は整合に関するこだわりが結構あるタイプだと思います。整合しているとか、体系として閉じているとかが、とても気持ち良く感じるタイプです。だからこそ、自分自身で考えてみるのが好き
普通の会社組織であれば意思決定に参加する者全員がロジカルシンキング&ロジカルコミュニケーションの能力を持っていないと、ロジカルで合理的なディスカッションと意思決定は成立しない。
ロジカルコミュニケーションは、正確にロジックを展開して伝えるという正攻法①もあるけれど、聞き手の知識や思考の性質に合わせてメタファーやメッセージとして伝えるやり方②も使えるようになっておく必要がある
論理的になかなか動かない先に、単なる無能や無知や蒙昧があるっていうふうに思っちゃうことが一番危ない。
やっぱり全部の業界をやってきたことは、自分にとってすごく良い財産になっていると思う~中略~多くの業界と多くの会社機能の経験が縦・横に、まさに経験の体系として積み上がると、幾何級数的に的確なソリューションを生み出す生産性が上がる。
チェンジマネジメントというテーマは、戦略論と組織論、論理と情理、短期施策と長期施策…という幾つもの二元論的要素を統括的に束ね合わせて成立するもの
【1回目】
コンサルタントとして活躍する筆者と冨山氏が自身の経験を混じえながらコンサルティングとは何かを対談。
両氏が語るのは足を使って一次情報に触れることが重要なこと。
一番印象的なのは論理だけでなく情理にも注目し、正しい論理で相手を説得出来なくても諦めては駄目だという発言。そしてコンサルタントらしいと思ったのが情理もある程度までは論理で詰められるというもの。
投稿元:
レビューを見る
専門用語がたくさん出てくるので、その辺の基礎がないと厳しいかな。
読んでてモチベーションが上がります。
投稿元:
レビューを見る
【内容】
マッキンゼー出身の波頭さんと、産業再生機構で有名な富山さんの対談。過去から現在、未来、戦略コンサルの現場が浮かんできます。
【読む目的】
(本書では否定的に扱われるが)コンサルタントと名刺に名前が入る者として、そのトップクラスの二人が考え方や経験を吸収する。
【成果】
テーマが多岐にわたり、本当に勉強になった。読んでモチベーションもあがった。
【活かしたいこと】
・現場に足を運ぶこと
・3か月で1個資格をとるくらいの勉強をすること
・正しいフォームでトレーニングをすること
【この本を読むべき人】
コンサルタントの方
【評価理由】
読んでてすごくおもしろい本です。刺激にもなったし、是非人にも薦めたい。時々読み返すとおもいます。不満はないので☆5つ
投稿元:
レビューを見る
元マッキンゼーの波頭氏と元BCGの冨山氏の対談本。
対談本なので、わりと気軽に読めて、でも中身は濃い本だと思う。
若手のコンサル向けという感じだろうか。
リサーチャーである自分も刺激を受ける内容だった。
いまどきのコンサルは、
戦略はこうです、なんていう戦略の提供ではない時代で、
9割がオペレーショナルな仕事なのだそうで。
「高級な調査会社的」という表現が出てきたけれど、
なるほどコンサルが以前よりも、
リサーチ会社と競合度合いを増しているのかなあと思った。
どれだけ考え尽くしたか、
そのためにどれだけトレーニングを積んだか、
自分が当事者だったらどうするかという意識の持ち方、
現場経験によるリアリティ、
論理的思考は筋力であり、
毎日正しいフォームでトレーニングしないと身につかない、
論理的思考の勘所は、独立と相関の区別、次元の統一、因果の強さ、
なんていうあたりが自分に響いたこと。
あとは、
3ヶ月に1個マスター(修士号)をとるぐらいの気持ちで、
そのくらいの勉強量を、というのには、
自分の勉強しないダラダラ生活を猛省・・・。
この本の5章では、
冨山氏が東京デジタルホンのコンサルを、
波頭氏がNTTドコモのコンサルをしていたときのことが語られる。
その中で、波頭氏がiモードのことなどに触れているが、
昔読んだ『iモード事件」で松永真理氏が、
プロジェクトに入っているコンサルについて触れていたのを思い出した。
松永氏が言っていたのは、波頭氏のことだったんだろうか?
投稿元:
レビューを見る
日本の戦略コンサルタントとしてトップ級の二人による対談集。
戦略立案よりも実行力がコンサルに求められているとか、今だから話せるカネボウ再生や携帯電話会社林立時代の成長戦略とか、刺さる言葉、響くキーワードが満載である。
経営戦略の立案や実行に関心のある人には必読の書。
投稿元:
レビューを見る
著名コンサルタント2名による対談本。
大変示唆に富んでいる対談だと思います。
特に、リーダー育成に関する構造的欠陥、若手のインセンティブ設計の失敗という2つの指摘について、早急に対策を講じなければならないでしょう。
投稿元:
レビューを見る
自分が戦略コンサルに物足りなさを感じてやめた理由が明確に認識出来た。やはり経営を成功に導くのはエクゼキューション力だ。その力を伸ばすにはリアリティーを持った分析、提言をしなければならないが、現状は出来ていない。気づきを与えてくれた一冊だった。
投稿元:
レビューを見る
経営コンサルティングの最前線だろう。
インプリメンテンショーンが意味を持ってくるというのは実感できる。知識の差で勝てた時代は終わった。
クライアントを育てることの重要さも納得。あまり既存の大きなファームが出来ている、出来るとは思わないけど。
こうした現場・インプリを知ったうえでの問題解決力を持つコンサルタント、或いはコンサルティングの方法論が社会にもっと適用されたら世の中良くなるだろうと思う。
そしてそういうものを自分は目指していたはずだった。