めくりめくる ２ （ガムコミックスプラス）

岡山県倉敷市を舞台に...

ジュンク堂書店千日前店さん

岡山県倉敷市を舞台に、そこに住まう高校生たちの青春模様を描いたオムニバスストーリーです。
倉敷市での観光キャンペーンに採用されていたりもするそうですね。

ならば観光名所などがばんばん出てくるのかと言えばそうでもなく、シーンの多くは、校内や何気ない街並みだったりします。
けれど、その何気ない街並みにも、そこに住まう少年少女にもしっかりと「息吹」のようなものを感じさせ、倉敷へ行ってみたいな……と思わせてくれるんですよね。

また、青春ものとしても非常に質が良い。
友情や恋愛の、何でもないような１シーンや、これから始まる１ページ。
「今思えば、何であんなことが楽しかったんだろう？ 嬉しかったんだろう？
　でも、確かに楽しかったし、嬉しかったんだよね」
そういった部分を、瑞々しいままに描き出してくれます。

ファンタジー展開も、ドラマティックな愛憎劇などといった派手なドラマもありません。
けれど、地方都市を舞台にした日常物／瑞々しい青春物を読みたいという方には、是非オススメしたい作品です。

あ、これから倉敷へ行かれるという方も、是非。

（卯）