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日本中枢の崩壊

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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.9 174件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2011.5
  • 出版社: 講談社
  • サイズ:20cm/381p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-06-217074-1

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紙の本

日本中枢の崩壊

著者 古賀 茂明 (著)

未曾有の危機に見舞われた日本。われわれは今こそ最後の決断をしなければならない! 経済産業省の現役幹部が、日本の中枢の危機的現状に迫る。巻末に、経産省が握りつぶした「東電処...

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日本中枢の崩壊

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商品説明

未曾有の危機に見舞われた日本。われわれは今こそ最後の決断をしなければならない! 経済産業省の現役幹部が、日本の中枢の危機的現状に迫る。巻末に、経産省が握りつぶした「東電処理策」を全掲載。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

古賀 茂明

略歴
〈古賀茂明〉1955年東京都生まれ。東京大学法学部卒業。国家公務員制度改革推進本部事務局審議官等を経て、経済産業省大臣官房付。

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書店員レビュー

ジュンク堂書店京都BAL店

公務員制度改革を唱え...

ジュンク堂書店京都BAL店さん

公務員制度改革を唱え続けていた官僚の著者は、見せしめのように「大臣官房付」のポストに置かれ、事実上窓際属にされてしまう。
著者がマスコミを通じ改革を主張すればするほど、陰湿ないじめのような仕打ちに遭う。意気揚々と改革に取り組もうとする大臣もほとんどが官僚と結局なあなあな関係になってしまい、改革は後退する。
国民のために働く官僚という仕組みは出来ないのか。今のままでは、私利私欲に執着する官僚の構造はなくならない。
優秀で、正直で国民のために改革に邁進する政治家の登場を待ち望む。
こと密やかに囁かれていたことの事実、実情が分かり、ここまで書いて大丈夫なのか、と思うとともに、興味深く読めた。

京都BAL店社会科学担当

みんなのレビュー174件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

官僚がいかに巧妙な方法をつかうか,政治家が対抗するのがいかにむずかしいかがわかる

2011/07/09 18:01

11人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る

30 年にわたって通産省・経産省につとめてきた著者が,官僚によってどのように日本の政治がゆがめられてきたかをあばいている. 官僚がいかに巧妙な方法をつかうか,それに政治家が対抗するのがいかにむずかしいかがわかる.

ほとんどのひとは実名で登場する. 反骨精神のある官僚の目に,橋本龍太郎,小泉純一郎から現役のひとたちまで,政治家がどのようにみえているかがわかって,おもしろい. 民主党の政治家たちが官僚になめられているすがたも描かれているが,なんとか,崩壊するまえに対抗できるようになってもらいたいものだ.

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紙の本

改革派官僚の信念が迸る憂国の書

2011/07/12 15:39

22人中、19人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yjisan - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者の古賀茂明氏は経産省きっての改革官僚である。通産省産業政策局総務課産業組織政策室長時代には橋本龍太郎大臣を動かし独禁法の改正にこぎつけ、OECD事務局に出向した際には「発送電分離」の勧告をOECDに出させ、産業政策局取引信用課長に就任すると警察庁・法務省を手玉に取ってクレジットカード偽造を取り締まるための刑法改正を実現させた。

福田政権下では渡辺喜美行政改革担当大臣の推薦を受けて国家公務員制度改革推進本部事務局の審議官に就任し、急進的な公務員制度改革案の策定に取り組み、「霞が関全体を敵に回した男」となった。しかし民主党政権が誕生すると、霞が関の圧力に屈した仙谷由人行政刷新担当大臣(当時)の判断で国家公務員制度改革推進本部事務局を追われ、「経済産業省大臣官房付」という閑職に回された。民主党政権下で自らが手がけた公務員制度改革が次第に後退していくのを見て危機感と焦燥感を抱いた著者は、改革の推進を訴える論文を次々と発表する。

そして著者はついに2010年10月15日の参院予算委員会にみんなの党の参考人として出席、菅政権の「天下り根絶」対策が有名無実であることを指摘したところ、仙谷由人官房長官から「古賀さんの上司として一言先ほどのお話に私から話をさせていただきます…こういうやり方ははなはだ彼の将来を傷つけると思います」との「恫喝」を受けた。


官邸と霞が関を完全に怒らせてしまった著者の役人人生は、今や風前の灯火、「今年の7月15日をもって退職するように」と退職勧奨(肩たたき)すら受けている。それでも著者は自分の信念を決して枉げない。なぜなら財政破綻と経済崩壊が目前に迫った日本を立て直すには、改革の迅速な実行以外にないと確信しているからだ。本書は、腐敗の極みにある霞が関という最大の「抵抗勢力」を相手に孤軍奮闘してきた改革派官僚の戦いの記録であり、また日本再生のための手引き書でもある。更に東日本大震災を受けて、急遽、政府の福島原発事故への対応の評価と東電改革案を追加している。


ただし、著者が示す「日本中枢」の病根と処方箋は、さほど斬新なものではない。凡庸ではないが、ごくごく真っ当なものである(その意味で、本書の帯に書かれた「日本の裏支配者が誰か教えよう」という暴露本的な宣伝文句は大袈裟すぎて、本書のオーソドックスな内容とのギャップを感じる)。たとえば公務員のキャリア制度には法的根拠はなく単なる慣行にすぎないとか、日本国憲法は総理の各省大臣に対する主導権を認めているが各省の役人が所轄の大臣を操り総理の主導権を空洞化しているといった指摘は、政治学者の飯尾潤氏が『日本の統治構造――官僚内閣制から議院内閣制へ』で既に指摘している。TPP推進やゾンビ企業の淘汰が必要という主張は、竹中平蔵氏ら所謂「構造改革派」のそれと基本的に同一だ。「ガラパゴス化」や民主党政権が進める海外インフラビジネスの落とし穴についても経済評論家がしばしば言及している。そして霞が関はマスコミや学者たちに「縦割り行政」「省益あって国益なし」と常々批判されており、「官僚主導」を改めるべきとの認識は国民に広く共有されている。人によっては「何を今更」と感じることだろう。
さすがに著者が最も力を入れている公務員制度改革に関しては、「省庁の幹部は最低5年間は民間に出た人にする」「中央省庁の部長級以上は任期制」「給与は50歳以降は逓減」「役職定年制の導入」「局長・部長・課長の入れ替え制」など、かなり踏み込んだメニューが目立つが、降格人事を可能にし民間から幹部を登用すべしという程度のプランならば多くの論者が提唱している。

実のところ、日本政治の問題点とその解決策は、一定の知識を持っている人々にとっては自明のことである。著者言うところの「官(官僚)・農(農家)・高(高齢者)・小(中小企業経営者)」という過剰に“保護”された特権階級の既得権益を剥奪し、自由で公正な競争社会を作ると共に、“本当の”弱者のためのセーフティネットを構築する。極めてシンプルな話である。奇策は必要ないのだ。


改革のアイディアを提示することは難しくない。本当に難しいのは、改革を現実に遂行することだ。官僚の抵抗を排して実効性のある改革法案を実際に策定し、それを通すことが至難の業なのだ。その証拠に、「脱官僚」「政治主導」を標榜して政権の座に就いた民主党も、結局は霞が関に取り込まれてしまった。彼等とて最初から官僚の言いなりになるつもりはなかっただろう。だが官僚は利権を維持拡大するために、巧妙に大臣を言いくるめ、改革に協力すると見せかけて改革を骨抜きにし、本気で改革を推進しようとする政治家を追い落とす。だから改革を実現しようとしたら、官僚の手練手管を見破り、騙されないことが必須だ。
その点で、現役官僚によって著された本書は非常に有益なものと言える。天下り規制を謳った「退職管理基本方針」が事実上の天下り拡大方針であるということなど、普通の人がパッと見ただけでは絶対に分からないだろう。官僚の姑息な“手口”を熟知している著者だからこそ、美名に覆い隠された陰謀を見抜くことができるのだ。入省以来30年間、守旧派官僚と激闘を繰り広げてきた当事者の口をついて出る「改革」という言葉には、外野の“安全地帯”から評論家的に語られる「改革」とは異なり、非常な重みがある。


本書を読んでいると「ここまで官僚は劣化しているのか」と暗澹たる気持ちになる。しかも著者は「日本を変えるのは総理のリーダーシップだけ」と結論づけており、リーダー不在の政界を思い返して、絶望したくなる。だが警世の書である本書が20万部のベストセラーになっているという事実は、一筋の光明である。著者はリーダーの条件として、発言にぶれがなく一貫性があること、国民から公平であるという信頼感を持たれること、地位にこだわらないこと、の3つを挙げている。悠々自適の生活が保障される天下りポストを蹴って、経産省はおろか霞が関全体から敵視されても持論を譲らない剛直な著者は、まさしく上記の3条件を備えていると思う。

著者は真の「政治主導」を実現するため、総理直結の国家戦略スタッフの創設を提案しているが(改革推進本部時代に国家公務員法改正案に盛り込んだものの民主党の反対で廃案)、著者が経産省をクビにならずにリーダーシップのある“新”総理の下で働くようになれば、日本は確実に変わるだろう。

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2012/01/04 21:43

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2012/05/31 17:38

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2012/02/28 22:17

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