紙の本
フラストレーションがたまる議論
2011/09/11 09:52
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
対話しやすい相手 (だけ) をえらんでしまったのが失敗ではないだろうか. 原発はなぜダメなのか,1970 〜 80 年代の環境思想とはどういうものなのか,そういうところを追求しないままに話がすすんでしまう. そこに疑問をもつ読者 (私) はとりのこされてしまう.
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宮台真司氏の語り口はごつごつとしたものであるが、その論考は見事に核心をついている。”悪い共同体”の“悪い心の習慣”という言葉で今の社会を鮮やかに切り取っていると思う。共同体自治というユニットからの統治がこれからの日本復興をなしとげるためのキーであるとしている。我々も単に自明のシステムに依存するだけではだめなんだと反省させられます。
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一筋の希望の光とともに、この先のエネルギー問題について考えたいひと必読の一冊。
ここでは「3.11以後の日本」について、社会学者の宮台真司氏と環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏ふたりの対話を通じて、おもに「エネルギー」面から論じている。
宮台氏はここまで原発社会をつくってきた日本人の「心性」について、「《悪い共同体》とそれに結合した《悪い心の習慣》」「知識社会」「ガジェットの集積を尺度とした豊かさ」といったキーワードから語っているが、まさに核心をついている。
一方、もともと技術者として原発開発の現場に身を置き、原発行政にも深く関わってきた飯田氏の話も生々しく興味深い。その後訪れたスウェーデンで出会った自然エネルギーについて、ヨーロッパのみならずアジア諸国の導入例や、日本における可能性や過去の失敗例まで紹介されており勉強になる。
そして、この先のヴィジョンとして提唱される「小さな統治ユニットによる共同体自治」は、エネルギー問題だけでなく、この先の日本、とりわけ東北〜北関東の早期の復興のためにもぜひ実現してもらいたいと思う。もちろん、あわせて電力の固定価格制度の早期導入もまたれるところ。なぜか福島県や新潟県に「東京電力」の原発があるという不自然を是正するためにも。
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宮台フリークからの大量「役に立たない」投票・大幅レビュアーランクダウン覚悟の、渾身の一稿です。
「予想を全く裏切らない提案性ゼロの空虚でデタラメな内容、プロパガンダ以下の駄本」http://www.amazon.co.jp/review/R19VP73L2NIE4W/ref=cm_cr_rdp_perm
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読了。原発推進を止められなかったのは、組織とか構造の問題。原発のみならず、未来のためよりも自分の組織のため、変えることに対する許容が少ない、この考え方を変えなければならない。
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宮台真司の本を買うのなんて、たぶん20年ぶりくらい。正直、その「口調」があまりフィットしなかったのだが、この本は興味深く読んだ。
東北電力における白洲次郎のファンクションは僕には謎である。案外、言われているようなレジェンドではないのかもしれない。今後調べてみたいテーマだ。
CO2と原子力の関係や六ケ所村の問題など、いろいろと勉強になる本だった。
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久しぶりに発売日前に予約して、急ぎ読んだ本。ここでいま形にしようという意気込みもきっとあったはず。
素晴らしいのだけど、これをどう広めたらいいのかとひたすら思う。
真新しいことより既にあったことのが多い内容で、だからこそ。そうなったらいいな、こうできたらいいな、こうしたいな、は確かに頷き意気込むばかりなんだけど、じゃあさあ今日明日どうする、という課題は、わたしごとき一人じゃあんまりにも実践的でなく思いつかない。何ができる気もしない。砂漠に一滴の水。だからこそ。
南は今回の件で助かったのではなく置いていかれた結果になりはしないかという予感が日に日に強くなっている。意識や文化のレベルで。それこそ、空気が。
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こういうのはタイムリーに読んでおかないと、と思って他の積読に優先して読んでみた。
こういう対談本は議論の展開が速くて、理解が浅くなっちゃうけど、キーワードはたくさん盛り込んであるから、それをもとにわからなかったことを他の本とかで調べるといいかも。
知識はたくさん仕入れることができたんだけど、なんとも救いがなく、読んでてちょっと凹んでくる内容だった。
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宮崎氏の堅苦しい話が展開すると思いきや、飯田氏の熱くクールな話で向かうべき方向性は示してもらったように思う。
あとは誰がやるかだが、一人一人が空気に流されず自覚を持って主張し行動するという、世界の中では至極当たり前のことが日本人に、私自身に求められている。
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緊急出版!!
「環境エネルギー政策研究所ISEP」飯田哲也所長http://www.isep.or.jp/
&
宮台真司教授http://www.miyadai.com/
による共著です。
表紙やまえがきの
☆これからのエネルギーとこれからの政治を語ろう
☆「原発をどうするか」から「原発をやめられない社会をどうするか」へ
に象徴☆
イデオロギーやら反社会的?やらな内容ではなくて、
東日本大震災を機に私たちが気付いた、
生活に密着した疑問や違和感に寄り添う情報だと思います。
ぜひ皆さん、一読を!
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原発事故後,より注目されている飯田哲也氏と宮台真司氏との対談本.前半は宮台真司氏の独演傾向あり(宮台真司氏がダメな人には不向き).後半になり飯田氏が前面に出てきて,私が勉強不足で知らない情報や氏の考えを示してくれる.東京都が先進的な環境政策を実行していることは初めて知った.東京電力と株主を守ろうとしていることに違和感を持っていたが,「東京電力が全ての財産を出す.次に株主で,それに融資した銀行.それでも賠償に足りなかったら,原発埋蔵金 再処理等積立金を使う」とコメントしていることには溜飲が下がった.
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市場をうまく導入することで、社会の流れも変わってくる可能性があるという話は、なるほどと思った。
制約を加えた上で、市場に任せることで変化は自然に起きる。エコだからお金の話が絡んじゃだめってことはないんだろうな。どうしても、一般の人間より、我慢して、無理してやっているってイメージがある。
自然エネルギーについては、真剣に考えてみようと思う。北海道に住んで、家の作りで(断熱性能で)暖房のあり方も、コストも全然違うことがよくわかったしなぁ。
もっと当事者の意識が必要なんだろう。いろんなものが拡大して、多くの人が分け前をもらえた時代は終わっちゃってるんだから。
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何かに依存することで得られる安定や安心が、実は不安やリスクの裏返しであることを改めて認識。さて自分はこの先依存体質から脱却できるだろか。
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この本は、冒頭から最後まで、目の覚めるような指摘、論点に満ちています。「環境・エネルギでは欧州に対して30年遅れている」、「原発推進・反対の2項対立は不毛」、「新エネルギー=コスト高、のうそ」、「中央から地方役人に権限を渡してもダメ」など。もちろん対談なので正確な理論展開はしていません。むしろ大事なのは、読者が政府発表、世の中の雰囲気、俗論に惑わされずに、「自分で確認し、考え抜くこと」態度のほうでしょう。お2人が説く「共同体自治」というのはそういう社会の姿なのだと思います。
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社会学者である宮台真司氏と、環境エネルギー政策研究所(ISEP)所長の飯田哲也氏が、3・11後の超多忙のなか、2日間をどうにか絞り出して行われた長時間にわたる対談をまとめた一冊。