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紙の本
オブザデッド・マニアックス (ガガガ文庫)
著者 大樹 連司 (著)
授業中、いつも妄想していた。もしも今、この学校をゾンビたちが襲ってくれたら—。恐怖の叫び声を上げ逃げ惑うクラスメイトたち、何もできずおろおろする先生…。ざまあ見ろ、最高だ...
オブザデッド・マニアックス (ガガガ文庫)
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オブザデッド・マニアックス
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商品説明
授業中、いつも妄想していた。もしも今、この学校をゾンビたちが襲ってくれたら—。恐怖の叫び声を上げ逃げ惑うクラスメイトたち、何もできずおろおろする先生…。ざまあ見ろ、最高だ!ゾンビ映画ばかり観て現実と向き合えない高校生・丈二。しかし、嫌々参加したクラスメイトとの夏の合宿で、本物のゾンビハザードが丈二とクラスメイトを襲う!ボンクラでオタクな僕が、みんなを救ってヒーローになる!?さらに学校一の美少女も思いのままに!?怨念じみた妄想が現実になったとき、待ち受けるのは天国か、それとも地獄か!?—。【「BOOK」データベースの商品解説】
級友たちを襲う死者の群れ……ほくそ笑む僕
「最悪の学校、どうしようもない社会。ゾンビが現れてぶっ壊してくれればいいのに」
現実を呪い、ゾンビ映画を観ることだけが生き甲斐のネクラ高校生・丈二。
しかし、臨海学校で訪れたとある島で、丈二たちは本物のゾンビパニックに遭遇することになる。
ゾンビ映画マニアの知識とハッタリで、クラスメイトを救い皆から頼りにされることになった丈二はヒーロー気分に酔いしれるが、逃げ込んだショッピングモールで、とんでもない光景に出くわす。
それは、ゾンビパニックに乗じて生徒たちを奴隷化し君臨した「女王」が支配する、とんでもないコミュニティだった――。
『ほうかごのロケッティア School escape velocity』でロケットと青春を描いた大樹連司が、今作ではゾンビとルサンチマン・ヒーローの組み合わせで青春の暗部を抉り出す。
イラストは本作でライトノベル初挑戦となるsaitom。【商品解説】
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書店員レビュー
後ろに「オブザデッド...
ジュンク堂書店千日前店さん
後ろに「オブザデッド」と付けると、何でもゾンビ物っぽくなると思いませんか?
「よつばとオブザデッド」
「水戸黄門オブザデッド」
「ひだまりスケッチオブザデッド」は要するに「まどか☆マギカ」のことで「徹子の部屋オブザデッド」は司会者が既にゾンビを超越している気がしますね。
さておき。
非日常の訪れを願ったことのある人は、さほど少なくはないのではないかと思います。
けれども、それが本当に起こってしまったら?
クラスカースト最下層、ゾンビ映画オタクの丈二は、ゾンビが学校を襲い、自分が持つ知識で戦って英雄になることを妄想していた。
そんな彼の前に本物のゾンビが現れ、合宿中のクラスメートを襲い始める……。
章題やストーリーのそこかしこに配置された小ネタから、定番の/有り得ないほどの御都合主義展開に至るまで、ゾンビ物へのオマージュや蘊蓄を散りばめつつも、スクールカースト下層の人間が持つ心のほの暗い部分や、非日常下における人間の嫌な部分も丁寧に描いてたこの作品。
ゾンビ映画好きはもちろん、そうでない方にも楽しんでいただけるのではないかと思います。
(卯)
紙の本
ゾンビ映画愛に溺れそう
2011/10/26 22:08
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゾンビ映画オタクの安東丈二が担任の佐武来実に参加させられた夏季合宿で訪れた孤島。みんなは外で思い思いに夏を満喫している中、彼は丹咲いずなと共に補習を受けさせられていた。もっとも彼はクーラーの効いた部屋にいたくて、わざとテストを白紙で出したのだが…。
そんなどこにでもある様な夏の学校風景は、突然一変する。彼らを大量のゾンビたちが襲い始めたのだ。原因は不明。でも噛まれると感染してゾンビになる。そんな恐怖の状況に、安東は歓喜に打ちふるえていた。ついに自分が主人公になる時が来たのだ、と。
しかしなかなか映画の主人公の様には活躍できず、それどころか逆に、委員長の城ヶ根莉桜に助けられてしまう始末。なかなか妄想の様に、格好良く美少女を助けて惚れられるなんてことは起こり得ない。
それでも、他のクラスメイトを助けに行った委員長に託され、クラスでも虐げられる側の江戸川明広や小伏鈴を連れ、合宿所を脱出する。しかしその過程でも、自動車を運転できる江戸川や、サバイバルに長けた小伏に活躍の場を取られ、ゾンビ知識の活かし所がない。
そこで、自分の活躍の場を求めて、ショッピングモールへ移動することを提案するのだが、そこは、委員長の帝国と化していた!
ゾンビ映画愛にあふれた作品で、簡単なゾンビ映画の歴史は読めば分かってしまうかもしれない。学校で虐げられる側だったら、一度は、事件・事故が起きてクラスメイトが危機に瀕し、それを自分がヒーローとなって救うという状況は妄想したことがあるかもしれない。この作品ではまさにそれが起きるのだ。
しかしこのとき起きる革命は、単に立場が逆転してしまうだけのもの。それを肯定してしまえば、元の世界も肯定しなければならないという、精神の矛盾が起きてしまうのだ。素直に受け入れればもしかするとヒーロー。でもそれをやれば、かつて自分がやられていたことも認めなければならない。そんな葛藤がここにはある。
だが、それゆえにフィクションは存在する。フィクションの中でならば、何をやっても許される。現実が辛くなったら、現実逃避をしても良いじゃないか。そこで活力を得て、また現実に立ち向かえば良いのだ。