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- カテゴリ:一般
- 発売日:2011/09/16
- 出版社: 集英社
- サイズ:20cm/300p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-08-780616-8
紙の本
恥知らずのパープルヘイズ ジョジョの奇妙な冒険より
舞台は第5部完結の半年後。“裏切者”パンナコッタ・フーゴのその後どうなったのか。【「BOOK」データベースの商品解説】多くの犠牲の末に“ボス”を打ち倒したジョルノたち。し...
恥知らずのパープルヘイズ ジョジョの奇妙な冒険より
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商品説明
舞台は第5部完結の半年後。“裏切者”パンナコッタ・フーゴのその後どうなったのか。【「BOOK」データベースの商品解説】
多くの犠牲の末に“ボス”を打ち倒したジョルノたち。しかし、彼らと袂を分かった少年フーゴの物語は、未だ終わっていなかった…。人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」第5部完結の半年後を舞台にした物語。【「TRC MARC」の商品解説】
上遠野浩平vs“ジョジョ"!!
JUMP j BOOKSが『JOJO』25周年を祝しておくる小説企画、第1弾がいよいよ登場!! 舞台は第5部、描くのは鬼才・上遠野浩平!! そして鍵を握るのは『裏切者』パンナコッタ・フーゴだッ!!
【商品解説】
著者紹介
荒木 飛呂彦
- 略歴
- 〈上遠野浩平〉1968年生まれ。「ブギーポップは笑わない」で電撃ゲーム小説大賞を受賞しデビュー。他の著書に「ソウルドロップの幽体研究」「殺竜事件」など。
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書店員レビュー
ジョジョシリーズ一切...
ジュンク堂書店岡山店さん
ジョジョシリーズ一切読んだことなしで表紙と作者に惹かれて読むとこれがまた面白かった! という新鮮な経験をした作品。(スミマセン汗 今では漫画も読みました)
オリジナルのスタンド能力はキャラクターと共にすごく新鮮で小説の中でもその力の《可能性》にドキドキさせられます。
上遠野さんのライトノベルはあり得ない、のにちゃんと想像できる、という作品が多くて昔から好きだったので、この人なら最近話題なジョジョの世界をわかりやすく表現しているはず……と手に取りましたが、漫画の本シリーズを読んだ後も残っている『ジョジョの世界』の深さがうーん、気持いい。
小説はちょっと……と敬遠されてる方、もしくは漫画でうまく入れなかった方
読みやすくてドキドキする、この作品の世界にチャレンジしてみませんか?
文庫担当 中原
紙の本
ジョジョ、黄金の風のその後
2023/07/22 16:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジョルノやブチャラティと袂を分かったフーゴのその後を描く。組織の新たなボスとなったジョルノ、幹部のミスタからフーゴは麻薬組織の生き残りを潰すように命じられる。
何故仲間たちはディアボロを裏切って行ったのか、何故自分はブチャラティたちと一緒に行けなかったのか?
フーゴは自らの問いに決着をつける。
紙の本
新しいボスよ、フーゴに救いを!
2022/01/21 08:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
原作漫画以外は殆ど受け付けない私でもこれは面白かったです。ジョジョ好きで第5部を読み込んでいたこともあって文章のみでも頭に画が浮かび、さらに荒木飛呂彦先生による登場キャラやスタンドの挿絵でより世界観が広がりオリジナルストーリーであっても十分に楽しむことが出来ました。主人公のパンナコッタ・フーゴは原作では途中離脱しますが、その理由としてスタンドのパープルヘイズがあまりにも独創的過ぎて逆に生み出した荒木先生自身が扱い難くなってしまったような気がします。攻撃が殺人ウイルスというのはジョジョと言えどもハード過ぎた?のかも(笑)。そういう意味で新たに小説で裏切り者フーゴのその後を描くという着想は素晴らしくファンにとってもまた会えたという喜びがあります。上遠野浩平先生に感謝です。
紙の本
フーゴ救済
2015/02/07 20:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くらしげ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ジョジョの奇妙な冒険」5部で、1人だけ組織を裏切ることを拒否し、置き去りにされたフーゴのその後を描いた外伝小説です。
原作キャラクターの雰囲気に関しては違和感を感じる人もいるようですが、個人的には許容範囲内です。
ジョルノなら成長期だし、組織のボスになれば態度やら何やら変わって当然かなと。
どっちかと言えば敵ボスキャラの人格・能力共に魅力を感じなかったことのほうが辛かったです。
賛否は別れがちな作品ですが、「フーゴという人間を救済する」という点においては完璧に仕上がった作品だと思います。
紙の本
自分を理解するための回り道
2012/03/17 11:01
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジョルノ・ジョバァーナが組織のボス・ディアボロを倒して組織の新たなボスとなってから半年が過ぎた。ブチャラティのチームから途中で離脱し、“恥知らず”となったパンナコッタ・フーゴのもとに、かつての仲間、グイード・ミスタがシーラEを伴って訪れる。ジョルノへの忠誠を示すための指令を伝えるためだ。
マッシモ・ヴォルペ、ヴラディミール・コカキ、アンジェリカ・アッタナシオ、ビットリオ・カタルディで構成される麻薬チームを殲滅するのが、彼に課せられた任務だ。シーラE、カンノーロ・ムーロロの協力を得つつ、麻薬チームを追いかけていく中で、フーゴに半年以上前の記憶がよみがえっていく。自分はなぜあの時、ブチャラティについていかなかったのか?なぜ他の仲間はついていったのか?その問いに真摯に向かい合うことで、彼のスタンド・パープルヘイズに変化が訪れる。
第5部の半年後からはじまる公式の二次創作みたいな作品だ。原作ありのノベライズには、作品世界にどっぷり浸かって、その雰囲気を再現しながら構成するパターンと、逆にその作品を作家の作風の方向に引っ張ってくる方法がある気がするが、この作品は後者に近い。それでも原作の雰囲気が完全に破壊されていないのは、元々作風に似通った部分があるからだろう。
そんな訳なので、スタンド使いが数多く登場するのではあるが、どこか、合成人間やMPLSの能力っぽく見えなくもない。このため、上遠野浩平に接したことのないジョジョ好きの人に気に入ってもらえるかはよく分からない。
組織に属する人間として当たり前の選択をしたつもりが、いつの間にかそれが裏切りとして周囲に認識されてしまい、フーゴはその清算を強いられる。
だがその“当たり前”とは、どんな意味で当たり前だったのか。ただそれは他人に選択を委ねていただけではないのか。彼の本質はどこにあるのか。これはジョルノがフーゴに与える、フーゴが自分自身を理解するための課題なのだ。
また、それは本編とは全く関係ないのだが、杜王町の料理人トニオ・トラサルディーの血縁者も重要な役割で登場している。
紙の本
上遠野浩平版「ジョジョの奇妙な冒険」!
2012/01/24 15:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:書評王子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
乙一の「jojo's bizarre adventure 4th another day」に続く、
「ジョジョの奇妙な冒険」の小説化作品。
上遠野浩平が描く本作は、第5部「黄金の風」のスピンオフ!
物語中、「君たちにはついていけない」と、
途中でリタイアしてしまったフーゴを主役としている。
スタンドがあまりに強く脱落させざるを得なかったのでは?
作者の荒木飛呂彦が裏切り者であるフーゴを書きたくなかったのでは?
そんな噂が後を絶たないフーゴの裏話は、
興味深くファンにはたまらないストーリーだ。
紙の本
ジョジョ五部のその後を描く。
2012/01/24 15:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:霜柱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
電撃文庫にてブギーポップシリーズを刊行中の作家・上遠野浩平が描くノベライズ。
タイトル通り、ジョジョ五部の途中で離脱したパンナコッタ・フーゴを主人公として、五部の本編その後を描く小説です。
五部に出てきたキャラクターだけではなく、他の部のキャラクターや他の部のキャラクターに関連するキャラクターが出てきたり、関連を匂わせる小ネタが多かったりとニヤニヤしますねー 話自体も原作の補足になっていて中々良い感じです。
作者独自の解釈なのかはわかりませんが、群体のスタンドと持ち主に対する考え等読んでいてなるほどなーとなる部分も多くそういう意味でも面白かったですね。
しかし、ジョルノが風格出ているというか、少し怖いというか(笑)
強いて注意点を挙げるならば、戦闘描写が淡々としているので『バトルで熱い盛り上がり!』というのを期待すると少し肩透かしかもしれません。
紙の本
「共感」という力の源について、フーゴは何に勝ったのか
2011/12/07 23:29
10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:muneyuki - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作の主人公は、表紙を見ても分かる通り、
ジョジョの奇妙な冒険 第五部「黄金の風」の主人公チームとして登場するパンナコッタ・フーゴ。
ジョジョファンの間では、「スタンド能力強過ぎて、ラストバトルに参加させられなかったんじゃ…」などと噂をされるほど、主人公チームの中で唯一ボスとの戦闘にまるで神の意志であるかのように全く関与せず、チームメイトと別れた場面が最後の登場となってしまった可哀想なキャラ。
知的なのに、ブチ切れると一番ヤバい、というキャラ造型に魅力を感じた人も多い筈。
「神」の意思によって一番大事な場面で居なかった彼は、果たしてどんな心境からボスとの戦いに参加しなかったのか、そして参加しなかったことで彼のその後はどうなったのか。
これが本作で描かれます。個人的には壮大な帳尻合わせって気がしないでも無い。
実際には居たであろう、しかし本編には登場しなかったキャラクター達が登場し、
新たなスタンド、新たな仲間や敵とフーゴのスタンドバトルが繰り広げられます。
ちなみに登場するスタンドが全てジミヘン縛り、というちょっとしたギミックもアリ。
また、登場するキャラクターが既存の別のキャラクターとちょいちょい関係していたり、アイテムが共通していたり、とファンサービス要素満載。
乙一さんもですが、上遠野さんもジョジョが好きでたまらないご様子です。
で、何が書きたかったのかというと、内容紹介では無くて、
作中でフーゴが何故勝てたか、ということ。
5部、フーゴが仲間たちと断絶するシーン。
何故ナランチャは迷った挙句、別に好きでも無い女の為に組織を裏切る事が出来たのか。
ほとんど知らない彼女に対して、「トリッシュはオレなんだ」とまで断言出来たのか。
フーゴにはそれが分からなかった。
そんなフーゴに、冒頭・ミスタは言い放ちます。
「おまえは正しかったとも言える。現にブチャラティたちは死んじまった。同行しなかったおまえだけが生き残っている。(中略)ディアボロとジョルノの凄まじい戦いの中で生存できた可能性はゼロだったはずだ。オリコーさんだったからな、おまえは。その辺の判断はさすがだったよ」
作者が認めるほどの「最凶」のスタンドを持ちながら、フーゴは何故オリコーさんで居られるのか。
「スタンド」とは、精神エネルギーが具現化したモノ、という説明があります。
ではフーゴは持ちスタンド「パープル・ヘイズ」そのままに、いつもフシュルルル…と唸りながら獲物を探しているようなバーサーカータイプの人間か、というと全くそんなことは無くて、どちらというと理知的な参謀タイプの人間です。
そんな人間であるにもかかわらず、時折、「パープル・ヘイズ」じみた狂気をチラつかせることがある。
フーゴ登場時、ナランチャに勉強を教えてやっていたものの、一向に覚えが悪いナランチャに対してブチ切れたフーゴ先生は、彼の右頬にフォークをブチ込むッ!!
読者が、フーゴが社会生活に適応出来てるか心配するレベルのヤバさでしたね。
戦闘シーンで敵に狂気をぶつけるならともかく、日常生活の場において、仲間であるナランチャに対してその狂気をぶつける。
仮にも理知的である筈のフーゴというキャラクターは、何故「パープル・ヘイズ」を発現したのか、といえば彼の本性が「無意識的な狂気」であり、日頃はそれを抑圧している為ではないかと考えられます。抑圧することで、彼は何とか社会生活に順応していた。表面的には理知的なキャラクターとして。「パープル・ヘイズ」という自身の人格に対して、フーゴはこれまできちんと向き合うことなく生きて来たのです。
自身に対して向き合う、ということは「ジョジョの奇妙な冒険」では度々キーシークエンスになっていて、「スタンド」という能力が自身の精神から発現するものである限り、それは当たり前の論理なのです。
にもかかわらず、フーゴはこれまで本当に心の底から自身と向き合う事無く生きて来た。
故に、ナランチャが踏み出せた「一歩」も、彼は踏み出す事が出来ず、踏み出せた者達の気持も理解出来なかった。
感情を柱にして闘う際に、やはり「自身に潜むモノ」を発見することは重要な課題です。
「他者を理解すること」によって、新しい道は開ける。
で、その「他者理解」とは=「同一視」ではありません。同一視とは過分な思い込みであり、自分を守るための防衛機構、いわば自己完結した「逃げ」に等しい。
つまり「ヒーローなりきり」が痛々しく見えるのは、それが自己完結しているためです。
そうではなくて、何故新しい道が開かれるのかといえば、
「共感」とは文字通り相手を共に感じる、つまりあくまで「自分」と「相手」という心理的距離を取りながらも、相手の立場に立って、相手思うこと・考えること・感じることを、相手と同様に感じようとする、理解しようとする、自身の心の動きだからです。いわば、相手を素材にして、自身を発見する、ような。
だからこそ、この『恥知らずのパープル・ヘイズ』において、
(シーラEは……ぼくだ。彼女の怒りは、ぼくの怒りだ……!)
とフーゴがシーラE(新登場キャラ)に対して共感した時、かつてのナランチャの選択に共感出来た時、彼は目前の敵と共に、「一歩を踏み出せなかったかつての己」に対して、打ち勝つことが出来るのです。
あと、散々書きましたが、小説単体で素晴らしい!ディモールト・ベネ!ってものではないです。あくまで「五部既読の人向け」の小説ですので、お気を付け下さい。