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紙の本
マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)
著者 米原 万里 (著)
トイレには屋根がなく、窓は三重窓。冬には、気温が−50℃まで下がるので、釣った魚は10秒でコチコチに凍ってしまう—。世界でもっとも寒い土地であるシベリア。ロシア語通訳者と...
マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)
マイナス50℃の世界
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商品説明
トイレには屋根がなく、窓は三重窓。冬には、気温が−50℃まで下がるので、釣った魚は10秒でコチコチに凍ってしまう—。世界でもっとも寒い土地であるシベリア。ロシア語通訳者として、真冬の横断取材に同行した著者は、鋭い観察眼とユニークな視点で様々なオドロキを発見していく。取材に参加した山本皓一と椎名誠による写真と解説もたっぷり収められた、親子で楽しめるレポート。米原万里の幻の処女作、待望の文庫化。【「BOOK」データベースの商品解説】
トイレには屋根がなく、窓は三重窓。釣った魚は10秒でコチコチに凍ってしまう−。ロシア語通訳者として真冬のシベリア横断取材に同行した著者が綴る、様々なオドロキを発見した酷寒の体験記。椎名誠による解説も収録。〔清流出版 2007年刊の再構成〕【「TRC MARC」の商品解説】
窓は三重構造、釣った魚は一〇秒でコチコチ。ロシア語通訳として真冬のシベリア取材に同行した著者は、鋭くユニークな視点で、様々なオドロキを発見していく。カラー写真も豊富に収載した幻の処女作。【商品解説】
著者紹介
米原 万里
- 略歴
- 1950年東京生まれ。作家。在プラハ・ソビエト学校で学ぶ。東京外国語大学卒、東京大学大学院露語露文学専攻修士課程修了。ロシア語会議通訳、ロシア語通訳協会会長として活躍。『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』(角川文庫)ほか著書多数。2006年5月、逝去。
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紙の本
きっと誰かに話したくなる
2017/09/18 06:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:腹黒 - この投稿者のレビュー一覧を見る
テレビで紹介されて、気になっていた世界一寒い国、サハ共和国の旅行記のことを、新聞の書評で見つけて飛び付きました。
とにかく寒そうなのに、人々の暮らしかた、建物の建築方法、車がチェーンを巻かないわけ、読み進めるうちに、心があたたかくなる一冊。
そして読み終えたら、手に入れた蘊蓄を絶対話したくなる。
「ねぇ、世界一寒い国ってどこかしってる?」
紙の本
シベリアの厳しい寒さの土地を米原万里氏がレポートしてくれます!
2021/01/09 16:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『不実な美女か貞淑な醜女か』(読売文学賞)、『魔女の1ダース』(講談社エッセイ賞)、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』(大宅壮一ノンフィクション賞)、『オリガ・モリソヴナの反語法』(Bunkamuraドゥマゴ文学賞)などの名著で知られる米原万里氏の作品です。同書は、トイレには屋根がなく、窓は三重窓といった厳重な装備になっている、冬には気温が-50℃まで下がり、釣った魚は10秒でコチコチに凍ってしまう世界でもっとも寒い土地であるシベリアの土地を描いた内容です。筆者はロシア語通訳者として、真冬の横断取材に同行され、鋭い観察眼とユニークな視点で様々なオドロキを発見していかれます。取材に参加した山本皓一氏と椎名誠氏による写真と解説もたっぷり収められた楽しめるレポート内容となっています。
電子書籍
米原万里さんの最初の著作
2020/01/30 06:27
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あられ - この投稿者のレビュー一覧を見る
2006年に惜しまれつつ亡くなった米原万里さんの最初の著作で、オリジナルの出版は1986年。電子書籍を見つけたので買ってみました。
TBSのテレビ番組で、真冬の一番寒い時には平均気温がマイナス60度になるヤクーツクを含め、シベリア横断取材したときに見聞きしたもの、食べたものなどを、とても読みやすい「です・ます」調の文章でルポルタージュふうにまとめた一冊です。何もかもが凍っているのが当たり前という酷寒の地の人々の暮らしを、初めて訪れる外国人の視点で、生き生きと伝えてくれます。人間はたくましい。もっとこういう話を聞きたかったなあと思います。しかし、米原さん、よく食べますね……本当に健啖家でした。
山本皓一さんの写真も数多く収録されていますが、スマホの小さな画面では大きく表示させることができないのが残念です。写真はパソコンやタブレットで見るのがおすすめです。
紙の本
圧倒的な寒さの真実
2012/09/06 12:24
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る
故米原万里さんのデビュー作として、ファンには特別な意味を持つ本らしい。
米原万里さんといえば、卓抜したエッセーの腕で知られる。
しかしことこの本となると、著者の技量はあまり関係ないように思える。
本の性質もせいもあるが、何しろ語られる事実が圧倒的なのだ。
年平均気温-10度、冬はマイナス50度が普通の世界。
旧ソ連、シベリアの「世界一寒い」サハ共和国(本書の段階では、ヤクート自治共和国)の話である。
1984年から85年にかけて、TBSの取材班がテレビの取材にシベリアを横断し、それに米原さんが通訳として同行したときの記録らしい。
米原さんの文章に、たくさん写真が加わる。
どれも印象的なものだが、全体に青い。つまり寒いのだ。
いや、寒いなどというものではないのだろう。想像を絶する。
吐く息が凍りついてみな眉毛やヒゲが白い。
家の窓は三重。
寒すぎて滑らない氷。
プラスチック、ナイロンなどの石油製品が寒さにまるで通用しない話。
人の息やら車のガスやら家の湯気やらすべてが凍りつくためにいつも霧の状態という街。
うっかり鉄の柵をなめて舌がくっつき、舌を切り取ってどうにか命が助かった子供の話。
そんな厳しい自然条件のもとでも、人はやはり生活している。
興味深いエピソードが満載だ。
そこでやはり米原さんの筆が生きる。
のちの本に比べると、その類まれな個性はさほど表に出ないが、
びっくりしながら、生き生きしている。
どことなく茶目っ気があって、ユーモラスなのが楽しい。
巻末には、やはり同行した椎名誠の「解説」もある。
短いがこれも面白い。
どうせ落ちれば死ぬからと壊れても修理されないシートベルトの話。
黒いはずの馬が走っている間に吐く息が凍りついて白馬に変わる話。
ただし、と一言添えておくと、
たしかに驚くべき話なのだが、
世界のすみずみにまでTVクルーが入り込んで、珍しい話題が毎日のように茶の間にも提供され続ける昨今、
我々は驚くことに慣れ、感覚が鈍ってしまっているところがある。
現地に行けばまるで話は違うだろうが、
人によっては、読むだけではもう一つインパクトがない、と感じるかもしれない。
それでも気楽で愉快な読み物であることは間違いない。
事実と写真と米原さんの語り口と、さらには椎名誠の文で、
四重に楽しめるコンパクトな旅行記である。
紙の本
処女作
2019/09/07 22:17
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うみいぬ - この投稿者のレビュー一覧を見る
米原さんの本は、一時期すごくハマりました。歯切れのいい語り口、でもしっかりとした文体。今流行りの軽い文体ではないので、最近の人には敬遠されがちかも知れませんが、すごく面白くて。子供の頃苦労されたせいか根底にしっかりとしたモノがあり、ただ人を攻撃する毒舌ではなく、ユーモアに富んでいます。
これは、その人の初期の作品。あれだけハマっていた割に、これは何故か読んでなかったんですねー。
感想は…やはり、まだまだこれから…という感じの作品。面白いですが、これ以降の作品の方が私は好み。処女作だし、しょうがないかな?
でも、今時の人はこれぐらいの作品が読みやすいのかも。。
もし、この作品を読まれて米原さんに興味を持たれた方がいらしたら、これ以降の作品もぜひ!この人の面白さは、こんなものではありませんよ!