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著者/著名人のレビュー
映画監督岡本喜八による単行本未収録エッセイを...
ジュンク堂
映画監督岡本喜八による単行本未収録エッセイを文庫オリジナル編集にした一冊。
「ささやかだけど自分にとって痛烈な戦争体験」が元で物事を喜劇的に見るようになり、
喜劇にこだわり続けた岡本監督。
戦争について、映画について語られる文章は軽快な中にも後にずっしりと残るものがあります。
自身の生い立ちや学生時代を語る第三部も、
その観察眼とユーモアにわくわくしながらページを繰りました。
本文の間に岡本監督の若かりし頃のスナップがたくさん掲載されているのですがこれまたステキです。
巻末に岡本監督のファンである庵野秀明インタビューも掲載。熱い思いが語られます。
紙の本
喜劇はシリアスにも通じる
2016/11/20 15:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:dsukesan - この投稿者のレビュー一覧を見る
岡本喜八監督のことは、全く知らなかった。が、高校の時、映画館まで足を運んだEAST MEETS WEST、DVDで買った「座頭市と用心棒」など、好きな作品の監督だった。そして最近見たシン・ゴジラの監督への影響などから、知らず知らずのうちに、岡本監督のファンだったことに気が付く。
本書を読んで、さらに監督のファンになる。
戦争を喜劇でとる理由に、監督の喜劇に対する信頼・信念と、戦争体験から得た戦争の理不尽さに対する抵抗を感じる。
人間ハ元来オロカナモノという考え方に始まる監督の喜劇的なものの見方に、強く惹かれる。戦争体験から物事を喜劇的にみる見方を身に着けちまった監督が、正しさというものを大上段から迫るのではなく、人間臭さを忘れず、思想や統制に縮こまらずにどんどん広げていける喜劇的な見方、表現にこだわるのがよくわかる。
喜劇というものを通じて、戦争とは何か、人間とは何かを考えさせてくれる良書。
『ともあれ、「笑うのは人間だけである」という言葉にしがみついて、喜劇を目指そう。』