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美しく切ないファンタジー
2012/02/02 13:41
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:胡柚子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「坂の上の魔法使い」シリーズ第2巻。
1巻では、魔法使いと弟子の物語でした。
弟子のラベルがとにかくかわいくて、楽しい物語だなと思っていましたが……。
2巻では、師匠である魔法使いリーの過去が明かされます。
1巻では謎だった、ラベルを育てることになった理由、つかえていた王国の事情などがわかります。
「無二の王」というタイトルがまさにぴったりのストーリー。
独特の世界観が、非常に魅力的。
できれば10巻ぐらいまで読みたい気持ちですが物語はそろそろ終盤の予感。
もし3巻で終わりなら、続編を読みたいなと思っています。
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面白いです
2013/04/27 20:25
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ななこみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いつもの明治カナ子のハードさはないものの、話として面白く、ぐいぐい読ませてくれます。
脇キャラたちも味があって、それぞれの人生を感じさせてくれます。魔法の可愛らしさとウラハラにある、設定の残酷さは、ファンタジー好きの方をもうならせてくれるんではないでしょうか。
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シリーズその2
2013/04/05 14:17
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はにーとーすと - この投稿者のレビュー一覧を見る
魔法使いが多く住む町ゲルの荒れ山に、魔法使いのリーと弟子のラベルは住んでいます。
ある日、リーに恨みを持つ魔法使いがリーを襲うのです。
リーの力によって事なきを得ますが、冷静さを忘れ取り乱したラベルはリーをきつく叱ってしまうのです。
自分を恥じるリーでしたが、ある助言によりラベルの成長を改めて感じるのでした。
そしてラベルの姿にリーはラベルの父親であり、かつて存在した大国セロハンの王に想いを馳せ・・・
と、物語は進んでいきます。
今回はリーと、リーがかつて仕えた王子アレットの過去話。
切なくて、もどかしくて、これ以上関係を進めることが出来ない悲しい二人の物語。
1巻はけっこうのほほーんとした雰囲気だったのがこの巻は急にガラッと変わります。
お話が核心に進んだのです。リーの本当の姿も分かります。
あいかわらずBLっぽくはないのですが、醸し出す雰囲気を味わう作品ですね。
今回は胸にぐっときました。なんなの、この胸が痛い感覚は!という感じです。
ある契約のために「恋をしてはいけない」リーと、そのリーの愛情が欲しい王子。
本当に切ないお話でした。
次は最終巻「黄金の川岸~坂の上の魔法使い(3) 」です。
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投稿者:冬みかん - この投稿者のレビュー一覧を見る
魔法使いの過去が明らかになります。弟子はもしかしたら王の生まれ変わりか?と思いましたが…お子さんでした。色々明らかになりましたが、まだ謎めいた人物がいて飽きさせません。
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叶わぬ恋 叶わぬ夢
2016/12/21 21:31
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投稿者:ふじのき - この投稿者のレビュー一覧を見る
ものすごく気になっていた王とリーの過去編です。王がラベルと同じ子供で可愛い!
王家の「目」に縛られて王の気持ちに応えられないリーと、主従関係を超えようともがく王。魔法使いの開放、王国の改革、リーとの静かな生活、その何一つ叶えることができないまま王国は突然の崩壊を迎える。最期にラベルをリーに託して。そのラベルをリーの使徒、リリドが狙う。王の魂の器として。このむせぶような切なさと畳みかける展開がもうたまりません。
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セロハン王国の関係、リーと先王の関係が明らかになる巻
2017/04/30 13:49
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投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼少の頃の王とリーとはほのぼのした主従関係。
でも王は成長するにつれリーに複雑な想いを抱くようになり…。
絶対的な服従を強いられ恋愛感情を持つことを禁じられているリーには、王を唯一無二の存在と認めながらも、その想いを受け入れることはできない。
この辺りは読んでて辛かったです。
続きをこのまま読みます。
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1巻が気になるところで続いていたので、我慢できず読後に本屋へ直行。そして、2巻を読み終わって…やられました。涙が止まらない。
ラベルの魔法の力の未熟さに苛立ち、厳しさが増してしまうリーです。ラベルに王の姿を追ってしまうのが原因なんでしょうね。
そして、今回は王とリーの出会いから決別までがメイン。幼い頃の出会いから、「私の魔法使い」「私の王」と思う関係になるまでが丁寧に描かれています。
王の男としての成長ぶりがまぶしいほどです。
そしてままならぬ想いの顛末も悲しかった。
王国の存亡が託されているリーは自分の力では王の気持ちに応えることもできず、本心も伝わることなく、どうすることもできないのが切なすぎました…
でも、使役はまだ王の側にいたりするので、まだ何かありそう。これからの展開を予感させて、震撼とさせられます。リーと使役の関係性も気になりますね。
何しろかわいいラベルが傷つかなければいいなと、いい方向へ行ってくれればいいなと、願わずにはいられません。
3巻が待ちきれず悶え死にそうです。
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これはとても上質なBLだ。BLのジャンルを剥いでファンタジーだけで十二分に通用する。絵柄が物語に合わせて変化しているところも素晴らしく、明治カナ子さんが描いてなければ私自身は読まなかったかもしれなジャンルだが、だから余計に明治さんが描いてくれて、読めて良かったと思う。BL作家がBL以外のジャンルに進出して、青年誌や少女漫画誌で描くようになるご時世だが、この作品をBLと捉えず考えると、BL作家出身のベタなBLでない作品としては一番好きだ。
魔法使いリーの過去が少し垣間見え、王に対するリーの葛藤や愛の深さと共に、彼の底知れない孤独を感じ、胸が締め付けられる思いがした。可愛いラベル登場が少なかったが、巻頭の、リーに怒られて泣いちゃうラベルの姿を見て、かいぐりかいぐりしたくなっただけで十分だった。明治さんは泣く少年描くのが本当に上手い!!
これはむしろ、BL枠飛び越えて読まれて欲しい傑作だ。ファンタジー苦手なんだけど、魔法使いと王の関係性に切なさMAXまでいった。
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リーと王のお話は重く切なく物悲しかった。王族と魔法使いという明確な上下関係に縛られ、想いを紡ぐことができない辛さ。身分差を取り払い、リーと対等に向き合いたかったであろう王の気持ちと、王を理解し自分の想いを自覚しつつも、王家の枷に縛られ酷い仕打ちをするしかなかったリー、双方の心情が辛くて涙でした。リーにとって王はまさしく無二の存在だと思えて、タイトルが胸にずっしりと来ます。リーの使役と王の魂の話になっていきますが、弱っているリーがどう動くのか不安。ラベルの存在が幸せに繋がりますように。ペーパーで和んだ♪
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読みながら、うぎゃーと内心叫んでいました。祭祀夕刊を読んだ今となっては、ああ、と感慨深いものがあります。
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完結してないようだったので、買ったまま読まずに積んでしまってたのですが…
とにかく良かった
この雰囲気…たまりません
まだこの先も続きますが、明治さんファンは必読の一作になると思います
絶対に手放したくない作品
1巻ではラベルの無邪気さが微笑ましく思われるシーンもありましたが、2巻では王とリーの過去のお話がほとんどなので、少し雰囲気は重いかも
謎だらけだったリーの過去が明かされて、ただただ王とリーが切ないです…
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主人公は最初と最後にちょっと出ますが、この一冊はほとんど魔法使いのリーの過去話になっています。リーとラベルがどうして一緒に暮らすようになったのか。苦い恋物語が明かされていくと同時に、それまで張られていた伏線が少しずつ回収されていき、あっという間に引き込まれました。何よりこの若い恋が…!リーが無二の王と仰ぐセロハンの王の想いが真っ直ぐすぎて、その恋の結末にはなんとも言えぬ寂寥を味わいました。
もちろん前の巻で思わず唸った世界観も健在。魔法使いという歪な存在を保つための国の在り方とそれに抗おうとする王の姿、そのいずれもがリーに密接に関わっており、ファンタジーであるストーリーを楽しむと同時に恋の行方もやきもきしながら読んでました。そして過去話が終わった後、現在のラベルへとはっきりつながった道筋に脱帽。たった二巻でここまで書ききる力は本物だと思います。
さて、次はいよいよ最終巻。ただ、現在最終巻は絶版状態で、普通に入手するのは不可能らしいです…大洋図書さんはそういうの多いですよね!(泣)仕方ないので電子で買って物語の最後を見届けようと思います。
追記:この後重版されました。
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魔法使いが多く住む町・ゲルの外れの荒れ山に、魔法使いのリーと弟子のラベルは住んでいる。ある日、リーに恨みを持つ魔法使いがリーを襲う。リーの力によって事なきを得るが、冷静さを忘れ取り乱したラベルをリーはきつく叱ってしまう。自分を恥じるリーだが、ある助言によりラベルの成長を改めて感じる。そしえラベルの姿にリーはラベルの父であり、かつて存在した大国・セロハンの王に想いを馳せ――。
(出版社より)
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うぅ、嫌いじゃないのに読み進むのがツラい作品(´‐ω‐`) カナ子さんもファンタジーも好きだけど、いまの自分の好みより重くて暗い。
唯一の救いはラベルの明るさだけど、この巻は王とリーの回想が多くて、もぅ空気が重い(泣)
2人の気持ちが同じなハズなのに磁石の同極みたいに見えないモノに邪魔をされ、重なれずズレた地点に着地するのが、見ていて具合悪くなるくらいツラい。 魔法使いの存在が切なすぎて、そう感じる王に同調して引きずられるのが苦しい。
元使役が守ってる王、まだ魂があるんだね。 リーとの再会を思うと、嬉しくも恐ろしい。
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リーの抱えていた物が分かりました。
縛りによって自分の意思ではどうにもならなかったあの夜をどう思って生きてきたのでしょうか。
大切な人の忘れ形見をこれからも命がけで守っていくのでしょうね。
自分の元使役が無き王を生き返らせる為にラベルを器として使おうと狙っています。
あの魚が教えてくれました。ウエト河の水源近くで王を守っていたのです。
次巻、楽しみです〜♡
しかし、魚、味があっていいですよね。