紙の本
エネルギー進化論 「第4の革命」が日本を変える (ちくま新書)
著者 飯田 哲也 (著)
自然エネルギーが十分に実用可能である現在、もはや「必要悪」でさえない原発に頼る理由などない。原発事故に至った日本のエネルギー政策の過ちを検証し、あるべきエネルギー政策を地...
エネルギー進化論 「第4の革命」が日本を変える (ちくま新書)
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商品説明
自然エネルギーが十分に実用可能である現在、もはや「必要悪」でさえない原発に頼る理由などない。原発事故に至った日本のエネルギー政策の過ちを検証し、あるべきエネルギー政策を地域から再考する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
飯田 哲也
- 略歴
- 〈飯田哲也〉1959年山口県生まれ。京都大学工学部(原子核工学)修了。環境エネルギー政策研究所(ISEP)所長。自然エネルギー財団理事。著書に「北欧のエネルギーデモクラシー」など。
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紙の本
ベンチャーのエナジーはマネーを越えるか?
2011/12/17 23:26
7人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kc1027 - この投稿者のレビュー一覧を見る
東日本大震災によって可視化されたわたしたちの社会のエネルギー構造。電力幕藩体制のもとで生み出された原発推進の流れが行き詰まった今、惰性の効かない選択が求められている。本書はこれからのエネルギー体制を考える上でのキーマンと称される飯田氏の最新著書。
地域独占のエネルギー体制を変えるには、膨大なエネルギーがいる。原子力を放棄して石油依存を下げつつ、天然ガスをこれまで以上に有効活用して、その上で自然エネルギーを普及させて、無理のない節電をする。この大枠のシナリオの実現には、新しいエネルギーの推進が急務で、それはガチガチに硬直化した電力行政の間隙を縫うように、小回りの効く地域が小さな成功事例を積み上げて前例を突破していく必要がある。手の届くところから実績を積み上げていく必要がある。まさにエネルギーのデモクラシーが求められる時代。
本書には自然エネルギーの先進地域であるドイツや北欧、カルフォルニアでの事例がふんだんに盛り込まれ、新エネルギー普及の鍵となる電力の固定価格買取り制度などの有効性が紹介されるとともに、日本がエネルギーの分野においてもガラパゴス的な慣習によって政策的な失敗を繰り返し、2000年から失われた10年を過ごしてしまったことが悔悟の念を持って綴られている。
失われた時間はもう戻らないが、そんな中でも温暖化対策で自治体としての先陣を切り、太陽光発電の補助でも国の上を行き、今や世界的な環境先進都市にまでなった東京都の事例が清々しい。知事のリーダーシップもさることながら、1990年の時点において都市の成長の限界を見越した提言を行った都庁官僚が、不遇の時期を乗り越えて環境対策を推進しているというエピソードが非常に示唆に富む。やっぱり突破は個人から、なんですね。
その個人に求められる突破力は、事実を科学的に淡々と積み上げ、そこから得られる最適解を幅を持って示し、自ら実行してしまうこと。それを本書は教えてくれる。時が経てば経つほどに、最適解の幅はどんどん狭まっていく。エネルギー創造という事業開発は、そんな切羽詰まった状況の中の、国家的急務のベンチャー事業。先の見えないベンチャーだから、鍵はきっと、マネーを乗り越えるエネルギー。
紙の本
3.11を経て、これからのエネルギーのあり方を探る
2012/02/10 08:31
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Smooth - この投稿者のレビュー一覧を見る
原発の是非だけでなく、地域での取り組み例など、実はすでにできていることなど、エネルギーの民主化についても深い考察。
電力会社はいろいろひどいとこあるけど、敵ではなく、エネルギーのパートナーである。そうなんだよね。
自然エネルギーの導入に向けどうしていくべきか、っていうことを説明してくれてる。