紙の本
ゲームの歴史を語る
2017/04/03 18:31
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほとんどもうマリオは日本だけのキャラクターじゃないんだな。グローバル化により情報のひとつとしてキャラクターや物語も世界と共有される とんでもない世の中になったのだと痛感した。
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マリオのゲームの話と任天堂が(主にアメリカでの)家庭用ゲーム機の生き残り競争をいかに戦ったかというはなしをさらっと。読みやすいけど。
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原題通りに「マリオ」の言葉をタイトルに入れた方が良かったんじゃないかとは思うけど、面白い本だった。基本的にはマリオを主軸としながら任天堂がアメリカに進出してヒットを飛ばしていった話。アメリカ支店なので日本の話とは色々違うところがあってなかなか読み応えがあった。
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日本のゲームメーカというイメージがあるので、世界に影響力のあるグローバル企業である事をついつい忘れてしまう。
特にアメリカ市場に挑戦するところから、ドンキーコングの著作権裁判など、知らなかったことがあったので、楽しく読めた。
ビジネスとして考えると、すごい企業だと改めて感じた。
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任天堂の歴史、、というかマリオの歴史。
マリオ好きだから楽しかった♪
【アメリカ進出~マリオ誕生~NES(日本でいうファミコン)】まではリアルタイムで知らない部分で、【SNES(スーファミ)~64~ゲームキューブ~DS・Wii】は自分もリアルタイムで知ってるの部分(初めて遊んだゲームはスーファミのスーパーマリオコレクション)、という違いがある。なので個人的には前者はただ単にある1つ日本企業のアメリカ進出の過程という読感だけど、後者はそれに加えて当時の記憶と照らし合わせてみることができたので非常に面白かった。
当時小学生だった私にも64の3D映像は非常に衝撃的で、これから新しい時代が始まっていくのかなーすごい!と思った反面、なんだかめっちゃ怖かったのを覚えてる。そのスーパーマリオ64の大成功を最後にしばしの暗黒時代に入る。
(確かに90年代後半ー00年代初頭はPS&(ハードから撤退するまでの)セガがすごかった。自分も例にもれず、この期間はPS2で遊んでた。)ゲームキューブもなんかぱっとしなかったもんね。(例外的に、ゲームボーイは好調だったようだけど。ポケモンという、育成型RPGという新境地も開拓したし。)
文章中でも少し引用されてたけど、ブルーオーシャン思考っぽく言うと、スーパーマリオブラザースetcの開発により、青い海を開拓し、それが時を経て赤い海になり淘汰されていって、DSとWiiで新たな青い海を切り開いた、って感じかな。
新たな青い海の先に進んでいくと待っているのは、ソーシャルゲーム、スマホなどの新しいライバル。これらとこれからどんな風に戦っていくんだろう。(もう始まってるかな。)
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ジェフ・ライアン著、林田陽子訳『ニンテンドー・イン・アメリカ 世界を制した驚異の創造力』(早川書房、2011年)は任天堂がアメリカで成功した理由に迫る書籍である。著者はアメリカ人ゲームジャーナリストである。ファミコン世代には懐かしい話題も多い。
本書の問題意識は「なぜ任天堂だけがアメリカで成功できたのか」である。このような問題意識が出ること自体が日本では新鮮である。1980年代の日本人は国産が米国産製品を圧倒したと自惚れていただろう。「Japan AS No.1」という心地良い言葉に酔っていた。そのようなところでは「任天堂だけ」という発想は出てこないだろう。集団主義の団結力などを日本の強みとする発想自体を転換した方が良いかもしれない。
任天堂は早い時期からアメリカ市場に参入していた。ユニバーサルはドンキーコングがキングコングの剽窃であるとして提訴してきた。任天堂は徹底抗戦して勝訴した。「星のカービィ」は、その訴訟の代理人弁護士の名前に因む。非歴史的な日本人は過去の裁判沙汰を水に流すことを是とする感覚があるが、真逆である。いつでも思い出せるようにしている。このような感覚は東急不動産だまし売り裁判も見習いたい。
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・アメリカ人から見た任天堂の成長、家庭用ゲーム機の歴史、ゲームソフトの変遷が語られている。
・マリオのキャラクター変遷も本書の大きな軸となっている。
・マリオブラザーズは当初、ドンキーコングの悪役キャラだった。しかも大工。
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ニンテンドーインアメリカとはいっても、結局のところ任天堂通史になっている。これはいかにニンテンドーのビジネスが日本という国にとどまらないユニバーサルな物であるかを示していると言えるだろう。
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ビデオゲームの歴史。いわゆる世界一有名な配管工の歴史。彼はいかにして生まれ、どんな運命を背負ってきたか。
企業が生き残っていくためのシビアなところや、詰まるところ、ゲームってなんなんやろ、といった内容も踏み込んだ一冊。
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「枯れた技術の水平展開」史上最強のゲーム機を目指すPS3と画質を誇るXBOX360に対抗するために任天堂がとった手はブルーオ−シャン戦略の見本、ライバル達が血眼になっている競争から任天堂は意図的に遠ざかろうとした。スペックを落とし、低価格で対向、オンラインプレイも無料。wiiの成功は1970年にマジックハンドを開発した横井軍平以来の伝統的な思考法に則ったものでもあった。そしてマリオのためについてエンターテインメント以外の分野に進出できない任天堂の目指したものは最大でもなく、最速でもなく、最良のゲームだ。
任天堂のゲームが生まれたきっかけは電車の中で電卓で遊ぶサラリーマンを見たことから。ここからゲーム&ウォッチが生まれDSに発展していく。1978年にインベーダーゲームが誕生しナムコのギャラクシアンが79年、ギャラガが81年に発表された。ニンテンドー・イン・アメリカ(NOA)に山内溥の娘婿荒川實が赴任したのは1980年、任天堂が販売したのはインベーダーやブロック崩しの亜流で売れなかった。満を持して投入した「レーダースコープ」も製造と輸送コストは回収できたがまだ2千台売れ残っている。荒川の裏技は今では当たり前のように思えるROMの交換だった。それにしても新しいゲームがいる。
新しいゲームをデザインしたのが宮本茂。2006年にタイム誌が選んだアジアの英雄にムハマド・ユヌスやジェリー・ヤン、安藤百福とともにビジネス部門で選出され、同じ年サンフランシスコのエンターテインメント私設メトレオンにウォーク・オブ・ゲームが出来た際、最初に星を与えられた4本のゲームをマリオ、ゼルダの宮本とヘイローとソニックのアタリのノーラン・ブッシュネルが分け合った。宮本が目指したのはポパイのゲーム版で胸板の厚いヒーローに毛むくじゃらの敵に救いを待つヒロイン、そして生まれたドンキーコングからは複数の場面をクリアするひな形が生まれた。ドンキーコングに置き換えられるキャビネットの倉庫の賃料の支払いが遅れており、そこのオーナーがドンキーコングのヒーロー「ジャンプマン(またはオッサン)」の名前をどうしようかと言う会話に割って入り飛び上がらんばかりの勢いで怒ってまくしたて帰っていった。オーナーの名前はマリオ・セガール、そして誰かが言った「マリオ」という名前はどうだろう。ゲーム市場世界で最も知られているキャラクターが誕生した。
ドンキーコングは大ヒットしたがユニバーサル映画がケチを付ける。キングコングの著作権を侵害している、金を払えと。ドンキーコングのキャラクターを使った小さな企業は早々に降参したが任天堂は法廷闘争に出る。弁護士のなはジョン・カーヴィー、法廷闘争で圧勝した彼には「ドンキーコング」号というヨットが送られ彼の名は星のカーヴィーに使われた。結果はこうだ。そもそもユニバーサルはキングコングを所有していない。さらにドンキーコングはコピーではない。仮にコピーであったとしてもパロディであり合法である。しかも、ユニバーサル傘下で作ったキングコングゲームがドンキーコングのパクリであり逆にライセンス料を払わないといけない。しかし、この勝利に味を占めたのか後の任天堂はサードパーティや小���業者にとってはえげつないパワーを振るうようになる。
1984年にはアメリカの家庭用ゲーム機市場は粗製濫造が元で崩壊し一方日本では83年にファミコンが生まれた。そして3年間で4作目のドンキーコングの続編「マリオブラザーズ」が生まれていた。任天堂はマリオに次から次へと仕事をさせていたが任天堂の代名詞にしたいなら彼の世界がいる。配管工ではなくマリオの世界が。任天堂はNESと名付けたファミコンを85年にアメリカ市場に投入した。86年シーズンの秘策は130ドルのNESを買うと「スーパーマリオブラザーズ」がついてくる。マリオの世界はここから広がり後には映画も作られた。この93年の失敗作で唯一良かったことは任天堂が儲かる俳優ではないと言う理由で500万ドルで契約した俳優を切ったことだ。彼はこの年「フィラデルフィア」そして翌年「フォレスト・ガンプ」で2年連続アカデミー主演男優賞を取ることになるトム・ハンクスだ。
その後ゲーム機は発展しCDーROMを使ったゲームの開発でソニーと組んだ際にソニーのライセンス使用を認めたために強力なライバルを生み出してしますことになる。サードパーティへの締め付けが厳しすぎたためFFのスクウェアやドラクエのエニックスをPSと言う約束の地へ離脱させるというおまけ付きだ。任天堂は累積で従業員一人当たり100万ドルを越える利益を上げ山内はポケットマネー7500万ドルでマリナーズを買う日本の大富豪だが、従業員給与は低いと何度もこの本では書かれている。(2009−13の平均年収は900万を越えているが)ちなみに日本人がオーナーになることに反対された山内のマリナーズ買収を後押ししたのはテキサス・レンジャーズの共同オーナーだったジョージ・w・ブッシュだ。
ゲームもやらず、野球も見ない山内の唯一の趣味は囲碁。任天堂が囲碁ゲームを出すためには山内に勝つのが条件と言う暗黙のルールがあったらしい。ちなみにアタリのノーランも囲碁初段で「アタリ」も囲碁用語だ。現在最も普及している囲碁ゲームはアプリの囲碁クエストで登録は2万を突破したらしい。日本の囲碁人口が2013年280万人なので普及率は非常に高い。9路盤だとbotとの対戦も黒番では必ず勝てるわけではなくこれなら山内も楽しめたことだろうに。
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任天堂の歴史。アメリカでの話題が中心です。
どことなくApple(スティーブジョブズ)の歴史と似ています。
Wiiはゲームではなくアクティビティだという言葉が印象的です。
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マリオを中心とした、アメリカにおいての任天堂の話(そもそも、原題は『SUPER MARIO』)。
荒川實という元NOAの社長は知らなかった。そもそも、NOAがどういうことをやってるのかさえよく知らなかったのだけれども、任天堂の成長にも深く関わっていたんだなと。
ユニバーサルと訴訟騒動での任天堂側の弁護士の名前が『カービィ』なことに驚き。ピンク玉のキャラクターの名前もここから来てるんだとか。
ああ、なんかこの本読んでたら久々にマリオのゲームがしたくなった。実は、『スーパーマリオ 3Dランド』を買ったものの、ほとんどプレイしてないんだよな・・・。
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ニンテンドー視点で見るゲーム史って感じ。SFCなど、自分が触れていた時代を懐かしみながら読めた。ただ、私はセガ派だったのでそこまで感慨深くも無かった。
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成毛眞さんがブログで本書を一押しのオススメ本として挙げていたので買ってみたが、確かにめちゃくちゃ面白かった。
アメリカ人ジャーナリストが書いた本の日本語版であり、日本人の読者は、馴染みのある任天堂という企業やゲーム文化について、一歩外側から外国人の視点を借りて眺める楽しみがある。また、アメリカ人らしい皮肉たっぷりのユーモアが随所で光る、小気味良い文章だ。
宮本茂はマリオを、そして数々のヒット作をどのように着想し、世に生み出したのか。ソニーが独自にプレステを発売するようになった経緯とは。他社のゲーム機の台頭によって苦戦を強いられていた任天堂は、どんな戦略で巻き返しを図ったのか。
独創的なイノベーションの秘話が効果的な演出で語られ、読んでいて脳がアハ体験しまくりな感じだ。
本書に触発されて、任天堂関連の本をもう二冊注文してしまった。
純粋に読んでいてワクワクして、夜中でも止まらなくなる良書だった。
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原題:SUPER MARIO - How Nintendo Conquered America
著者:Jeff Ryan
訳者:林田陽子
初版:2011(US),2011(JP)
原題を直訳すると、
「スーパーマリオ いかにして任天堂はアメリカを制したか」
かな。