顳【カミ】草紙 串刺し （ＭＦ文庫ダ・ヴィンチ 怪談実話）

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著者の代名詞でもある心霊恐怖譚（「超『怖い話』」や「怖い本」）、非心霊系の「東京伝説」とはやや異なるテイスト。ストレートな心霊話でもない、実在の人間の狂気を書いたものでもない、何とも奇妙なというか少し不思議な話が大半を占める。妖怪譚?とも思えるものも（「怖い本」系のストレートな心霊恐怖譚も数編あり）。

未来の？自分や亡くなった身内が危難を教えてきたり、あるいは精神的に凹んでいる最中に自分自身に遭遇するといったものとか。前者には“いい話”系のものが多い。

実際のところ、この本で最も怖いのは“蓮コラ”を思い出させる表紙かも。

「憑が出る」は似たような話を読んだ記憶が……と考えたら、「厠の怪 ‐便所怪談傑作集‐」で著者が書いた『きちがい便所』とストーリーの枠組みが似通っていることに気が付いた（但し結末は全く異なる）。

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グロ系苦手なので、平山さんのもあまり得意ではないけれど、図書館で借りて読んだら思いの外面白かった！ので文庫版を購入。