紙の本
モモちゃんとアカネちゃん (講談社文庫 The Tale of MOMO and AKANE)
著者 松谷 みよ子 (著)
靴だけが帰ってくるようになったパパ。体調を崩したママのところには死に神までやってくる。モモちゃんと妹のアカネちゃんは少し大きくなって—結婚のみならず、離婚や別れとはなにか...
モモちゃんとアカネちゃん (講談社文庫 The Tale of MOMO and AKANE)
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商品説明
靴だけが帰ってくるようになったパパ。体調を崩したママのところには死に神までやってくる。モモちゃんと妹のアカネちゃんは少し大きくなって—結婚のみならず、離婚や別れとはなにかを明確に教えてくれた、日本で初めての物語。『モモちゃんとアカネちゃん』『ちいさいアカネちゃん』収録。【「BOOK」データベースの商品解説】
【赤い鳥文学賞(第5回)】〔「モモちゃんとアカネちゃん」(1974年刊)と「ちいさいアカネちゃん」(1978年刊)の改題,修正合本〕【「TRC MARC」の商品解説】
結婚って、離婚って何? 夫婦って何? これは鳥肌がたつほど納得させられる物語です。
靴だけが帰ってくるようになったパパ。体調を崩したママのところには死に神までやってくる。モモちゃんと妹のアカネちゃんは少し大きくなって――結婚のみならず、離婚や別れとはなにかを明確に教えてくれた、日本で初めての物語。『モモちゃんとアカネちゃん』『ちいさいアカネちゃん』収録。
この二つの小説を読みながら、わたしは、何度も、「まことにもって!」と呻きました。その声を聞きつけたしんちゃん(次男・五歳)が、心配そうに、書斎のドアをそっと開いてその陰から、小さい声で、「ぱぱ、おこってるの?」といったのでした。「おこってないよ、しんちゃん」とわたしはいいました。「ぱぱはこうふんしているだけ」――<高橋源一郎 解説より抜粋>
※本書は、小社より1974年に刊行された『モモちゃんとアカネちゃん』と1978年に刊行された『ちいさいアカネちゃん』を一冊にまとめ、修正のうえ文庫化したものです。【商品解説】
収録作品一覧
モモちゃんとアカネちゃん | 9−134 | |
---|---|---|
ちいさいアカネちゃん | 137−280 |
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紙の本
大人になってからこわいこと。
2012/02/01 22:41
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
モモちゃんとアカネちゃんのシリーズ、
「ちいさいモモちゃん」と「モモちゃんとプー」は
昔によく読んでいたのでなじみがあったのだけど、
この「モモちゃんとアカネちゃん」は、
正直に言って、こんなにヘヴィな話だとは思っていなかった。
忍び寄る死の影や、離婚という生き別れの現実。
赤ん坊が、もう夫ではない父親を探し求める姿。
もちろん童話だから、ファンタジックな味付けはしてあるものの、
子どもの読む本にここまで書いていたとは・・・・・・。
幼いときに手をのばしていたモモちゃんの本のつづきが、
こんなに深く重いものを含んでいたなんて、衝撃的だった。
そういった暗めのテーマを、童話に織り込んだその先鋭さに
感心するとともに、子どもには少し重たすぎるのではないかと、
偏見が頭をもたげた。
まあ、とにかく、最後まで読んでみよう。
シリアスなシーンの印象ばかりが強くなり、
これ、どういう方向へ向かっていくのだろう?と
不安になりながらも、読み終えた。
靴下の双子の話や、プーがお嫁さんのところへ通う話など、
モモちゃんワールドのほのぼのさもきちんとひろがっていたが、
やはり、夜中にパパの姿がなく靴だけが帰ってくるなど、
不気味な暗さを秘めたこわさは、
子どもにとってどうなのだろうという思いが拭えなかった。
そして、なにげなく読んだビーケーワンからの配信メール。
「怪談えほん」の企画監修者の言葉があった。
『むしろ、幼いころから書物の世界で、
さまざまな怖い思い、不思議な体験を重ねておくことが、
長じて 後の人生を豊かにする』
ふと目にとまったこの言葉に、はっとした。
そして、思い出した。
幼かったころには、こわい話や不思議な話に興味があったのに、
(あまりそういう絵本は読まなかったのだけれど)
いつからか苦手になり、怪奇や怪異の話を避けるようになっていたのを。
最近、怪異のほうは、だんだん平気になりつつあるのだが、
ホラー映画を観ることはできない。
いくつかのシーンが妙になまなましく迫ってくるのは、
作者がファンタジーの中でのリアルを追求しているからかもしれない。
親が別れるという、おそらく子どもにとって最大の恐怖を、
虚構のなかに置いた真実として、鮮やかに描き出してみせたのだ。
作者のあとがきを、もう一度読んでみた。
当初は、「ちいさいモモちゃん」と「モモちゃんとプー」で
終わりにする予定だったのだという。
「モモちゃんとアカネちゃん」を書くきっかけになったのは、
幼い次女からの『どうしてうちにはパパがいないの?そこんとこ書いて』
というリクエストによるものだったらしい。
『次女から宿題をもらった』という部分に、すとんと納得ができた。
誠意を持って、子どもの人格をきちんと認めて、書かれた物語なのだ、と。
大人になるとなぜだか、子どもだったころを忘れてしまいがちだ。
ノスタルジーにばかり浸ってはいられないが、
年齢をかさねるうちに、柔軟な部分が減っていくことこそ、
ほんとうにおそろしいことなのかもしれない。
紙の本
大人のための童話
2015/08/23 21:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キャサリン - この投稿者のレビュー一覧を見る
子どもの頃大好きだった「モモちゃんとアカネちゃんシリーズ」が文庫本になっていたのを店頭で見つけて、思わず購入しました。初めは懐かしい気持ちが強かったのですが、読み進めていく内に没頭してしまいました。
夢と現実の境がない子供の感覚が物語に現れていて、とても不思議な気持ちになります。
2歳の子供も大好きで、よく「読んで」とせがまれます。絵がなくても音のリズムなどが受け入れやすいようです。特に「パンツの歌」がお気に入りです。
紙の本
ちょっと重い部分も。
2015/08/29 14:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぺろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
モモちゃんにもアカネちゃんという妹が出来きて幸せな家族にと思っていたらパパの靴だけが帰ってくるようになったり・・・可愛いストーリーだった初めの頃とは違って重いテーマも入っている内容になっています。これからみんなが幸せになれたらいいのにと思いました。