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ニャルラトホテプ 這い寄るクトゥルフの狂気 (Cコミ)
クトゥルフ神話に登場する一柱の邪神ニャルラトホテプを扱った、ラヴクラフトの「魔女の家の夢」「ニャルラトホテプ」「闇をさまようもの」を漫画化。各章末に朱鷺田祐介の解説付き。...
ニャルラトホテプ 這い寄るクトゥルフの狂気 (Cコミ)
這い寄るクトゥルフの狂気 ニャルラトホテプ
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商品説明
クトゥルフ神話に登場する一柱の邪神ニャルラトホテプを扱った、ラヴクラフトの「魔女の家の夢」「ニャルラトホテプ」「闇をさまようもの」を漫画化。各章末に朱鷺田祐介の解説付き。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
魔女の家の夢 | 宮崎陽介 画 | 5−91 |
---|---|---|
ニャルラトホテプ | 原田雅史 画 | 103−125 |
闇をさまようもの | 清水群馬県 画 | 133−174 |
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ニャルラトホテプのおぞましき恐怖
2012/01/26 14:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
ニャルラトホテプ……「千の異形」でありながら「無貌の神」にして「暗黒の男」。そして、極めつけは「這い寄る混沌」。クトゥルフ神話において、これほど愛されている神もいないだろう。ファンの間では、歌手の松崎しげる氏が黒いのはニャルラトホテプの化身だから、などというジョークが飛ばされていたくらいである。
本書、クトゥルフ神話をマンガ化しているシリーズの6冊目は、その名の通りニャルラトホテプに関係した作品が収録されている。
収録されているのは、「魔女の家の夢」、「ニャルラトホテプ」、「闇をさまようもの」の三つ。最もページを割かれているのは「魔女の家の夢」だが、ニャルラトホテプを最もイメージしやすいのは「闇をさまようもの」だ。
「闇をさまようもの」はラヴクラフト最後の作品と言われるだけあり、非常に完成度が高い。彼が求めた(我々読者を怖がらせたかった)恐怖がどのようなものなのかが、明確になっている作品でもある。
そうした事実も伝えられていたのだろうか。清水群馬県氏の絵には力が入っていて、否応なく我々を恐怖の世界に引きずり込む。常人ならば絶対に望むはずのない恐怖に一歩また一歩と近づいていく。そう、確実に。哀れな被害者ロバート・ブレイクは我々読者に他ならないのだ。
クトゥルフ神話に登場する神々の中で、人間に積極的に関わりをもつのはニャルラトホテプのみ。それだけに様々な作品に使いやすいのだろうが、人間が理解することなど不可能な存在であることを忘れてはならないように思う。ニャルラトホテプは分かるようで分らないから怖いのだ。