- カテゴリ:一般
- 発行年月:2012.2
- 出版社: 徳間書店
- サイズ:20cm/261p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-19-863337-0
紙の本
クロス・ファイヤー
著者 柴田 よしき (著)
天才ピッチャーでスターの麻由とくらべたら、わたしは等級の劣る地味な星。でもそんなわたしの方が、素質が上だなんて…。日本プロ野球のチームに、女性選手が入団。東京レオパーズ所...
クロス・ファイヤー
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商品説明
天才ピッチャーでスターの麻由とくらべたら、わたしは等級の劣る地味な星。でもそんなわたしの方が、素質が上だなんて…。日本プロ野球のチームに、女性選手が入団。東京レオパーズ所属の楠田栞は、左腕でアンダースローの中継ぎ投手。客寄せパンダと陰で囁かれつつも、同僚で親友の早蕨麻由と励まし合いながら、プレイに、恋に、奮闘中。プロ野球は、才能と運、その両方を掴んだ者だけが成功できる過酷な世界。時にはくじけそうになりながらも、女であることも「幸運」のひとつなのだと、栞は自らに言い聞かせている。そんなある日、栞は臨時投手コーチの雲野と出会う。雲野は言う。おまえの恵まれた体と素質を活かせ、一流になれ、と。そして、とある目標のための特別指導が始まった…。【「BOOK」データベースの商品解説】
プロ野球チームに入団した女性選手・栞は、過酷な世界で大奮闘。そんなある日、臨時投手コーチ・雲野と出会い、ある目標のための特別指導が始まった…。『本とも』掲載に加筆し書籍化。
著者紹介
柴田 よしき
- 略歴
- 〈柴田よしき〉「RIKO」で第15回横溝正史賞を受賞しデビュー。警察小説、本格ミステリー、サスペンス、伝奇小説、ワーキングガールものなど幅広く執筆。ほかの著書に「激流」「輝跡」など。
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紙の本
柴田よしきの野球愛いっぱいのお仕事小説
2012/03/05 16:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
NPB(日本プロ野球)に女子プロ選手が入団。
中継ぎとして活躍!
夢のような話でワクワクする。
左腕でアンダースローの楠田栞は
ライバルであり、女子プロ選手のなかでは
いちばん速い球を投げる早蕨麻由と励まし合いながら
プロ生活を送っている。
この二人の関係もさっぱりしていて気持ちいい。
喧嘩するのも甘えられるから。
でも自分が悪いことも、相手のことを受け止めてあげようと
思うのもいいなあ。
同期で、4つ下のキャッチャー康平とは
陰でつきあいながらも、微妙な関係。
彼は一軍に上がったことがなく、
このままではトレードされてしまう。
栞も女子選手という客寄せパンダ的な立場だからこそ
一軍入り、いやプロ入りできたようなもの。
常にレイオフと隣り合わせの厳しい世界。
お互いに恋愛している暇も、気持ちの余裕もない。
仕事か、恋かの選択。
自分の仕事の将来性。
本当にやりたいこととできること。
身につまされ、共感できる。
そんな迷いのなか、
栞には千載一遇のチャンスが巡ってくる。
メジャーでも活躍した雲野が臨時投手コーチとして就任し
栞の個人指導に当たる。
ここから話がさらに飛躍していく。
「NPB女子選手初の、先発投手」として育てる。
そんな夢みたいな目標に向かって
栞と雲野は特訓を始めるのですが
さすがに野球大好きな柴田よしき。
ここまでもプロ野球の世界を細かに描いているのだが
この特訓もリアルで、厳しい。
しかも、女性としてはコンプレックスとなる体格や素質が
プロ選手としては、今、いちばん輝いている麻由よりも
上だという。
足りないのは気持ちと練習。
クライマックスまで息もつかせず走る。
いや、投げ込む……かも。
栞の趣味のお菓子づくりや料理の腕前も
ストーリーの息抜きとして楽しめる。
これだけうまかったら、別の道も考えてしまうのも
普通の女の子だよね。