紙の本
植物画と押し花の中間のような、写真を使った事典。呼び名の世界はまだまだ深そうです。
2012/04/17 16:47
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
採ってきた草花を白い紙の上に置き、写真にして説明がつけてある。見かけた雑草を一寸とってきた時調べるのによさそうな一冊、と思って手に取りました。
表紙のような感じの写真の印象は、生えているところを撮った写真と植物画の中間、でしょうか。つくりかけの押し花のような雰囲気でもあります。すこし平面にしないと上手く撮れないためでしょうか。そのカタチのあいまいさがなんだか気になるのもありますが、一寸名前が分からなくてちぎってきた雑草を並べてみたら比較できる状態、と考えればよい点なのかもしれません。そえられた生えている状態の写真や花の拡大写真が内容を補ってくれます。花の拡大写真は細部も良くわかってなかなか綺麗です。
「呼び名事典」だったので、地方の呼び名などいろんな呼び名を紹介しているのかとおもったのですが、それは少なく、それぞれの「呼び名」の由来が数行のコメントとして入っているぐらいでした。本文の植物の説明にもおなじような呼び名の説明が入っていて重複してしまっているのもあります。
もどかしかったのはよく見かける植物で呼び名を説明したせいでしょう、「ワルナスビ=悪いナス」という風にになってしまうのですね。少し考えると「じゃあ、ナスはなにから?」と次の疑問が。キツネアザミ、ヘビイチゴ、ヨウシュヤマゴポウ・・・とこのてがなかなか多いのです。アメリカセンダングサのように「在来種のセンダングサににている。センダングサは樹木の栴檀と葉の形が似ていることによる。」とまで書いてあるのもありました。でも、では樹木の栴檀の名前は・・?私の疑問はさらに広がってしまいました。呼び名の世界はそれだけで深そうです。
「呼び名」にこだわらないなら、「道端でちぎってきた植物の名前を一寸調べてみる」には気軽に使えるかも。ただ、大きさが拡大や縮小されているのでちょっと注意も必要です。おおよそのスケールがどの植物にも入っていたらな、と思いました。
Indexも小さい写真つきというのはおもしろいけれど、名前で探すには文字が写真にはさまれて探しにくかったので、もう一工夫ほしかったところです。
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「“春の七草”の呼び名とその由来」
1月7日の朝に食べる「七草粥」は、邪気を払い、万病をはねのけるといわれています。七草は「せり なずな おぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ これぞ七草」(作者不詳)と古歌にも詠まれており、長く日本の慣わしとされると同時に、お正月に疲れた胃を休める粥という意味でも食されてきました。
本日はその七草の呼び名と由来をお届けします。
* * *
■芹(せり)
水辺や湿地に生えるセリの若葉のさわやかな香りは、まさに春の香りです。春は葉だけで、夏に花茎を伸ばし白い小花をつけます。
■撫菜(なずな)
七草の頃のナズナは、ロゼット状の根生葉(こんせいよう)で、葉の切れ込みも様々です。春に咲く小さな花はアブラナ科特有の十字形です。
■御形(おぎょう/ハハコグサ)
オギョウ(ゴギョウ)と呼ばれるハハコグサは、早春には白い毛に覆われた葉を地面に広げています。昔は草餅の材料にしました。
■繁縷(はこべら/ハコベ)
ハコベというとコハコベかミドリハコベを指すのが普通です。カナリアなどの小鳥の餌には欠かせません。
■仏の座(ほとけのざ/コオニタビラコ)
コオニタビラコが現在の標準和名です。春の七草のうち、最も見つけにくいのがこの草かもしれません。
■鈴菜(すずな/カブ)
カブのことで、日本古来の代表的な野菜の一つといえます。古事記や日本書紀にも記されており、冬の大切な栄養源でした。
■清白(すずしろ/ダイコン)
ダイコンのことで、特に葉の部分をいいます。春の七草の中では一番大きいその葉は、ビタミンAなどが豊富な栄養野菜です。
~『雑草の呼び名事典』(亀田龍吉)より
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野山を走り回っていて、綺麗!、とか、何と優しい佇まい!、とか、
様々な感情を与えてくれる、通称「雑草」。
それらの一つ一つにしっかした名前があるのに、
こちらが知らないばっかりに、「雑草」という総称で
呼んでしまうのは、本当にいかがなものか、と思っていたので、
この本の有難みは一塩です。
特に知りたかったのは、「ニワゼキショウ(庭石菖)」というアヤメ科の
1年草。名を知ったことによって、より愛しい気持ちが湧きおこってくる
というものです。
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◆春の雑草◆
レンゲソウ・ホトケノザ・ムラサキサギゴケ・シロツメクサ・ハルノノゲシ・クサノオウ・セイヨウタンポポ・キツネアザミ・セリ・ヘビイチゴ・ブタナ・ショカツサイ・オオイヌノフグリ・ナガミノヒナゲシ・ヒルザキツキミソウ・カタバミ・ウマノアシガタ・ハコベ・カラスノエンドウ・ハハコグサ・スズメノエンドウ・ナズナ・スズメノテッポウ・タネツケバナ・ジシバリ・カキドオシ・ヒメオドリコソウ・ハルジオン・ムラサキケマン・タチツボスミレ・スギナ・タビラコ
◆夏の雑草◆
ワルナスビ・ツユクサ・ブタクサ・ヒメジョオン・ヒルガオ・コヒルガオ・ギシギシ・スベリヒユ・ヤビカンゾウ・タケニグサ・メマツヨイグサ・ホタルブクロ・ニワゼキショウ・カヤツリグサ・キキョウソウ・ヘクソカズラ・オオバコ・ヤブガラシ・ネジバナ・ドクダミ・ゲンノショウコ・オヒシバ・メヒシバ・エノコログサ・ヤエムグラ・コニシキソウ・ママコノシリヌグイ
◆秋の雑草◆
カラスウリ・イノコズチ・カゼクサ・クズ・セイタカアワダチソウ・イタドリ・アメリカセンダングサ・ヨウシュヤマゴボウ・ヨメナ・ヌスビトハギ・ヒガンバナ・イヌタデ・ワレモコウ・チカラシバ・キクイモ・ジュズダマ・ヨモギ・ミゾソバ・オオオナモミ・ミズヒキ・ツルボ
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庭に生える雑草と格闘する際も、己のことはともかく、「敵を知る」ことで、草取りがちょっと楽しくなったことは事実です。1ページまたは見開き2ページで1種を紹介。写真が大きいのでとても分かり易いです。これ一冊あれば、その辺の雑草のほとんどが何であるかが分かりそうです。
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庭や道端にて、時々(はじめまして)のお花に出会う事がある。
そんな時はどきどきして、
(あ~名前が知りたいな。
雑草さん、とか呼びたくないし。)
気になる相手は、異性だろうと草花であろうと、
常に知りたくなってしまうのが人の性。^^♪
とりあえず、草花ならば、
呼び名、名前の由来、性質、プロフィールもろもろ知る事が出来るので、
有り難いですね♪
華やかさとは無縁の花が多いけど、
季節の移り変わりを共に過ごしている草花達に、
胸がきゅん、となるよな風情を感じました。
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これは良い本。
植物図鑑ほど堅く専門的ではなく、エッセイほど軽くもない絶妙のバランス。
本棚に置いておきたいなー。
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この本良かった!
身近に見かける雑草の名前や由来や性質が分かって、
楽しく読めた。
今図書館で借りてる本だけど、
家用に買いたいなぁ。
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欲しいなぁ 特徴がわかる写真が良い。よく見るけどナンダッケ?という雑草の呼び名の由来が書いてあるから忘れなくて良いかも
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幼い頃から親しんできたお花、お散歩中に見たことのあるお花、
馴染のある身近なお花たちが季節に分けて多数掲載されています。
それぞれのお花の代表的な大きな写真はもちろん、
クローズアップや群生写真など掲載されている写真がとても綺麗です。
よくあるお花図鑑やハンドブックとは異なる素敵なデザインにも惹かれます。
あとがきに「雑草という言葉はほんとうはあまり好きではありません」
との作者のお言葉に大変共感を覚えるので、
この本で名前をひとつひとつ憶えていけたらと思います。
図書館で借りましたが是非手元に置いておきたくなる本です。
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有川浩著「植物図鑑」を読んで雑草の名前を知りたくなり購入。
余計な(専門的な)説明がないので入門編としてとても入りやすい。
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スギナ(杉菜)は、葉の形が杉の木に似ていること、また葉が食べられることから杉の菜、スギナ(別名ツクシ)になったのですね。今日のEテレ「野菜の時間」で、スギナが生えてる土壌は酸性度とのことでした。また「野菜の時間」に続く「趣味の園芸」は、50周年を迎えたのこと、長寿番組ですね(^-^)
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道端や空き地など様々なところに生える雑草を写真で紹介した事典。よく見かける代表的な野の草花80種。
精密な植物のスケッチで紹介されている植物図鑑は多いのですが、これは植物の写真が見たまま載っています。
ヒルザキツキミソウは植物を採ったそばから傷んでしまっていたようで、写真を撮られるのに苦労なさったようです。何気なく野に咲いているまま撮られたように見えるけど大変なんだなあ。
見やすくて、植物が何なのかとても分かりやすいです。野外でこれなんだろう?っていう草があったら、見て確かめるのにいいなと思います。
後書きのところに「雑草という言い方はあまり好きではない」旨の言葉があって少し嬉しいです。
植物好きの人はそうだよなあ。人間の都合で雑草と十把一絡げにしているだけで、それぞれの植物の特徴や花のかわいさや季節感とか、いろいろあるんだよなあ。
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いつも散歩で見ている花々を、写真で確認していきます♡
自然科学カテゴリは18冊目。
少し遠出が出来たので、じっくりと愉しみながら・・
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もともとは親が買っていたものを、自分もほしくなって購入。身近な草花がなんという名前をしているのか、知っておくのも「自然」を他人事にしない一歩かと思う。