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商品説明
織田は、一代にして成らず—。貨幣経済という新しい“軍事力”をもって天下統一の礎を築いた信長の父・信秀の生き様を、博覧強記の著者が、実史料を下敷きに自由闊達に描く。【「BOOK」データベースの商品解説】
織田は、一代にして成らず−。貨幣経済という、新しい「軍事力」をもって天下統一の礎を築いた織田信長の父・信秀。その生き様を、実史料をもとに自由闊達に描く。『朝日新聞』連載を加筆修正し単行本化。
著者紹介
東郷 隆
- 略歴
- 〈東郷隆〉1951年神奈川県生まれ。國学院大学経済学部卒業。「大砲松」で吉川英治文学新人賞、「狙うて候」で新田次郎文学賞を受賞。ほかの著書に「魁偉なり」など。
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著者/著名人のレビュー
時代小説なんて読む...
ジュンク堂
時代小説なんて読むのは久し振り。朝日新聞の夕刊連載の単行本化。時代は戦国、舞台は尾張。しかし織田信長はほとんど出てこない。父信秀の若い頃を軍師意足の目から見たものである。
貨幣経済の重要性を知悉した信秀は下剋上による尾張統一でなく地政学上重要な地域の掌握を求める。宮下秀樹のコミック「センゴク外伝 桶狭間戦記」や橋場日月「新説桶狭間合戦」などにあるように津島・熱田という重要拠点を支配することで守護・守護代に匹敵する実力を蓄える。史料の読み込みは細かく、フィクション部分に負けないリアリティを獲得している。意外坊、蓬子といった登場人物もきちんとした枠組みだからこそ生きた存在たりえている。三日月が東山から出るのは愛嬌だが。
「センゴク兄弟」同様主人公の旅立ちでさらりと幕を閉じる。斉藤道三も今川義元も出ないあっけなさに肩透かしを感じ続編を期待させるがむしろ品のよさに好感を持つ。主人公は後に信長の軍師を経て家康のもとに行くが、元康から家康への変名を薦めた青井意足こと伊東法師について他の小説と読み比べるのも歴史小説好きの楽しみ方か。
黒書店員 D