小沢一郎はなぜ裁かれたか 日本を蝕む司法と政治の暴走

投稿元：

レビューを見る

　検察特捜部にお世話？になり、冤罪に限りなく近かった2人の対談。題名は出版元の意向であろう。前半は小沢裁判そのものより、石川元秘書の捜査過程における検察官とのやりとりだ。特に佐藤優氏がアドバイスした供述調書作成場面におけるＩＣレコーダーでの録音。これが、小沢一審無罪の決定的立証物（あるいは、検察側の挙証物をことごとく証拠不採用にさせた）となっている事がこの対談のクライマックスだ。

　後半は、二人の被疑者立場（佐藤－国家公務員、石川－議員秘書）の違いによる拘留中の打ち明け話。が、失礼ながら楽しく読める。また、対組織とケンカ！？をする時の実用的対応ｗを学ぶことが出来る。

　また、石川氏が現金の受け渡し場所と追及された東京全日空ホテル（現、インターコンチネンタルホテルＡＮＡTokyo）で、刑事被告人の身でありながら挙式をしたエピソードも興味深い。

投稿元：

レビューを見る

佐藤優氏と衆議院議員で起訴された石川氏との対談。検察の追求がいかに不条理で、非論理的であることがよくわかる本だった。

陸山会事件では、無罪判決が出たにも関わらず、まだまだ裁判だけは続くようだが、この国は論理よりも、一時の世論などにおもねる傾向があると思った。

対談本なので、比較的簡単に読むことができると思う。

投稿元：

レビューを見る

でっち上げや不当な身柄拘束により取り調べなど、どのような心構えでいないといけないか実例を持って説明している。いつ自分にこういうことが起こるかわからない。またマスメディアが流している情報とこれらの情報を照らし合わせ、自分でしっかり考え判断することも必要だ。

投稿元：

レビューを見る

『悪党小沢一郎に仕えて』で剛腕政治家を描き尽くした代議士と、「国策捜査」の暴力性を知る最強外交官が、「小沢裁判」のカラクリをすべて解き明かす。ギリギリのところまで語りつくした対談本です。

石川知裕氏と佐藤優氏による対談本です。小沢一郎元民主党代表を強制起訴した東京地検特捜部。その裁判の過程で浮き彫りになってきた実態はなんともずさんなもので、それこそ「眼力でも念力でも」という言葉にふさわしいものであるということが、本当にぎりぎりのところまで語りつくされております。

石川氏は小沢氏追及のための「階段」として、佐藤氏は鈴木宗男氏と共に「国策捜査」の標的にされたという共通の体験を持っているからこそ、実現した対談であると思います。日本という国のまさに「お白州」とも言うべき裁判の行方、ひいてはこの国を蝕む司法、メディア、政治の暴走の果てにあるものとはいったい何なのか？「国家」というものの暴力性や小沢一郎とは何者なのか？司法官僚のもつ「国家の主人は我々だ」という「思い」など、本当にさまざまなテーマが語られており、本当に最後まで面白く読めました。

特に、硬いテーマであるにもかかわらず、「裁判官はヘンタイ」です、などの佐藤氏による「下ネタ」発言がいい感じのアクセントとなっていて、その辺のバランス感覚も面白かったです。

投稿元：

レビューを見る

検察、国家権力を小ばかにした二人の会話。

痛快だ。

たかが司法試験を通っただけの頭脳で、「悪党」政治家を怖がるばかりに仕掛ける稚拙な行動。

二人は、追い詰められた検察組織の被害者であると、田坂、前田検事をとらえている。

小沢を捕まえたいための一段階としての小林議員逮捕。

佐藤、鈴木の経験を踏まえ、小林議員への支援を決めた佐藤氏。

とにかく、痛快でした。

投稿元：

レビューを見る

小沢さんはあの顔だからナルシストではない。
小沢さんはぶれがないし、洞察力はそれなりに正しかった、ただそれによって権力闘争が起きて、それに巻き込まれちゃった。
鈴木宗雄のようにタフな成長の仕方をされている人間なら、その後の人生で何があってもショックは少ない。純粋培養のエリート程挫折で追い込まれた時、危険あｎことになりがち。もし不当逮捕されたとしても自殺と完全黙秘は絶対にしてはいけない。死人に口なしだから。

投稿元：

レビューを見る

日本の歪んだ司法体系
普通に生きていると分からない、歪な権力構造が垣間見れた。にしても検察って色々と凄い組織だなぁ...

結局どこもかしこもやってることはほぼ一緒なんだね。
底辺もエリートも、小さな組織も大きな組織も。

ここを監視して、問題がある時には斬り込んでいって、世論に問い、是正を促すのがメディアの役割(ジャーナリズム)のハズなのだが、この国ではメディアがジャーナリズムとしての役割を果たしていない。
むしろ検察とグルになってしまっているのが実情なんだなぁ、