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- カテゴリ:一般
- 取扱開始日:2012/03/29
- 出版社: 草思社
- サイズ:20cm/333p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7942-1889-6
紙の本
日本人が知らない軍事学の常識
著者 兵頭 二十八 (著)
政治家の噓を見破り、「敵」の正体を見きわめる! 日本人が知らない軍事学の常識を平易に語ると同時に、日本を取り巻く危機の所在とそれにたいする最善の対処法を示す。【「TRC ...
日本人が知らない軍事学の常識
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商品説明
政治家の噓を見破り、「敵」の正体を見きわめる! 日本人が知らない軍事学の常識を平易に語ると同時に、日本を取り巻く危機の所在とそれにたいする最善の対処法を示す。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
兵頭 二十八
- 略歴
- 〈兵頭二十八〉1960年長野市生まれ。東京工業大学理工学研究科社会工学専攻博士前期課程修了。軍事系の雑誌社編集部などを経て、フリーの著述家。著書に「極東日本のサバイバル武略」など。
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紙の本
日本人が知らない軍事学
2012/04/16 11:48
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:としりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
各国の軍事力については、軍事カタログ等の公開情報で各国軍の兵力、兵器・装備の能力等を容易に知ることができる。そして、我々一般の素人はその質と量によって各国の軍事力を推定するだろう。
しかしながら、実は、各国の軍事力はそう単純に判断できるものではない。
本書は、かつて陸自勤務の経験もある専門家による、各国軍の本当の実力を明らかにするものである。それとともに、知られざるエピソードも盛りだくさんである。
米軍の現状と今後の作戦、自衛隊の実力、北朝鮮と韓国、中国、ロシア。
実に面白く勉強になる!ということに尽きる。まさに本書には、素人では窺いしれない世界が広がっている。
例えば、2010年に、それまで日本の空自が主力戦闘機として熱望していたF-22を、米国は輸出しないことにした。その背景や、新たにF-35の導入を決定した意味など、面白いところである。欧州製のユーロファイターは敬遠して正解だったのか。
さらに、ひときわ興味深いのは、中国軍の本当の実力。
また、ロシアとの関連で、北方領土問題にも言及されている。その軍事的視点からの解決最終案も提示する。「軍事」の視点であることが特徴だ。ロシア側にすれば、軍事の視点から受け入れられないものは絶対にダメだろうから。
評者は、著者の最終案に基本的には賛成である。
最近、プーチン次期大統領が北方領土について「引き分け」での解決に言及した。実効支配しているのはロシア側だから、ロシア側に譲歩させるためにはロシア側に受け入れ可能なものでなくてはならない。
日本側とすれば、さらに経済援助の組み合わせも必要かもしれない。それによって、日本側は島の実効支配(四島すべてでなくても)と、周辺海域の漁業権を入手できれば外交的勝利と言えるだろう。
本書後半に、核攻撃と原発の問題にも言及している。
福島第一原発の事故後に、当時の菅政権は浜岡原発の運転停止を命じた。一方で、野田政権は若狭湾の大飯原発の再稼働に邁進している。
素人の眼からは相反する政策に見えるだろう。が、軍事的な観点からは、どちらも正解と言えるのかもしれない。その理由も本書にある。
さらには、日本の近現代の戦争、特に満州事変の軍事的にみた著者特有の視点も興味深い。
軍事を理解することによって、国際情勢も理解が深まる。安全保障の観点から物事を見る眼も養われる。
新たに見えてくるものがたくさんあるわけである。