独裁者の最強スピーチ術 （星海社新書）

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星海社の新書は、一般的な新書を文芸作品とすると、ライトノベル的位置付けを狙っている内容構成になっていると感じた。ペンよりもスピーチが世の中を動かすという理論になるほどと思いながら、イチ日本国民として、今後の社会・政治的動静を冷静に判断できる力が改めて必要であると思うことができた。

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●内容
・演説分析家による、演説の構造の研究。題材はヒトラーと橋本徹大阪市長。
・ヒトラー演説から「ストーリーの黄金律」「独裁者になるためのスピーチ１０ヶ条」を構造化し、橋本演説との類似性に迫る。
・著者は政治的には中立で、あくまでテクニカルな分析としている。


●コメント
○ヒトラーの演説への態度
・ちょっと検索すると、感情たっぷりに体を震わせるヒトラーの演説の動画を見ることができる。いかにも会場の盛り上がりと一体化したように見えるその姿だが、実は意図的なものだったという。

（引用）
・（ヒトラーは）全身が写る鏡の前で身振りなどを何度も研究し、取り巻き連中に効果的かどうかを尋ねた。ヒトラーの演説では、彼が興奮のあまり行なっているように見えるポーズも、ちゃんと計算されていたのだ。

・ヒトラーは鉛筆で（終わったばかりの演説の原稿に）書き込みをしながら独り言を言っていた。『ここはよかった…ここは効果満点だった…ここは削るべきだな…』彼は生涯で最も感動的な演説をおえてからまだ１時間と経っていなかった。彼は説教し、懇願し、怒号し、絶叫した。それなのに、そこにいるのはわたしがみたこともないほど冷静で理性的な一人の男だった」『アドルフ・ヒトラー』（ジョン・トーランド）

○演説の構造
・ヒトラーの演説や、その他の歴史的政治家の演説に共通する構造。一地方議員だったオバマ大統領が全米の注目を集めるに至ったのも、野田首相の「どじょう演説」が世間の期待を集めたのもこの構造を踏まえていたからだという。

（引用）
・人の心を動かす演説（スピーチ）には、「ストーリーの黄金律」が隠されている。
１、何かが欠落した、もしくは欠落させられた主人公が、
２、何としてもやりとげようとする遠く険しい目標・ゴールをめざして
３、数多くの障害・葛藤・敵対するものに立ち向かっていく。


・独裁者になるためのスピーチ１０ヶ条
１、何よりも本人が「熱」を持て
２、自分の政策を心に残るワンフレーズで表現し、それを繰り返せ。
３、国を欠落した主人公にしたてあげ、それを救う白馬の騎士を演じろ。
４、具体的な政策は語らず大衆に夢を見させろ
５、必ず敵を作れ。その敵をできるだけ巨大化せよ
６、２つのストーリーを交錯させ錯覚させよ
７、聴衆のプライドをくすぐれ！聴衆が心の中で思っていることを話せ！
　→ヒトラーはただ自分の思っていることをきままに語ったのではない。ドイツ国民の「願い」を語った。
８、目の前にいる人間の利益になることを話せ
９、強い権力者にはへつらい媚びよ。用がなくなったら捨てよ。
１０、自分に風が吹いているあいだに、なるべく権限を奪え
　→大衆は弱い権力には常に反抗しようとするが、強い権力には卑屈に屈服する。

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人の心を操りたいすべての人へ

本書は独裁者に学ぶスピーチ術の本である。ただ、スピーチのみならず、人の心を動かしたい人にとっては非常に有効な人心掌握術の本でもある。独裁者は、なぜ「言葉だけ」で世界を動かすことができるのか？　悪名高い独裁者であるヒトラー。そして現代日本で「独裁者」と呼ばれている橋下徹。この二人の演説を中心に、ストーリーブランディングの第一人者である著者が徹底分析。多くの人を行動に導く秘技をあぶり出す。優れた演説に共通する「人を動かすストーリーの黄金律」とは何か。「人を動かすための武器」をここに授けよう。

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カリスマと言われるヒトラーと橋下徹の実際の演説から「人を動かすストーリーの黄金律」を学ぶ。まとまった内容を人に伝えたいときに役立つルールが満載。

この世は「言葉」で動いている。

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独裁者ヒトラーと橋下徹を例に挙げ、人の心を動かすスピーチ術を学べる作品。僕はスピーチ術を学びたいという動機からよりも、現代の独裁者とも言われる橋下氏をヒトラーと比較しているという点で興味を持った。ヒトラーと橋下氏の演説には似通った点が随所に見られ、橋下氏が今後独裁者となる可能性について考える。ツイッター等で反橋下の意見がよくみられるが、今の日本の政治政策に反対し、台頭してきた維新の会に反対していたら、日本の未来に何も希望が見いだせないようにこの本を読んで改めて思った。

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■スピーチ
1.ストーリーの黄金率：何かが欠落した、もしくは欠落させられた主人公が、何としてもやりとげようとする遠く険しい目標・ゴールを目指して、数多くの障害・葛藤・敵対するものに立ち向かっていく
2.大衆の受容能力は非常に限られており、理解力が小さいが、そのかわりに忘却力は大きい
3.ワンフレーズで短く表現すれば、何でも覚えてもらえるわけではない
4.この世は言葉で動いている

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ヒトラーは独裁者で有名ですが、武力で権力を手に入れたのではなく、その演説の力で大衆に支持されて頂点に登り詰めましたが、詳細に計算されていたことと常に改善していたことは以外でした…橋本大阪市長もその技術を使っているように類似している部分が面白かったです。
http://ameblo.jp/148take/entry-11262498150.html

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スピーチ術を学びたいというよりは、ヒトラーと橋下さんの演説がどう似ているのか知りたくて購入。民衆に伝わるのは書いた言葉ではなく話した言葉というのはとっても納得。カタリバでサンプリングしてる学生におすすめしてみよう。

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人を魅了する話し方について書かれている。分かりやすい例として、ヒトラーの例をあげ、国民がなぜ熱狂したかがわかる。政治は政策ややったことではなく、言葉だということがよくわかる。言葉に踊らされることなく、成そうとすることを正しく見極めたい。逆に、自分自身には人を動かせる、心を魅了できる言葉を話せるようになりたい。チームでの仕事や、提案、プレゼンには必要だと思うから。もちろん、良いことを進めるという前提でだが。

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前半のヒトラー分析が一番面白かった！

そして後半、そこから導き出されたスピーチの黄金律や10の法則というものは実に橋下徹や小泉純一郎といった「メディアの使い方が上手い」と言われた政治家の言葉にピタッとハマっていた

また上記法則には強い者には媚び、利用価値がなくなれば捨てるというものがあり、それに従えば経済界や石原もいずれはポイ捨てされることになると思う。

そして、読み終わった感想は
やはり小泉も橋下もヒトラーの劣化コピーに過ぎないということ。

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人の心を揺さぶる話しには、一つのパターンがあることを、独裁者のヒトラーを始め現代のオバマ大統領や元の首相の小泉さん、今の橋下大阪市長のスピーチの例を掲げてわかりやすく説明しています。それを読むと、小沢さんの人気のない理由の一つもわかるような気がしてきました。一番大事なのはテクニックより、本人が心底信じてある思いや考えですが。感動のスピーチもある意味催眠です。その観点から読んで行くとヒントが多々あります。

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要するに、ストーリーを語り、反復のレトリックで聴衆の心を掴む。

ヒトラーと橋下徹の演説をもとに、多数の人の心を揺さぶるための術を解説。気分転換に読むのにちょうどいい。
ギレンの演説も入れてよ。

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面白い本でした。
今目が離せない橋下さんと、ヒトラーのスピーチ術を比較してしまうという内容。
双方とも共通しているのは、そのストーリーの作り方。
何かが欠落した主人公が、巨大なものに苦労して立ち向かい、数々の生涯を乗り越えていくストーリーを作り、これに他者を巻き込んでいく。
そのためには本人の情熱、ワンフレーズの繰り返し、具体的な施策は語らず夢を持たせる（総論賛成の状態にする）、敵を作り、その敵を巨大に見せる、聴衆のプライドをくすぐる等々の手法を用いてモノゴトを推進する。
純粋にスピーチの解析本として面白い内容でした。

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GOOD内容。著者が提唱する「ストーリーの黄金律」は、これまで数々のスピーチを分析した賜物。前半はヒトラー、後半は橋下市長について、スピーチを分析している。両者以外の政治家のネタも少しあり。「おわりに」で、著者の意見が述べられ、この本の目的がわかる。

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「ストーリーの黄金律（欠落した主人公がゴールを目指して立ち向かっていく」に揺さぶられるのは確かだよね。著者も書いているようにあらゆるコンテンツに組み込まれてるな。
いかにパッションがあり、それを効果的に伝えていくということだね。
いかに言葉の力に惑わされずにとも思うけど、
著者が書いてあるように、いろいろなストーリーの選択肢があることが一番なのだ思う