紙の本
大人向けの童話のようなストーリー
2018/12/26 09:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:monoRu - この投稿者のレビュー一覧を見る
イラストに惹かれて読み始めました。全体としては少年と人外少女の恋愛小説といった感じですが、物語終盤は読んでいてキツイ展開(少々のグロ描写)もあります。
一筋縄ではいかない2人の恋がどうなっていくのか…是非確かめてみてください。
紙の本
それまで教えてもらえなかった気持ち
2015/09/16 15:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
一巻完結のハートフル・ファンタジーだ。
有力者の家系に生まれたクレヲ・グラントは、生まれつき身体が弱かった。それでも跡継ぎになるため、厳しい教育を受けさせられていたのだが、弟ローレンスが生まれてからは父親に見捨てられ、それからは部屋に引きこもって好きな絵だけを描いてきた。
しかしある日、クレヲは“青い薔薇の試練”を受けさせられることになる。それは、跡継ぎでもめたときに決めるための試練であり、資格者は魔獣の棲む森に分け入って、青い薔薇を取ってこなければならない。つまりそれは、邪魔者を放逐するための、体の良い試練だった。
実際、森の中で護衛者に見捨てられたクレヲは、人食い花の少女に襲われ食べられそうになる。しかし、その少女に絵を描いて見せたところたいそう気に入られ、ペットの様に飼われることになってしまうのだった。
人間を襲う獣がたくさんいる森で、人間を喰う魔獣の少女と暮らすことになる少年だったが、そのうちに、実家で虐げられているよりも、自分を必要としてくれる少女と暮らすことの方が楽しくなってしまう。しかし、そもそも生物としての強度が異なる二人が一緒に暮らすのは、中々にハードルが高かったのだ。
ところでイラストのうち、接ぎ木のシーンの絵が、どう見ても挿し木にしか見えないのは、内容確認不十分という意味でお粗末すぎると思う。
投稿元:
レビューを見る
ボーイミーツ人外ガール! お伽話のような雰囲気が痛ましい話を上手く和らげてくれて、よく考えたら重い話でも嫌な雰囲気を感じさせられなくてすごくよかった。
投稿元:
レビューを見る
こういう作品を待っていたんだよ、と言いたくなるような、素敵な作品でした。やはり、小木さんはこの系統の、心暖まる話がいいように思いました。種族が違う、背景や価値観が違うものがだんだんお互いを知り合って心が近づいていく描写が、穏やかで優しく、心が優しくなるようでした。なんと言うか、大人の童話、という感じでしょうか。作者には是非ともこの路線で行って欲しいです。
投稿元:
レビューを見る
すごく純粋な、少年と魔獣の少女の恋物語。
こういった作品は、どれだけファンタジーの世界に没入できるかで、おのずと感想も変わってきます。読者の適正も言わずもがな、作者の力量にもろに左右されがち。地の文から単語や表現のひとつひとつに、読者を現実に戻さないような配慮がなければいけません。作者の描いたファンタジー世界の書き割りが、見えてしまっては台無し。
何度かそれを見て見ぬふりをしつつも、楽しめることはできたので、個人的には良作でした。
誰でも読めるけど、誰でも楽しめるとは限らないのが辛い所。
投稿元:
レビューを見る
表紙のイラストが良かったので買ってみました。
一緒に歌を唄ったり、バラを育てたりする2人が微笑ましかったです。クレオは自分が絵などを褒められて、ロザリーヌはクレオに知らないことをいろいろ教えてもらい、2人とも少しずつ変わっていく様子が良かったです。
終わりの方はちょっといきあたりばったりな感じがしましたが、童話のような雰囲気の温かい話で面白かったです。
後半はあまり絵の話題が出なくなってくるのですが、クレオが絵を描くシーンはもっとたくさんあったほうが良かったと思います。
投稿元:
レビューを見る
このヒロインと主人公は割れ鍋に綴じ蓋って感じで好き。
ホンノーさんもうまい配置だと思う。
ラストの主人公のセリフは若干蛇足気味かなと思った。
投稿元:
レビューを見る
異種族間の交流と愛を描いた作品です。
主人公はひ弱な少年で、森で生きる術など持ち合わせておりません。
魔獣に捕まった主人公は食べられそうになりますが、代わりに絵を描き、歌を教える事で生かしてもらいます。
こうして交流を持つ中、二人は相手に信頼を抱き、いつしかそれは恋心に変わります。
最初はエサやペット程度の扱いだった少年を、最後は自分を犠牲にしてでも助けようとする魔獣の姿は感動的でした(^_^)
投稿元:
レビューを見る
その日彼は~の、小木君人作品ですね。
前作ではひどくがっかりさせられたのですがw
今回は評判通り良い出来でした。
プロローグの幼稚さにはあきれましたが
エピローグの美しさは素晴らしいですね。
名作とか呼ばれるほどの作品ではないと思いますが、
秀作だったと思います。
投稿元:
レビューを見る
小木君人『森の魔獣に花束を』
人に愛されるコトを知らなかった少年が、魔獣と恋をした。
病弱で絵を描く事
家督継承の儀式として、魔獣の棲む森から青い薔薇を取りにいくコトになったクレオ。
護衛に騙され、森で1人になり魔獣の少女と遭遇してしまう。
彼女のほんの気まぐれで命を拾われ、一緒に暮らすようになるのであった・・・
聞いたコトのあるような話だったが、自分で立つコトを知らなかった少年が立ち上がる姿
人と魔獣の垣根を越えて育まれる愛情。
彼女がとった彼の為の決断。
全て愛おしく、楽しめた。
純粋さは忘れたくないねぇ。
電車で泣いてしまったよ(笑)
世界観が狭く感じたのは、クレオ・ロザリーヌが知っている範囲だからと思うと納得はする。
沢山の話がある世界であって欲しい。
投稿元:
レビューを見る
久しぶりに読後びたんびたんするぐらいおもしろかった!スピード感はあんまなくて、伏線のはり方もぎこちないけど、隠し方は上手だし、意外性もあっておもしろかった!
あと、かわいい!触手かわいい!触手がかわいいの!かわいいの触手なの!
投稿元:
レビューを見る
人外少女と落ちこぼれ貴族少年とのファンタジーなボーイミーツガールもの。イラストのためか地の文の書きっぷりのためか、あまり悲壮感を感じなかった。実の父に見放され、森の中に取り残され生きるか死ぬかというところなのに、どこか緊張感を感じさせない。少年少女がもっと上の年齢だったらよかったのかも?ロリっぽく感じる。物語としてはきれいなに一冊にまとまっている。魔獣というあからさまなファンタジーよりは「魔女は世界に嫌われる」のような人間社会が作り出した脅威からくる話の方が好みだなぁ。
投稿元:
レビューを見る
一冊完結。
人喰いの少女が織り成す純愛ファンタジー。
心通わぬ人達の中で生き永らえるより愛する人に看取られながら死にたいと、僕も思う。
投稿元:
レビューを見る
痛々しいほどの綺麗さ。何物にも邪魔されないし、されたとしても揺るぎない確かな愛を見ました。イラストも可愛らしくて好きです。
投稿元:
レビューを見る
初の、ガガガ文庫読了である。ガガガとルルルが創刊された時はなんだ、ちょろそうなラノベシリーズ。私は一生読まないな、と思った。
だが、人生分からない。
ラノベだけは、若い作家さんがバリバリ書くほうがやっぱり面白い…と思うが、上梓したのは、読まないと思ってたガガガ文庫である。
ラノベのお勧めリストにあって、内容に惹かれて借りた。かなり手を尽くして。
で、読了。
名家の疎まれた少年が、当主の資格を示すため、彼には無理そうな試練を与えられ、事実上放逐される。彼が向かった森には恐ろしい魔獣がいて…。
そんな導入。
乾いた地の文。
あまり感情の強く伝わらない、主人公の会話。
でも。
彼の出会った魔獣の少女は、いきいきとしてる。途中まで、人間の少年と魔獣の少女が、どうして愛し合ったか、理由も心情も解っていても、描写が淡くて物足りなかった。
印象が一転するのはクライマックス以降。
街からやってきた狩人が、魔獣であるロザリーヌを狩ろうとしてからが白眉。彼女も密かに、彼のためを思い、訣別して彼を街に帰そうと思った矢先…。
互いを庇って、彼らは重傷を負う。
ロザリーヌの脚を移植…されて助かったクレヲ。彼を助けるために身体を刻み脚を失ったロザリーヌ。
その、彼らの決断は、人によっては愚かと見えるだろう。お涙頂戴の切なさだとも見えるかも。結末の良し悪しは、お読みになった方が考えて頂きたい。
私が、素敵だ、と素直に言えない理由はただ一つ。
クレヲは、試練の成功の証、青い薔薇をグラント家に届けるべきだった。途中からそれをあえて失念してしまってるようで。それはロザリーヌを選んだからだけど。
やるべきことはやって見せて、そっと森に戻って、発見されてあのラストだったら。もっとクレヲが大人の男になったことが、際立ってよかったと思うのだ。
ロザリーヌの変化が刻々と分かるだけに、そこが惜しい。ロザリーヌは、最初から女の子で、そして魔獣でもある。
彼女が、彼を傷つけられて、心から、少女でなく、女になったこと。その怒りや悲しみの一行が鮮烈だっただけに。
ああ、けれど森でクレヲはいたかったのかな。
他の何より、ロザリーヌのそばに。
互いの思いの、朝露のような白さ透明さ。
それは、不思議に印象に残る。
着眼点はいい。
地の文がもっと練れて、心理描写も細かくなって、作者様が書きたいところと、書かなくてはいけない
ところの文章の温度差が埋まれば、もっと良くなると思うのだ。
たぶんガガガは、やっぱり読まないと思う。でも、うん。このお話に気付かされた事がある。それは、誰にも言わないし書かないけど…。ふふふっ…。