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この本を読んでも木嶋佳苗のこと・・・さっぱりわからない・・・。
「モンスター」を読んだあとにこっちを読んだけど
「モンスター」は外見に超コンプレックスがある女性が主人公で
そのコンプレックスから話が進む。
佳苗は・・正直容姿にコンプレックスをもっていいレベルなのに
それをまったく気にしてないというか・・
どこにお前そんな自信が!?てかんじで。
生い立ちを読んでもさっぱりその人格形成の経緯がわからず。
容姿のコンプレックスは成長過程で出来上がるとおもったいたけど
佳苗に関しては生まれながらの自信家。女。
容姿が伴っていないのにまるで気にしない。
ある意味うらやましい・・・・。
というか、だから気になるんだろうけど。
このレベルまでいかなくても10分の1くらいはほしいです。
(犯罪は犯罪ですが・・・)
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期待して読んだけれど期待ほどではなかった。佳苗がほしいものが私のほしいものと全く違うから、ということもあるけれど何より北原みのりと価値観が違いすぎるんだと思う。私はきっとフェミニストじゃないんだろうな。
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つまり「結婚願望」ってヤツがこの事件最大のモンスターだったのだなぁ。それにしても、読了後もやっぱり彼女の真意がわからないんだなぁ。筆者じしんも幾度となく問いかけているのだし。壮大な闇と空虚。判決直後に発表された手記だっていわゆる煙幕なのだし。うぬぬ。
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援助交際(援助結婚?)をあからさまに要求する女(それは絵に描いたような男が求める女)にやすやすと引っかかる(本気になる)男。佳苗が見つけた男たちが求める女は、生活の援助をしてくれる(美味しい料理とセックスと介護)人なんだから、佳苗が学費を援助してくれというのは対等な取引なのか。だから男は数百万、数千万の金を出したのか。男はシアワセを噛み締めつつ死んでいったのか。
愛とは?結婚とは?セクシャリティとは?男と女がつがう意味とは?
わからないよね。わからないけど、みんな素晴らしいこととして営んだり目指したりしてるんだよね。男はこの本をどう読むのだろう。
あ、ちなみに判決とか証拠がとか裁判員がどうとかっていう本じゃありませんのでね。
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率直に言って、この事件にも木嶋被告にも余り興味はなかった。
それなのに、この本を手に取ったのは、著者のこの事件を見る「視点」に信頼を抱いたからだ。
著者は前書きにこう書いている。
「これまで、女性の犯罪者には、どこか同情できる面が必ずあった。たとえ幼い我が子を殺した女性にだって、もし私が彼女の立場だったならば・・・と想像を働かせるのは難しくなかった。(中略)それなのに、そういった共感や同情を、私は木嶋佳苗に、一切持たなかったのだ」
私も全く同じである。
木嶋被告に対し、自分とは全く違う価値観を持つ女性、自分とは違う世界に生きているような女性だと思っていた。
しかし、本書を読む限り、木嶋被告は紛れもなく私たちと同じ現代の日本に暮らす女性であり、彼女の犯したとされる犯罪は、現代日本の性愛と結婚を具現化したものに他ならないと思えてならなかった。むしろ、彼女に比べ、私はなんと甘ちゃんでロマンチストなのだろう!と打ちのめされさえした。
著者も書いていることであるが、木嶋被告が裁かれているのは、彼女の犯罪だけではない。彼女の性愛観、結婚観も問われており、そこからの逸脱が裁かれているのだ。
この本のもととなった週刊誌記事の連載中、著者は「女目線の記事」との批判を浴びたらしい。この本が女目線であるのなら、この事件の裁判は、徹底して男目線ではないだろうか。有罪・無罪は別として。
この本を読み終わった今なお、私にはやはり、木嶋被告は「理解出来ない」存在である。しかし、読む前よりずっと近くに、彼女を感じている。背筋が寒くなるほどに。
ところで、この本の帯には「“ブス”をあざける男たち。佳苗は、そんな男たちを嘲笑うように利用した」とあり、マスコミも木嶋被告を散々、「ブス」「デブ」と罵ってきた。
しかし、この本を読む限り、木嶋被告は自分のことを「ブス」とは思っていないのではないか、という気がしてならない。美人とも思ってはいないだろうが、彼女は「女としての自分の魅力」に揺るぎない自信を抱いているのではないだろうか。
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木嶋香苗に興味を持ったのはその見た目と
法廷内で証言したとされる言葉とのギャップだった。
美人とはいえない容姿とおばちゃん体型。
情報を2ちゃんのレスで得ていたせいか、
私は少し男性目線で木嶋香苗を見ていた。
正直な気持ちを言えば嘲笑にも似た気持ちで
彼女を見ていたと思う。
何気なくつけたワイド−ショーで
香苗の裁判を傍聴しに来た女性が
「あの人がどんなテクニックで男性を虜にしたか知りたい」
というようなことを言っていた。
その人は家事手伝いの30代独身女性だった。
北原みのり、という人が傍聴記を書いていた。
「香苗を知れば知るほど分からない」
「でもどんどん香苗に興味が湧いて来る」
ふうん、と思った。
木嶋香苗の手記を読む。
いくつかの難しい言葉を文章の中で散りばめ
早熟であったが故の葛藤を語り
支えてくれた人への感謝を述べ
検事へ警察への憤りを露にしつつも
冷静で淡々と語りかけるような文章だった。
一気に書き上げたらしいという報道だが
その内容は練りに練ったであろう文章だった。
ユーストリームで北原さんのトークショーを見た。
質問コーナーで何人かの女性が木嶋香苗について
質問をしていた。北原さんが答える。
質問をする側も答える北原さんもあくまでも想像だ。
誰も答えなんて知らない。
ツイッターで
木嶋香苗について語るツイートを見る。
その多くは女性だ。
木嶋香苗を裁くのが男性だとしたら
木嶋香苗を語るのは女性だと思った。
恋愛や結婚や男性や世間の価値観に疑問を感じている、
けれど抗えない現実に生きているような
そんな女性が語っているような気がした。
木嶋香苗を通して多くの女性たちが
見えないものを汲み取ろうとしている。
自分が縛られている価値観を
どうにかして解き放とうとしているようだった。
美しくない
もう若くない
自信がない
結婚したい
子どもがほしい
でも妥協したくない
何を手に入れたいの?
何をあきらめたらいいの?
答えはどこ?
木嶋香苗の中に
答えを探しているような
そんな気がした。
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美醜じゃない。すべては「都会のセンスに憧れる、田舎もの」のパワーが全方向で負にむかった結果論だと、おもった。コンプレックスなんて生半可なものではなく、知恵と桁外れの行動力を持って自分の描いた理想を現実にしようとするとてつもないエネルギー。で、彼女にとってはあくまでもギブアンドテイクでフェアに得た経済的メリット。
本当のことなんて本人にしかわからないが、もはや事件の真相は後回しでよいとすら思ってしまう。一般的には理解できないギブアンドテイクのバランス感。バランスに違和感あっても、彼女のパワー(負でも)に魅了される弱き人間はいる、性別とわずに相当数、特に都会には。佳苗に関心があるてのは、そういうこと。
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女性による裁判傍聴記プラス木嶋被告の生い立ちなどなど。
ただし、被告や被害者家族、検察、弁護人などがどのようなことを考えているのか、というのが中心に記載されているのでただの傍聴記とは趣が違うという印象。
とにかく木嶋被告が何を考えているのかっていうのが繰り返し繰り返し記述されている。
そして読み終わっても何を考えているのかは結局あまりわからないという。謎多き女みたいな。
個人的には判決が決定的証拠がないってことが気になっていたのだがそこら辺はあまり突っ込んでない感じ。
なのでこの著者とは別に、専門家による傍聴記も読みたいなと。
でもこの著書自体も非常に読みやすくて楽しめました。
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内容紹介
男たちはなぜ、だまされたのか――
肉体と結婚をちらつかせて男たちから1億円以上もだまし取り、
3人の男を練炭で殺害したとして死刑判決を受けた木嶋佳苗被告。
100日に及んだ裁判では、彼女のファッションまでもが話題となり、
自身のセックスについて赤裸々に語ったことで、日本中が騒然となった。
「稀代の婚活詐欺師」「平成の毒婦」と呼ばれた木嶋被告とは、どんな人物なのか。
決して美人とはいえない容姿で、何人もの男を手玉に取れた理由とは。
裁判の傍聴に加え、故郷・北海道別海町や事件関係者への徹底した取材を通して
木嶋被告の内面に迫った渾身の一冊!
「佳苗のことを考えていると、色んな風に考えが広がる。女と男のことを考える。女目線、男目線の違いを考える。私たちは、男に何を求めているのか。なぜ、男たちは佳苗に苛立つのか。ある種の女たちは佳苗に惹かれ、ある種の女たちは、佳苗を憎むのか」――本書より
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女はみんな、木嶋佳苗を語り出すと目が輝いてくる。なんでかなぁ、という訳で、この本、買ってきました。
詐欺は認めても殺人はしていないと主張する被告の堂々たる態度に怒る人もあれば、憧れるという女性たちもいる。デブでブス、の被告が男たちが翻弄していたことが、関心を呼ぶのです。容姿、出身地、親の経済力と子供の頃から序列化されてきた女たちには、佳苗がそれを嘲笑うかのように超えた存在に見えるのかも。
まだまだ謎が多く解明には程遠い事件です。
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一般傍聴人にどうなのって思われるような主張をする検察とそれを採用する裁判官ってどうなんだろう。
どのような結論を抱くかについて、その人の価値観が問われる事件であると感じた。
題材の面白さが大きいかなー
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「援交世代から思想が生まれると思っていた。それが木嶋佳恵だった」
そう上野千鶴子が著者に話したというが男で、フェミの思想に疎いわたしにはさっぱり意味がわかりません。
男が求める典型的な女性の役割に対し、一部の女性はイライラしていて、そうした男性を利用して生きていた佳恵にそうした女性らが喝采んおくったということ?
どういう男女関係が理想なのか? ただ、支配・被支配に陥らない男女関係が良きことなのか? わからないこと多数。
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北原みのりが書いているのでフェミ的な言説が垣間見られる。
それに対し、反論したり批判したりする人もいるだろう。
ただこの本に関する限り、そこに着目しすぎて木嶋本人に近づけなくなるのは勿体無い。
■なぜにあの外見で多数の男を落とせたか?金を落とせたか?
この質問自体が「外見が良くない女性は男を落とせない」ことを前提にしてますが
外見をそれほど気にしない男が世の中には結構います。
そこまで不思議だとは思えないのだがどうなのだろう。
さらに彼女はある程度年齢が上の人をターゲットにし、SEX・結婚を最初からちらつかせる発言を多くしている。
他の女性にはあまり相手にされず、お金はそこそこある、そして特に金を使う道もない、そんな男なら自分を相手にしてくれる女性にお金を出す人もいるのではないだろうか。
■なぜ殺したのか?
まだ殺したとの判決は出てないし、これといった証拠もない。がもし殺したとしたのなら、殺人の動機が僕には一番謎。面倒になったと思われるほど、揉めてる様子も伺えない。ただ金を出させるだけ出させた後、簡単に別れることはできないだろう。殺すのが手っ取り早いといえば手っ取り早い。その程度の動機しか浮かばない。
■「言葉」の人間
上野千鶴子は彼女を「言語能力の高さはハンパでない」と書いていた。また彼女自身のブログにも「特に私は、『言葉』に過敏に反応してしまうので 言葉を大切にしない人、軽率な人とは相性が悪い。」 「言葉ってコミュニケーションにおいてとても大事な要素。
身体の触れ合いと同じくらい大事だと思う。 」など言葉に関する文章がちらほら見られる。
手記やBLOGも是非読んで頂きたい。
中でも 「桜の欲求不満日記 」はかなり彼女の「地」の部分、「本音」を語っているのではと思います。ここで語られる性意識は女性の多くの人が共感するのではないかと。
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これは、面白い。女性の視点で描かれていて小説のよう(これも木嶋佳苗の描いた小説の世界に知らない間に誘われているだけ!?)。この作品を読む前にG2で佐野慎一さんの同事件の全傍聴記を読んでいたけど、それとの視点の差、描写する箇所への比重の置き方の違いに驚きを隠せない。佳苗の何が人間を惹きつけるのか、掴みかけたところで去っていく。これからも目が離せないな、いろんな視点での佳苗を見てみたい。
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佐野眞一の本よりはずっとまとも。あの事件と佳苗を女性の視点から理解しようと努めている。まぁ結局それは叶わないのだが。
彼女が書いてたというブログを読み込み,法廷に足を運び,彼女の故郷で関係者から話を聞いて,『週刊朝日』に連載した文章。あまり報道は追っかけてなかったのでいろいろと知らない事実もあった。佐野本のようにことさら佳苗を貶めるような書きぶりではなく,著者はただただ舌を巻いている。それでも大衆の平均的な感想と同じようなものを読まされているという感じはしなかった。男女の違いなのかも。