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- カテゴリ:一般
- 取扱開始日:2012/05/31
- 出版社: ハート出版
- サイズ:20cm/501p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-89295-907-3
- 国内送料無料
紙の本
ココダ 遙かなる戦いの道 ニューギニア南海支隊・世界最強の抵抗
著者 クレイグ・コリー (共著),丸谷 元人 (共著),丸谷 まゆ子 (訳)
上陸作戦を専門とする大本営直轄「南海支隊」がたどった、激戦地ニューギニアを貫く飢餓と絶望の道−。日豪両軍の元兵士に取材を敢行し、スタンレー山脈ココダ街道からブナ・ゴナの死...
ココダ 遙かなる戦いの道 ニューギニア南海支隊・世界最強の抵抗
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商品説明
上陸作戦を専門とする大本営直轄「南海支隊」がたどった、激戦地ニューギニアを貫く飢餓と絶望の道−。日豪両軍の元兵士に取材を敢行し、スタンレー山脈ココダ街道からブナ・ゴナの死闘に至る壮絶な戦いのすべてを描き尽くす。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
クレイグ・コリー
- 略歴
- 〈クレイグ・コリー〉1946年生まれ。オーストラリア国営放送の元チーフ・プロデューサー。
〈丸谷元人〉1974年生まれ。オーストラリア国立大学大学院修士課程中退。通訳翻訳業務に従事。
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名作だ
2021/01/30 14:58
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投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
縁者がニューギニアで死んでいるらしい。とうになくなっている祖母が若い頃,親戚のおじさんが「ニューギニアに行くので帰っては来れないでしょう」と言って出征していったのだそうだ。防諜もなにもあったものではない。子どもの頃,ニューギニアを舞台にした日本軍兵士と現地の少年との心の交流を描いた児童文学を読んだこともあり,どのような戦闘が行われたのか知りたかった。知ったかぶりの評論家が,そもそも道などないスタンレー山脈を越える作戦が現地を知らない馬鹿者が机上で作った愚かな作戦と偉そうに話していたが,本書を読んでココダ街道というもの(けもの道のようなものだろうが)があったことを知った。そもそも海軍との共同作戦で,珊瑚海海戦で勝てなかったので延期されていたのをあの辻参謀が勝手に急かしたとは!またあんたか?と脱力感に見舞われる。
さて,本書だが,心打たれる場面が多い,悲惨な情景描写が多いのだが,そもそもなぜ戦争になったのか?と問わなければならない。そこを問い続けてこその反戦であろう。また興味深いのは,台湾からの輸送隊は命がけで懸命に働いたのに,高給につられて朝鮮から応募してきた隊員は輸送途中の食料を食べてしまい日本兵の手には半分も渡らなかったとのこと,さもありなんと思う。「盗みばかり働く役立たず」とは!今も昔も何も変わっていないのだなと悲しくなる。
最後の生還して高齢になった元兵士がニューギニアにわたって慰霊する場面が胸を打つ。そういえば,父も戦死した同級生一人に1つずつ写経して,これをもっていくんだと言っていた。面白おかしいことしか言わなかったあの人にして,やはり心に残ることは様々あったのだろう。今年最高にノンフィクションです。原作が英語で書かれているのがすばらしい。このように日本兵を(ある意味)讃える本を出版したオーストラリアの出版社もすばらしい。多くの人々に読まれますように。