紙の本
ちょっとかわった女の子が、普通の女の子に変化していく恋愛小説の最終巻。
2015/12/06 00:41
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投稿者:AKF-ZERO - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちょっとかわった女の子が、普通の女の子に変化していく恋愛小説の最終巻。英太と侑子のいちゃつきっぷりを、楽しく読ませていただきました。エピローグの1行、とても心に響きました。いやー、恋愛小説ってイイですね!
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愛と進路
2015/09/17 15:18
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
東雲侑子と本当の恋人になり、三年生になった三並英太は進路のことで悩みを抱えていた。彼女は大学に進学することを決めており、かつ、作家の西園幽子でもあるという特別な存在。翻って自分は、兄の三並景介に劣等感を抱き、その彼女の有美に恋をしてグダグダしていただけの、何もない高校生に過ぎない。どうすればずっと彼女の側にいることが出来るのか、その問いが頭の中で燻っている。
彼女との仲は順調だ。合間合間に二人で出掛けては楽しく過ごしている。出会ったばかりの頃の東雲侑子を思えば、今の三並英太との関係は、どこにでもいる彼氏彼女と言って差し支えないだろう。そんな彼女に振り回されるひとつひとつに、幸せを感じて仕方がない。
だからこそ、ずっと一緒にいるだけでは、彼女のためにならない気がする。平凡な男では、いつ捨てられてもおかしくない。そんな悩みを抱える三並英太には、様々な恋愛相談が持ちかけられるようになった。
教育実習生の桐山に告白されたという喜多川絵夢。後輩に恋に落ちたという副島ユカ。パン屋の店主にほのかな想いを寄せる司書の椎名。有賀と上田という二人の男との関係に悩む遠藤律子。そんな他人の恋愛事情は、三並英太にも、そして東雲侑子にも、確実に影響を与えていた。
その果てに、三並英太はひとつの決断を下す。それが自分の、何より彼女のためになるという核心を持って下す決断。それは、幸せの中にある高校生二人に、どんな未来をもたらすのか。
特にライトノベルという型にこだわらなくとも、高校生の恋愛ものとして面白ければそれで良いと思う。シリーズ最終巻。ちょっと有川浩っぽい。
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シリーズ最終巻。高校3年生ということで、テーマは進路。最初の頃は別段特徴もなかった英太だったが、翻訳家を目指すべく海外へ行くという大決断をする。東雲と離ればなれになるという大きな喪失を伴う選択で、そこに至るまでの過程が「東雲のためになにかしたいって事しか思い付かなかった」って、どんだけ好きなんだ!と言いたくなるほど。
良い面悪い面あるのだろうけれど、一所懸命考え抜いた決断ってだけでもう素敵。会話の少なかった兄貴に相談に行っているあたり、意志の強さと彼自身の一年次からの変化をひしひしと感じた。東雲に関しても言うに及ばず。
結末はありきたりなものかも知れないけど、「等身大の青春恋愛小説」(引用先忘れ)だからこそ、それを選択する勇気や痛みが読者自身の経験のように伝わってくる。シリーズ全巻通してがっつり楽しめた初めてのライトノベルだった。
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相変わらずニヤニヤが止まらないw
1巻の出会い、2巻の山場を乗り越え、3巻は英太と侑子が終始いちゃいちゃし続けてますw
(余談だけどそのことに対する作者のボヤキがあとがきにあるので、
ぜひ本編読み終わった後にあとがきを読んでもらいたい)
作中で栄太が決めた決断については、個人的に思うことが無くも無い。
独善的過ぎるというか。
それを聞いた侑子の一言目も、当然の反応でしょう。
まぁでも、高校生ということを考えると、そんなもんなのかな。
コンプレックスを抱いていた兄の景介に素直に相談しているあたりは
侑子と付き合うことを通して人間的にも成長したといっていいのかもしれない。
成長したのは、もちろん侑子も一緒。
成長して、普通の女の子になった。
なにより、
「短編小説をあいしてる」→「恋愛小説をあいしはじめる」→「全ての小説をあいしつづける」
という変化が全てだね。
最後の一文に素直に感動。
3巻通して、奇を衒わない、素敵な作品でした。
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延々イチャイチャし続けてるので、
爆発すればいいのにと思いました。
男が「彼氏としての資格」というか、「正しい人生のあり方」みたいな事にウジウジ悩む一方で、
もうセックスの誘い方位しか悩んでなさそうな東雲さんというのが実に愉快だった。
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1巻や2巻は2人のギクシャクした関係の二人が少しずつ近づいていく様子が書かれていましたが、この本では主人公の英太が自分の進路ややりたいことについて悩んでいる様子がメインになっていました。また、作者もあとがきで書いていますが、二人の交際の様子(というよりもいちゃいちゃする様子)もふんだんに書かれていました。
物語中に出てくるいろいろな要素から英太が自分の行く道を決める過程がとても良かったです。
また、いつもどおり、ヒロインの東雲が書いた小説がところどころに挿入されており、物語の締めくくりにも出てきます。その小説の文で終わりにしても十分良かったと思いますが、その後に英太の言葉が入っていて、よりいい終わり方になっていたと思いました。
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三並英太と東雲侑子の物語も完結編。
構成要素としては進路に悩む英太や周辺の恋愛事情が半分、英太と東雲がイチャイチャしているのが半分。リア充爆発しろ。
1巻ではどこか世間離れしてた感じの東雲が普通の女の子になっていく姿がなんとも感慨深かった。
そして三並の決断・・・ここまで青春されるといろんな意味で泣けます。
ラストは・・・もう、ね。反則です、反則。
最後に。この物語に出会えた事にありがとう。
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【読了】森橋ビンゴ「東雲侑子は全ての小説をあいしつづける」を読了。
東雲侑子シリーズ3作目にして完結編。ラノベで3巻で終わりというと打ち切りっぽく思われがちだけれども、本作に関しては予定通り。その辺りは一読者が語るよりは「読めば分かる」
1作目の「東雲侑子は短編小説をあいしている」を読んだ時に、まるで美しい映画を見終わったかのような読後感だったのを覚えている。なにかヨーロッパの映画を見たような印象だった。
ファミ通文庫というラノベレーベルだから読まない、もしくは作品の存在に気づけない・・・・というのは、とてつもなく非常にもったいない話だし、火がつけばビブリア並みの数字を叩き出すだけのポテンシャルをもっている作品だと思う。
ただ完結する前に派手にブレイクするようなことがなかったのも、このシリーズにとって幸いだったと思うのだ。下手にビジネス的な思惑が絡み出すと創作物というのは得てして美しさが損なわれてしまうから。
描ききったのは作者の力量なんだけれども、なによりも物語自体がそこに終着することを望んでいたかのような美しい完結。満点。
(最終巻はいくぶん甘すぎるきらいがないでもありませんが、「あとがき」によって見事にそのあたりを相殺できているのではないかと考えます。
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完結巻。青くて甘くて切ない純愛ラブストーリーでした。恋愛なんてとうにしなくなって今後もするか微妙なお年頃な自分ですが、この本読むと恋したい気持ちになりますね。東雲さん可愛いすぎ。そりゃ英太クンも頭がいっぱいになりますわ。がっつりイチャラブな後日談を出してもいいんじゃよ…?どうせハッピーエンドになるのはわかってるしな!(笑)あと、エピローグのアレは反則の一言。思わずグッときました。1巻目だけでもかなり当たりだった本シリーズ。恋愛モノは苦手な自分でもそう思える、最高の恋愛青春小説でした。ありがとう!
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ついに完結の3作目。
あとがきであったり他の人が言うように決して打ち切りではないのであしからず。
本作は今までに登場してきたキャラクター全員集合といった感じ(といってもそれほど多くはない)で、主人公の周りで恋愛に発展する話しが出てきます。一方で高校3年生ということもあり将来を視野に悩み始める英太。青臭いと感じる(自身が高校生なだけに何とも言えない)行動であったり考えも点々と見えるもののそこが逆に、自分は共感といったものを感じた。そして進路を決断して、起こした行動、そしてその結果、最後のメッセージは心が暖かくなった。小説の文字を陳腐とする場合、それは何らかのアクションで解決する他ないのだろう。そして言葉の意味は広大で、どうとでも解釈できる。
そして、この作品に巡りあえたことに感謝。
機会があるなら続編も出版して欲しいけれど、無理なんだろうな……。
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自分の中では殿堂入りになりましたこのシリーズ。三巻で終わったことは寂しいけれど、丁度いいと思う。しかし、巻数こそ短かけれ、心情描写などとても丁寧に書かれていて、さらに一人称がそれを手伝って、物語に惹きこまれます。
誰だって抱いたことのあるであろう多々の感情描写には、在りし日の自分を思い出して共感することでしょう。
ニヤニヤな部分が多い今巻ですが、お気に入りは東雲が英太を上手に操る諸処のシーンと英太が自分のせいで作家としての幽子色が薄れていくことを慮る場面。しかし、何と言っても最後の恋愛学舎のラス文。あれには心が洗われました。あれは反則でしょう。あんなこと言われたら堪りません。
ラノベを読まない人にも自信を持って推せる作品。
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2012 6/14読了。WonderGooで購入。
シリーズ最終巻。2人が付き合い始めてしばらくの後、進路選択に悩んだ英太の出した応えと、2人の別離、それに周囲の人びとの恋の話。
周囲の恋愛模様をモデルにしたという西園幽子の連作短編がいい味を出している。
それにしてもラノベとは思えないくらいに真っ当な結末だ・・・。
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すっごい良かったけど、心が痛くてしょうがないので☆一個マイナスしておく。せめてもの抵抗として。
単なるラブコメじゃなかった。清々しいまでの青春小説だった。英太と侑子、二人の行く末が幸せであることを心から祈りたい。
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良い終わり方でした。
1巻時点ではただ無気力系男子だった英太が随分かっこよく成長しました。
お互いを想うからこその別れ、そしてその決断というのは余程の意志が無ければ出来ない事です。
ふわふわ浮かんでいると思っていた英太がいつの間にかしっかりと自分の足で立っている事につい感動してしまいました。
東雲との仲はと言うと。
どこか初々しさは残しつつも終始イチャついてます。
でも嫌にならない可愛らしさがたまりません。
そして1巻と比べ表情も増えて悪戯心も持ち合わせた東雲の可愛さは天下一品です。
全三巻と、ラノベでは短い部類ですが、綺麗に収まっていて全体的に見ても完成度の高い作品だったと思います。
(またいつか、森橋先生には青春モノの小説を書いていただきたいなと密かな期待を抱いていたり。)
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何となく『ライトノベルの楽しい書き方』(GA文庫)と似てるなぁと思いつつ完結。 こっちのほうがはるかにリアルで感情移入度も高し。 今まで読んだ青春小説の中ではNo.1か?
1〜3巻をまとめて読むと西園さんの作風から(東雲さんの)内面の変化がよく分かります。
欲を言えば後日談を読みたいけど、綺麗に終わった作品だけにないんだろうな。 2人の未来に幸あれ。