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タイトルが良いですね
2023/06/27 14:36
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
インタビュー集がまとめられていて、作品以外の村上春樹の生の声がわかって面白かったです。物語の力や集中力、ランニングについてのストイックさがわかりました。
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インタビューも文学だなと思う...あたりまえか?
2020/07/31 23:16
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本に描かれているのは、村上春樹さんの15年間の生の言葉。
聞き手は、日本、台湾、中国、フランス、ロシア、アメリカ、スペイン...の各文学のプロフェショナル...インタビュア-、翻訳家、編集者...そして作家などだが、どなたも、非常に忌憚無く聞き、それに対して、村上さんは真摯に応える。そこが読んでいて心地よい。
村上文学は、国境などはとっくに越えたが、作家の意識も何かを超越したところにいるような答えの数々。時々、心震えるフレーズに出会う。
そんな厚い本ではないが、途中通り過ぎた場所が気になり始め、またスタート地点に戻って読み直したりしたせいで、読了までにたっぷりした時間が流れた気がする。他のインタビュー集とずいぶん違う。
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村上春樹インタビュー集
2016/01/31 23:48
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投稿者:onew - この投稿者のレビュー一覧を見る
創作のプロセス、執筆における身体論など600頁にもわたり、非常に読み応えのあるインタビュー集。本書には村上春樹さんが尊敬する作者として、ドフトエフスキー、レイモンド・チャンドラー、スコット・フィッジェラルドなど何度も文中で登場するけど、やはりファンはどれも読了済みなのかな?私はこれから、そしてまだまだこれから楽しみがあって嬉しい。438項のモチベーションの考え方や墓碑名に刻んでもらいたい言葉「少なくとも最後まで歩かなかった」というのはすごくストイックで村上さんらしい。
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村上春樹作品の筆者自らのレビュー
2016/01/31 08:52
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は、1997年から2011年に書かれた村上作品を筆者自身がレビューし、それぞれの作品の背景やそこに込められたメッセージ、それに作者自身がどのような心境で執筆したのかということがインタビューによって明らかにされていきます。村上ファンなら、ぜひ、読んでおきたい一冊です。
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村上春樹のインタビュー集である。村上春樹をより知るための本である。こういう本まで買って読むとは、まさしく村上春樹にどっぷり浸かっていると言える。村上春樹ファンにとって、新たな本への飢餓状態である。
インタビュー集であり、繰り返し同じような質問があり、何度も読んでいると、村上春樹だったら、こう答えるだろうと予想が立つのである。
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「旅行の目的は(ほとんど)全ての場合ーパラドクシカルな言い方ではあるけれどー出発点に戻ってくることにあります」(195ページ)とのこと。
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1997~2011年のインタビュー集。文庫。
表紙を飾るのは、長谷川潔!
各国インタビュアーの違いが興味深い。
消耗品ではない小説(物語)を紡いでいる村上さんの言葉は、
読み応えがあります。
アスリートな村上さん。
本は好きなように読めばいいけど、
村上さんの小説について、もし読み方を薦めるなら、
時系列で読むと流れがわかって面白いとおもった。
(「風の歌を聴け」は10代で読んでおきたい)
村上版ドストエフスキー的超長編を読める日が待ち遠しいです。
物語性。ナラティブ。
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最近村上春樹の本を手に取る機会が多くなった。今の僕にとって、ちょうどよい重さの本なんだろう。そしてこれはエッセイ集であり、疲れた夜に読むのにとてもいい。シリアスでもあるし。
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ついこの間、楽しい仕事をご一緒した方から、この本を教えていただいて、分厚い本と聞いていたのでそのうち、と思っていたら、昨日、文庫新刊の中吊りが!その足で購入。とりあえず、いちばん最近読み直したスプートニクのところをめくってみたら、ちょうど話題にのぼった地下水脈の話だった!すごくおもしろい。そして、このタイミングとつながる感じ。私に村上春樹ブームが来そうな予感。やっと!
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2012.9.19.読み始め。
2012.9.30.読了。
素晴らしい濃密さを含んだインタビュー集だった。エッセイとは違った、春樹さんの人柄や考え方が伝わってきて、また小説を読み返そうと思った。
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村上春樹のインタビュー集。
普段、メディアに出ることがほとんどないだけに、これだけまとまった量の発言を一気に読むと、かなり濃厚。
インタビュアーとの親しさ度合いによって、インタビューの印象も少し変わる。
自分のことを、謙遜するでもなく、意識過剰になることもなく、冷静に評価する姿勢が印象的。最終的に、村上春樹の総合小説はどんな形で実を結ぶのか、今から楽しみ。
(2012,10)
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1997年~2011年までの村上春樹のインタビュー集。
「作家(私)は起きていながら夢を見る事ができる。だからフィクションとはいえ、作家にとっては目の前で起きている事。だから書きながら先の展開がどうなるかは作家自身にもわからない」といった意味の言葉が印象に残った。人は誰しも心の中に暗い部屋、というか井戸のようなもの、現実ではない精神世界のものを持っているという考えにもある程度共感できる。オウム事件や、9・11についての考察、1960年代のアメリカ文化について、自身の文壇での評価について、ジャズバーを経営していた20代についてなど、村上春樹という人間が垣間見える一冊。 カフカやドストエフスキーを読んでみようかと思わせてくれる。
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一度読んでも不可解なしこりが残り、再び読み返してしまう、そんな村上春樹の物語の根底にある大きな枠組みの一端を垣間見ることのできるインタビュー集だった。
家をメタファーとして人間の深層心理を読み解き、意識と無意識、現実と夢、正常な部分と正常でない部分というファクターで語られていくが、精神分析と関連があるような気がして、その分野の本を読みたくなったりもした。(著者はユングの本は読まないらしいが。)
村上春樹は非常に正直な人間だという印象を持った。わからないことは包み隠さずわからないと言う。自身の物語ですら、展開に関してわからないことがあると言う一方で、物語に対する姿勢は実によく鍛錬された筋肉質なもので、熟考されている。一筋縄ではいかない人物である。
著者の物語に対する熱い想いも伝わってきた。1995年の阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件がインタビューにおいて頻繁に話題になっているが、混迷する現代世界において一つの秩序を与えるものの中に、物語が挙げられるという。別冊の河合隼雄との対談でも示唆されていたかと思うが、オウムのような稚拙な物語性では混迷を深めるだけで、倫理観が付帯していなければならないという。この主張は自分にとって印象深かった。物語は単なる芸術の一分野に過ぎず、世界の混迷の解決に寄与するものにさえなりえるのかと思った。
その主張につながる部分もあるのか、終盤では、著作の登場人物の共通点として、愛を信じていることが挙げられる、という記述があって、目から鱗であった。確かに考えてみればそうかもしれない。人間心理のダークな部分を描写することが多い著者の作品であるが、そんな闇に対しても愛を信じて対抗する登場人物の主体性、ぶれない軸。そんな姿勢が読者を魅了しているのかもしれない。
分厚い本で、著者の実に多様な考え・意見が集約されている。一回では全て吸収しきれなかったので、再度読み直したい。
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前半は新鮮でしたが、後半は問いかけが同じせいか答えも同じになるんですよね。それ自体は至極当然です。同じ人間に同じ質問をすれば同じ返答になる。自然なことです。
インタビュアーの誰もが同じ箇所に着眼することと村上氏のスタンスの一貫性。それが本書全体から読み取れることだと感じました。
無論ですが、彼のインタビュー本よりも彼の小説のほうが数千倍面白いですね。そういう観点であえてこういう★の数にしておきます。
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村上春樹は物語を書くことによって、あまり好調とは言えない今の世界が、いいようになると信じている。本当に前向きな作家。健康的だし。
触れることができるリアルな「愛」を素材として価値体系を築きあげる必要があるし、本当にそうなっていくんじゃないかな。