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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.2 66件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:199803
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/580p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-10-206001-8
文庫

紙の本

アンナ・カレーニナ 改版 上 (新潮文庫)

著者 トルストイ (著),木村 浩 (訳)

モスクワ駅へ母を迎えに行った青年士官ヴロンスキーは、母と同じ車室に乗り合わせていたアンナ・カレーニナの美貌に心を奪われる。アンナも又、俗物官僚の典型である夫カレーニンとの...

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アンナ・カレーニナ 改版 上 (新潮文庫)

税込 935 8pt

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商品説明

モスクワ駅へ母を迎えに行った青年士官ヴロンスキーは、母と同じ車室に乗り合わせていたアンナ・カレーニナの美貌に心を奪われる。アンナも又、俗物官僚の典型である夫カレーニンとの愛のない日々の倦怠から、ヴロンスキーの若々しい情熱に強く惹かれ、二人は激しい恋におちてゆく。文豪トルストイが、そのモラル、宗教、哲学のすべてを注ぎ込んで完成した不朽の名作の第一部。【「BOOK」データベースの商品解説】

モスクワ駅へ母を迎えに行った青年士官ヴロンスキーは、母と同じ車室だったアンナ・カレーニナの美貌に心奪われる。夫との愛のない日々の倦怠から、アンナもまたヴロンスキーの若々しい情熱に惹かれ、激しい恋に落ちてゆき…。【「TRC MARC」の商品解説】

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みんなのレビュー66件

みんなの評価4.2

評価内訳

紙の本

この小説を愛する読者の一人として

2009/04/12 16:26

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:本を読むひと - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『アンナ・カレーニナ』の訳者の一人、北御門二郎が、夏目漱石の娘婿が聞いたこととして、漱石の《これ程偉大な小説は未だかつてよんだ事はない》という言葉を紹介している。
 以前、さまざまな人の日記をまとめて読んでいるとき、好きな小説である『アンナ・カレーニナ』への言及を抜き書きしたことがあって、漱石もその一人だった。だがそこでは、娘婿が聞いたような最高度の褒め言葉はしたためていない。有島武郎、森鴎外、永井荷風、山田風太郎、タルコフスキー、さらには死刑囚だった永山則夫などが、おのおのの日記のなかで、『アンナ・カレーニナ』にふれている。
 それより前この小説を再読したきっかけは、ナボコフの『アンナ・カレーニナ』論(『ロシア文学講義』所収)を読んだためだったような気がするが、最近、若島正は『ロリータ、ロリータ、ロリータ』で、邦訳書ではなかなか味読できないナボコフの実に細かく、繊細な指摘に解説を加え、本作の奥の深さを教えてくれた。
 私に分からないのは、有名な論争のなかで小林秀雄が発した《芸術も思想も絵空ごとだ、人は生れて苦しんで死ぬだけの事だ、という無気味な思想を、彼が「アンナ・カレニナ」で実現し、これを捨て去った事は周知のことだ》という言葉だ。トルストイは最盛期の自身の作品を後年否定したが、問題は『アンナ・カレーニナ』が「人は生れて苦しんで死ぬだけの事」を、その作品の核にした小説であるかどうかだ。
 ヒロインの最期に至る苛酷な姿をとおして作者は「人は生れて苦しんで死ぬだけの事」を描いた、と言えないことはない。けれど、愛する子供がいるとしても、さほど幸せだったとは言えないアンナの人生を燃え上がらせた不倫の恋は、ただたんに死に至る苦しみだけだったわけではないだろう。
 私は小林秀雄がアンナの夢のなかにたびたび登場する、老いた線路番の死に繋がる不気味な暗い影を指して「人は生れて苦しんで死ぬだけの事」と書いているのなら、それを否定しない。だが『アンナ・カレーニナ』はそれを(貴重な細部だが)一部とする大社会小説なのだ。
 それより何より、この小説ではアンナの恋と対比的に、もう一人の主人公リョーヴィンのキチイとのかかわりが描かれている。こちらの描写はさらに「人は生れて苦しんで死ぬだけの事」から遠い。
 訳者の一人、木村彰一は全239の章のうち、アンナの登場する章が69、リョーヴィン登場の章が102(二人が同時に登場する章は2)としているが、それほどリョーヴィンへの比重の高い。最初のほうでリョーヴィンはキチイへの恋心を拒まれる(そのときキチイはすぐ後にアンナと恋におちいるヴロンスキーに恋をしていた)。長いときを経て(というより長いページがくくられ)、再び二人は会う。そこでは読む時間の長ささえもが、物語を味わうことに加担してくれていた。
 ちょうど小説の真ん中あたりに、一度自分を拒んだ相手に受け入れられたことを知り、翌日正式に彼女の家に赴く約束をかわしたリョーヴィンの多幸症的な絶頂感が描かれる。ナボコフはこの部分をあまり評価していないようだが、私はトルストイ的なものの核が、このあたりにあるように思う。
 トルストイの人生にはまず現実の感動的な出来事があった。そして彼には誰よりもそれを感動的に、増幅してさえして、うけとめる心があった。さらに彼にはそれを最高度の言葉にあらわす表現力があったのだと思う。
 この小説が本国で刊行されてから、日本で初めてロシア語からの完全訳が出たのは40年も後のことになる。小林秀雄はその出たばかりの訳本を手にし、処女著作「蛸の自殺」のなかで『アンナ・カレーニナ』を読みふける主人公(小林本人)の姿を描いたのだろう。また漱石や有島武郎は英訳の『アンナ・カレーニナ』を読み、そのことを日記に書いたのだろう(有島の場合、船上でつけていた日記自体が英文だった)。鴎外は抄訳書の序文を書いてやったことを日記にしたためる。いわばこの小説は、その評判がずっと続いていて、多くの人が邦訳を待ちわびていた。また部分訳や抄訳や重訳で我慢したり、待ちきれずに外国語本を手にしていたりしたのだ。今そのような小説があるだろうかと思う。
 小説の世紀と言われる19世紀を象徴し、代表する『アンナ・カレーニナ』に匹敵するような現代小説は存在しないが、仮にあったとしても、現代は邦訳が何十年も待たれる時代ではないことは確かだ。私たちは前者において不幸であり、後者において幸福だと言えるだろう。

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紙の本

トルストイの大作

2019/06/11 23:50

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る

何度読み返しても面白い。場面によってアンナに感情移入したり、リョービンに感情移入したり、カレーニンに心動かされたりする。でもやっぱりリョービンが好き。

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2005/07/30 02:56

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2009/05/12 16:32

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2005/05/31 08:02

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2010/02/11 11:41

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2006/02/19 16:28

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2006/07/11 00:18

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2006/08/29 22:07

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2006/08/31 14:28

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2006/09/03 01:57

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2006/09/28 10:29

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2021/05/03 20:29

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2007/05/26 01:06

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2007/05/10 17:10

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