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紙の本
日本人の魂と新島八重 (小学館101新書)
著者 櫻井 よしこ (著)
逆境を恨まず、自らの務めを全うした新島八重と、戊辰戦争で大敗した後も国のために活躍する人材を輩出し続けた会津藩。その魂に共感する著者が、彼らの生き方や教育から、日本人のあ...
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商品説明
逆境を恨まず、自らの務めを全うした新島八重と、戊辰戦争で大敗した後も国のために活躍する人材を輩出し続けた会津藩。その魂に共感する著者が、彼らの生き方や教育から、日本人のあり方と日本再生のヒントを読み解く。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
ならぬことはならぬものです
2013/02/17 14:56
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
櫻井さんの書く伝記ものは珍しいと思い購入。一気に読みました。
内容は、大河ドラマの単純なガイド本(八重さんの単純な伝記)ではありません。八重さんの一生を縦軸に、横軸として八重さんと接点のある人たちや、接点はないが維新前後に活躍した会津の人々の人生を、男女を問わず広く取り上げています。さらに、なぜ会津の人々が、会津戦争敗北後の言語に絶する幾多の苦難を乗り越えて、物事を成し遂げることができたのか、その原動力を「会津藩の人づくり」に求めています。
明治維新を逞しく生き抜いた会津人、特に女性たちの会津魂には感動です。櫻井さんは、この方々の一生を広く紹介することで、福島県の方々の心のよりどころとしようとしたのかもしれません。
また、日本人は今後いかに生きていくべきかといったことのヒントもあります。中でも子供教育(ヒトづくり)が最重要だと理解しました。ゆとり教育やら何やらで、「甘やかし」が横行。我慢や分別もなくなった子供たちの「いじめ」もさることながら、体罰という教師の「暴力」もクローズアップされ、日本の子供教育は明らかに岐路に立たされています。「武士道」精神はとうの昔に風化し、恥を恥と認識できない世の中。「今こそ武士道を」とまでは言いませんが、「ならぬことはならぬものです」という道徳教育が、今まさに必要なのではないでしょうか。
東日本大震災という未曾有の天災と無責任な人災が続く中、なぜ福島県の方々が強固な忍耐力で持ちこたえ続けることができるのか、その解が本書にあります。