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- カテゴリ:一般
- 発売日:2013/02/28
- 出版社: 角川書店
- サイズ:20cm/317p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-04-110393-7
紙の本
ブランコ乗りのサン=テグジュペリ
著者 紅玉 いづき (著)
20世紀末に突如都市部を襲った天災から数十年後、震災復興のため首都湾岸地域に誘致された大規模なカジノ特区に、客寄せで作られたサーカス団。花形である演目を任されるのは、曲芸...
ブランコ乗りのサン=テグジュペリ
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商品説明
20世紀末に突如都市部を襲った天災から数十年後、震災復興のため首都湾岸地域に誘致された大規模なカジノ特区に、客寄せで作られたサーカス団。花形である演目を任されるのは、曲芸学校をトップで卒業したエリートのみ。あまたの少女達の憧れと挫折の果てに、選ばれた人間だけで舞台へと躍り出る、少女サーカス。天才ブランコ乗りである双子の姉・涙海の身代わりに舞台に立つ少女、愛涙。周囲からの嫉妬と羨望、そして重圧の渦に囚われる彼女を、一人の男が変える。「わたし達は、花の命。今だけを、美しくあればいい」。【「BOOK」データベースの商品解説】
カジノ特区に客寄せで作られた、選ばれた人間だけが舞台へと躍り出る少女サーカス。天才ブランコ乗りである双子の姉の身代わりに舞台に立つ少女、愛涙を一人の男が変える…。『小説屋sari−sari』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
紅玉 いづき
- 略歴
- 〈紅玉いづき〉1984年生まれ。石川県出身。金沢大学文学部卒業。作家。「ミミズクと夜の王」で電撃小説大賞・大賞を受賞。ほかの著書に「サエズリ図書館のワルツさん」「RPFレッドドラゴン」など。
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紙の本
宝塚的少女小説。宝塚を見たことはないケド。
2018/11/10 14:17
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投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
「さえずり図書館のワルツさん」でちょいと引っかかりました。
何かありそうな作家さんだなあと。
デビュー作の「ミミズクと夜の王」もしばしば書評を見かけますので
気にはしていましたが、ラノベ出身の作家さんとは知りませんでした。
普段はラノベコーナーに立ち寄らないので見つかりませんでしたが、
今度買いに行かねばと思った次第です。
文体は読みやすいのですが、内容は結構少女趣味です。
でも、いやらしい誇張はあまり感じずに最後まで楽しめました。
ビブリア古書堂シリーズのような、大人向けとラノベ向けの
中間くらいの味付けだろうと思います。
雰囲気は全然違うのですが、不思議とつながるものを感じました。
舞台は少女サーカスです。
少女たちは、サーカスを学ぶ曲芸学校に入り、
卒業して演目者になることを目指しています。
演目者には、それぞれ文学者の名前を冠した芸名があり、
代々それを引き継ぐのです。
サン=テグジュペリはブランコ乗り。
双子の妹の愛涙(える)が舞っています。
> 拍手は雨。スポットライトは雷光。
> だとすれば、私は雷雲の中へ夜間飛行を命じられた
> 飛行士なのだろう。
> 待っているのがたとえ死であったとしても、スポットライトと拍手だけが、
> 私の背中を夜へと押し出す。その行く先に星はない。
> 私はブランコ乗りのサン=テグジュペリ。
華やかに舞う少女たちの裏に潜む、ねたみ、そねみ、そして悪意。
やや暗いトーンの展開と、耐えぬく少女たちの生きざまは魅力的です。
サーカスの描写をもっと本格的に描いてもらうと、
より迫力があったのにと思う分だけ、ちょっともったいないです。
登場人物たちの押し引きは充分読ませますし、
印象的なセリフも多いです。
じっくり書くと、すごい作品が出てきそうな方なので、
期待したいと思います。
とりあえず、サン=テグジュペリの夜間飛行を続けて読むことにしました。