紙の本
漫画のような小説
2022/03/04 13:29
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投稿者:かい - この投稿者のレビュー一覧を見る
一人ひとりのキャラが立っていて漫画のようなストーリーだった。その中でも著者特有の「負の感情」をうまく放り込むのがうまかった。
電子書籍
眩しい青春
2020/01/27 19:36
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投稿者:ななな - この投稿者のレビュー一覧を見る
それぞれ心に葛藤を抱えた男子高校生たちが、チアリーディングを通して、「自分を変えたい」一心でそれぞれの壁と向き合っていく。負の感情の描写がとても丁寧で、ひたすら共感できた。メンバー間で衝突し合いながらも、助け合いたどり着いた最後の2分30秒の演技は、キャラクター1人1人のこみ上げる熱い思いに震え、圧倒された。まさに青春。
紙の本
男子大学生の微妙な心理
2016/12/20 16:12
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投稿者:まさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
元柔道部員だった幼なじみふたりが始めた男子チアリーディング部。集まった16人が、技を磨き心を合わせて全国大会を目指すうちに見えてくる姿と見えない内面。朝井リョウさんのいつもの秀逸な筆致で、大学生男子の、体育会系男子たちのナイーブな心の動きが描かれます。自分はいつも誰かを応援し、元気づけられているか? と心洗われる読後感です。
紙の本
爽快におもしろい。
2015/09/30 17:17
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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
チアというと女子を思うが、アメリカでは男女混合が普通らしい。そういうチア自体の知識も知らないことが多いのでおもしろいが、何よりいいのは登場人物の描き方。ひとりひとりの個性、それぞれの関係の描き分け方が細かくて、生き生きしていて本当におもしろい。
中核になったのはカズとハルだが、個性という意味では溝口やトンが光る。特に、名文句をしょっちゅう口にしながら、時々自分の本音を口にする溝口の、コンプレックスを乗り越えて行く様は読み応えがある。読み応えという点では、イチローと弦のやりとりも。大阪弁でもぼけつっこみって、ありがちだなあと最初は思ったけど、それが厭らしくなく物語を活気づけている感じ。
とにかくテンポがよくて、時々笑える文章もあって楽しめる、よい作品。
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投稿者:なっか。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
スポーツ小説の王道、って感じ。わかっているけど、まんまと終盤、泣けた(笑)でも、終わり方、好きです。
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今、旬の作家さんの作品。初読みです。
個性豊かなほぼ初心者たちが集まり、衝突をしながら自分を見つけ、大会に挑むようになるという、定番であり、かつある程度の感動を保証する話ではあります。しかしこの、字を追うのももどかしくなるくらい話のなかに引き込んで読ませる力はなんでしょう。矛盾した登場人物の行動やあまりに理想的すぎるチアリーディングの精神に難癖をつけたくなる気持ちもありますが、予想しやすいはずの展開が気になって気になって、気がつけば時間が過ぎてしまっていたという体験を久しぶりにさせてもらいました。勢い良く読めてしまうとせっかく著者が悩んで悩んで産み出したであろう表現を読み飛ばしてしまうこともありますが、夜の空気の迫り方とか、台詞の回想の仕方なんかもしっかり印象に残ってる。分かりやすくしようとして凝った言い回しをするのではなく、誰もが持っている感覚を使って感じてもらうという書き方は読んでいて気持ちがよいです。
言葉の引用元の選び方がツボ。そこでマイケル・ムーアかい…。
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いい!
高校時代の自分たちを思い出した。
体中の筋肉が疼きだしてきた。
動きたい。
身体をうごかしたい。
下手なダイエット本よりも
運動をしたくなる本。
大学時代にはここまで運動に入れ込むことはなかったけれど、チームで何かを達成するよろこびを知りたい人は読む価値がある。
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チア男子
著作者:朝井リョウ
発行者:集英社
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
チアリーダーに青春をかける男子たちの、笑いと汗と涙の感動ストーリー
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「一発面白いことしようぜ」
観客も参加できる、こんなスポーツ他にない。
男子だけのチアチームをつくったカズとハル。
だんだん完成されていくさまが気持ちよい。
いったんチームがばらばらになりそうになって、きちんとまとまっていくっていうこの王道感、好きです。笑。
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桐島部活やめるってよの作者の作品なので
とても期待していたのですが物凄くコテコテの
青春物で肩透かしを食らった感がありました。
しかし何故か涙なしでは読めませんでした。
ストーリーの展開とか秀逸でも何でもないですし
(最初のメンバーが集まる時の無理矢理感と追加メンバーが
あまりに多過ぎて描き切れてない所とか)
肝心のチアの演技も文章から演技の光景が全く浮かんでこない
んですがそれでも何故か涙が溢れてきました。
理由は分かりませんがチアという競技の持つ特殊性と
そこに注目して描き切った作者の思いが伝わってきたのかもしれません。
もしくは読み手(自分)の心理状態がうまくマッチしたのかもしれません。
いずれにせよ最近小説を読んでこんなにも涙したことは
無かったので自分でビックリしました。
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青春ストーリーでしたね。
多くの登場人物が居る中で、同じ章内で、個々の視点からストーリーが描かれる描写は最近あまり読んだことがなく新鮮でした。
読み終わって、清々しい気持ちになれる作品です。
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2014/5/19
びっくりした。こんなにどストレートな本だと思ってなかったから。
「桐島、部活やめるってよ」の著者の本。
「桐島~」も読んでないけどそのタイトルの印象から、ちょっと捻った、否、ヒネた本を書く人だと漠然と思っていたらしい。
もしかして「桐島~」もどストレートな青春モノ?
あらすじなんて調べずに読むときの楽しみにしておこう。
すごく大雑把に言うとウォーターボーイズのチアリーディング版。
映画にするととてもハマるだろう。演者は大変だけど。
青春。葛藤。スポ根。おもしろいに決まってる。
しかもみんなそれぞれ抱えてるものがあって、それを丁寧に描くもんだから登場人物みんなに思い入れができる。
私はイチローの悔し泣きに一番グッときたな。
その後のイチローはちょっと地味で残念だな~と思ってたけど最後に取り返したかな。
いや、単にイチローがタイプだったので活躍がもっと見たかっただけです。
最後までめちゃくちゃテンションあがって目に涙を浮かべて読んだけど、最後がそのままバッサリ終わってて、心の置きどころがわからない。
ちょっとだけでもみんなのその後が見たかった。
この不満は割と大きくて☆4にしようか迷ったし、人にお薦めしようとしていたのをためらっているところ。
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こういう小説好きだな~,と読みながらずっと楽しめた一冊。
朝井リョウさんは気になってた作家さんで,「桐島~」の横に置いてあったこちらを購入。他の作品も読んでみよう♪
チアという,あまりメジャーではないスポーツを取り上げた,いわゆる青春小説。登場する16人の葛藤とか,ひとつひとつ丁寧に触れてて,単なるスポーツネタだとか,青春小説とか一言ではくくれないくらい,彼らの人間性に打ちのめされた。
溝口のあまりにも唐突な登場と飛び出す名言がすごく好き。
最後にコーチがした儀式が,ちょっとずつ明かされていく終盤はすごく心に染みる。
そして朝井さんの表現がすてき。
いろんな人にお勧めしたい。
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まさにどストレートな現代の青春群像劇。
チアが好きだから読んでて楽しかった。
展開のある種のベタさ、キャラクターの二次元感、独特の比喩表現には、ある種の若さみたいなものを感ぜざるを得ない、というのはある。
だけど、一人一人の登場人物の個性と、生き生きとした描写はすごいなぁ。
最初に出てきた7人を軸に、その後の追加メンバーはその7人より目立つことはなくでもきちんと役割を果たしていて。全員にきちんと共感できた。
みんながうまくいってない時は自分のことみたいに胸が痛かった…
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そのままドラマかマンガにできそうな登場人物たちと、ザ青春物って感じの小説だけど、描写の瑞々しさはやっぱり図抜けていて、登場人物たちのセリフには突然素晴らしい言葉があったりして、何度も泣きそうになった。
「演技で誰かを励ます前に、練習で自分がメンバーに励まされるんだ。それが何重にも集まって、チームが誰かを励ますことができる」
ラストの、ハルの演技中の描写は映画みたいにその場面が目に浮かぶようで、映画よりもハルたちの思いが胸に迫って、私は「やっぱり朝井リョウすごい」と思うのでした。