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商品説明
人気ブックデザイナー・鈴木成一が、初期に手掛けたものから最近のものまで約150冊をランダムに振り返りながら、制作の舞台裏やデザインについて思うことなどを綴る。ウェブ・マガジン『マトグロッソ』連載をもとに書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
30年間で10,000冊。人気ブックデザイナーが明かす、本づくりの舞台裏、驚きの制作秘話。【商品解説】
目次
- ヴォイド・シェイパ
- ブラッド・スクーパ
- スカル・ブレーカ
- 歌うクジラ
- いねむり先生
- マボロシの鳥
- 遊星ハグルマ装置
- コロヨシ!!
- ひそやかな花園
- 今日もごちそうさまでした〔ほか〕
著者紹介
鈴木 成一
- 略歴
- 〈鈴木成一〉1962年北海道生まれ。筑波大学芸術専門学群卒業。グラフィック・デザイナー。大学在学中から装丁の仕事を始め、鈴木成一デザイン室を設立。講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。
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書店員レビュー
「マス・プロダクツとしての書籍」のビジュアル
ジュンク堂書店池袋本店さん
15世紀にグーテンベルクが活版印刷を生み出してから、書籍は人間社会の中で大量に流通する、最も重要なメディアの一つとして存在してきました。詩や小説、散文や論文、美術や漫画など、様々な表現がこのメディアに詰め込まれ、マス・プロダクツとして社会にばら撒かれ続けてきたのです。
鈴木成一はキャリア30年を数えるベテランのブック・デザイナーです。本書は彼が手掛けてきた数々の書籍装丁の中から約150点をピックアップし、彼自身の言葉でそれらに解説を加えた1冊となっています。
印象に残るのは、彼の言葉の端々に感じられる、「自分は作家として『作品』を生み出しているのではなく、仕事として『商品』を手掛けているのだ」という矜持のような想いです。私たちは「装丁」や「ビジュアルデザイン」というような言葉を耳にすると、つい作家主義的な自意識やアーティスティックな思想を連想してしまいがちですが、鈴木は自身の仕事を、「町工場みたいなもの」と表現するのです。
本稿の冒頭で述べたような「マス・プロダクツとしての書籍」のビジュアルを、その書籍が出来うる限り多くの人々の手に渡るような効果的な形にするために、職人のように丹精を込め、粛々と手掛けていく。社会の中で流通するメディアとしての書籍について、それに詰め込まれた中身からではなく、それを包み込んでいる外身の方から、改めて考えさせてくれる1冊です。
(評者:ジュンク堂書店池袋本店 芸術書担当 下田裕之)