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紙の本
ジーノの家 イタリア10景 (文春文庫)
著者 内田 洋子 (著)
ミラノの真ん中に存在するという知られざる暗黒街。海沿いの山の上にある小さな家の家主ジーノの人生模様。貴婦人の如き古式帆船に魅いられた男達―イタリア在住30余年の著者が、名...
ジーノの家 イタリア10景 (文春文庫)
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商品説明
ミラノの真ん中に存在するという知られざる暗黒街。海沿いの山の上にある小さな家の家主ジーノの人生模様。貴婦人の如き古式帆船に魅いられた男達―イタリア在住30余年の著者が、名もなき人々の暮しに息づく生の輝きを鮮やかに描き、日本エッセイスト・クラブ賞、講談社エッセイ賞を史上初のダブル受賞した傑作。【「BOOK」データベースの商品解説】
【日本エッセイスト・クラブ賞(第59回)】【講談社エッセイ賞(第27回)】ミラノの真ん中に存在するという暗黒街。海沿いの山の上にある小さな家の家主ジーノの人生模様。貴婦人の如き古式帆船に魅入られた男達…。イタリア在住30余年の著者が、名もなき人々の暮しに息づく生の輝きを鮮やかに描く。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
未知の面白さに満ち満ちた一冊
2016/01/05 21:59
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
エッセイでもない、紀行文でもない。地誌とでもいうべきか。イタリアに長いことくらす筆者が、イタリアの人々や生活、文化について記しているのだが、よくあるエッセイとはまるでちがう。ある意味、小説のようにさえ感じる人間ドラマが描かれていることもある。事実は小説よりも奇なりというべきか、本当にこんなことを筆者は体験したのだろうかと驚きでいっぱいになる。
タンゴの決めポーズで女性にアピールしようとするあまり足の腱が切れ、仕事でけがをしたことにしておいたら障害保険が降りて村で生活することになった悠々自適の男性。その女性と踊れる人生に大満足。読んでいて胸を打たれた。
犬の誘拐事件もインパクトが大きい。犬の散歩仲間五人が集まってコーヒーを飲む様子からだけでもそれぞれの人生が透けて見えておもしろいが、ある時女性の犬が誘拐されてさあ、どう対応する…ということになる。そこからの展開がまた、興味深い。
ラストに収録されている船の話は悲しさで胸を打つ話。海とは離れたミラノ人が退職後に買った名船、ぼろぼろだったのを船大工が直し、そろそろ…とという頃、彼は癌にかかっていることがわかる。結局間に合わず、船の名入れ式には黒い線を一本、船体に入れていく。それが、喪章なのだ。
こういった、色んな人々の人生の悲喜こもごもが、筆者の筆によって極めてクリアーに、そして生き生きと肉薄して感じられる形で描かれる。感動はそこから生まれる。イタリアの店や文化がこんなのだと書かれただけでは、楽しいかもしれないけれどそれほど心に残りはしない。でも、この本はちがう。心に焼きついて離れない情景がいくつも描かれている。すごい。
紙の本
またイタリアに行きたい
2021/03/10 03:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:TAROLEB - この投稿者のレビュー一覧を見る
エッセイの賞をダブル受賞という惹句に惹かれて購入しました。内田さんのエッセイは初めて読みましたが、文章が非常に読みやすいのと、これまで行ったことがないイタリアの街が、これ本当?と思うような意外性と、小説のような起承転結で語られています。機会があればまたイタリアに行って、このエッセイで紹介されている街を訪ねてみたいです。
紙の本
この本で描かれたイタリアは静かで切なく、しかし味わい深く
2020/07/26 14:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
1話目の「黒いミラノ」は、いきなり「ミラノの暗黒街」の話だが、以後10話全部実話なのだそうだ。しかし、一章読む終わるたび、これらは本当に実話なの?...と、今読んだ物語を、不思議な伝承のように思い返してかみしめる。
情熱的で、喜怒哀楽が豊かな...みたいなイタリアのイメージからは少し遠いこの10章からなる物語は、静かに現実を受け入れ淡々と生きるイタリア人たちの話。そして、読者としては、出会えてよかったとココロから思える話でもある。
紙の本
イタリア10景
2020/06/22 20:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
イタリアの景色を眺め、食事の香りを嗅ぎ、息遣いを聞き、自分もそこにいたかのような臨場感を味わえる不思議な感覚を味わえました。とくに船の話が印象的。
紙の本
イタリアの文化を映し出す良エッセイ
2023/03/16 15:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
イタリアに住むジャーナリストの目から見たイタリア人の生活を描いたエッセイ集。数年ぶりに読み直したんだけど、やっぱり面白かった。面白い物事と人間に出会うことを厭わない性格だからこそ、イタリア文化に馴染めてるんだろうなと思う。それにしても食べ物描写が巧い。