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紙の本
証言と遺言
著者 福島 菊次郎 (著)
国家の暴力や不正を監視、告発するのがジャーナリストの使命である−。原爆と人間の記録、ある女子挺身隊員の死、東大闘争、あさま山荘事件など、フォトジャーナリスト福島菊次郎の写...
証言と遺言
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商品説明
国家の暴力や不正を監視、告発するのがジャーナリストの使命である−。原爆と人間の記録、ある女子挺身隊員の死、東大闘争、あさま山荘事件など、フォトジャーナリスト福島菊次郎の写真をまとめた衝撃と告発の写真集。【「TRC MARC」の商品解説】
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書店員レビュー
「一番小さな声」を聞く写真集
ジュンク堂書店那覇店さん
2012年公開のドキュメンタリー映画「ニッポンの嘘」で鮮烈な印象が残るかたも多いかもしれません。福島菊次郎さんは90歳を超えてなお活躍を続ける現役フォトジャーナリストです。
表紙の写真は、広島で被爆し、原爆症に一生苦しみ続けた中村さんというひとりの男性。
こうして繰り返し襲ってくる発作に生活もままならず、悲惨な人生を強いられました。
原爆投下時に命を取り留めても、このようになってしまった犠牲者は数知れません。
菊次郎さんのようにそれを記録し、伝え続けてくれる人がいなければ、知られることすらなかったかもしれません。
常に弱いものの側に立ち、その一番小さな声を代弁しようとすること。
それがこの本にこめられた精神で、そこには「復興」とか「繁栄」といった温かく華やかなものからこぼれ落ちてしまった人たちの存在がぎっちりと、ものすごく濃密に焼き付けられています。
だからこれは犠牲と苦しみの写真集です。
その写真を通して感じる、たとえば動悸のような、あるいは震えのようなもの。これが「声なき声が伝わってくる」ということなのかもしれません。
戦争で一番に犠牲になり、最後まで救われないのは誰だろう?
それは、この写真集を手にしたときにずっしりと感じる重みが教えてくれます。
社会科学書担当 成田すず