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商品説明
裏側に張りついているヨーグルト舐めとるときはいつもひとりだ 照らされた無数のほこりしばらくは息をするのを我慢してみる 一本の道をゆくとき風は割れ僕の背中で元に戻った 今を詠う若き歌人・木下龍也の第1歌集。【「TRC MARC」の商品解説】
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書店員レビュー
盗聴の特集記事を思い出し…
honto事務局さん
盗聴の特集記事を思い出し「知っているぞ」と部屋でつぶやく
枝豆と壁の模様を見ています合コンは盛り上がっています
作者、木下龍也は1988年生まれ。
2011年より作歌を始め、2012年全国短歌大会大会賞受賞。
冒頭にあげた2編の短歌と年齢だけを見れば「今どきの1人暮らし男子あるあるでしょ」と思う人もいるかもしれない。けれど、1ページ、また1ページと読み進めていくうちにそれだけではないリアルとファンタジー、孤独とつながり、毒とイノセンスが浮かび上がってくる。
お風呂場に新聞紙敷く「お父さん、僕は補欠になるんやろうか」
プールから飛び出す癖がなおらない イルカを辞めて5年経つのに
包丁を買う若者の顔付きを ちゃんと覚えておくレジ係
1首ごとにミクロ・マクロ、向こう・こちらの視座やキャラクターが入れ替わり立ちかわり現れ、作者独特の言葉選びとキャラクター設定により、31文字のなかで情景が一瞬にして立ちあがる。
ファンタジー・ストーリーものの短歌についてはある意味定番のモチーフも、各テーマ10首20首の流れの中で読者を置いてきぼりにしないよう効果的に配置され、それぞれの1首1首がお互いに引き立て合うようなバランスになっている。
つむじ風、ここにあります 菓子パンの袋がそっと教えてくれる
「つむじ風」と「ビニール袋」とくれば映画「アメリカン・ビューティー」の風にあおられる白いビニール袋のシーンを思い出す読者もいるだろう。
作者もそれを折り込み済みで書いているのかもしれないが、逆にそのシーンを下敷きにして読むと、「ここにあります」の寄り添ってくる感じや「菓子パン」の袋に「そっと」「教えてもらった僕」の人となりが見えてくる。
頬を撫でる風は目には見えないが、菓子パンの袋、いわば日常の象徴のような存在からでも世界を新しく切り取ることができる。そんな「言葉の力」を見せつけられたような一冊だった。
(評者:ハイブリッド総合書店honto 店舗販促担当 MK)
紙の本
『あとがき』までおもしろいです
2017/09/20 21:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:み - この投稿者のレビュー一覧を見る
木下さんの2冊めの本『きみを嫌いな奴はクズだよ』を先に読んでからこちらを読みました。
ふふっと笑ってしまうもの、言われてみれば自分もそうだ…と思うもの、あぁそんな見方があるのかと気づくもの、色んな短歌が載ってます。
「こんな風に世の中を見れたら、おもしろいだろうな」と思いました。
それから、著者のあとがき…興奮します。
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