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紙の本
戦後はまだ… 刻まれた加害と被害の記憶 山本宗補写真集
著者 山本 宗補 (写真・文)
加害と被害は複雑に絡み合っている。その重層構造と苦渋に満ちた体験を、私たちは理解してきたか? 著者がこれまで聞き取り取材した70人の戦争体験者の肖像と証言を収録した写真集...
戦後はまだ… 刻まれた加害と被害の記憶 山本宗補写真集
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商品説明
加害と被害は複雑に絡み合っている。その重層構造と苦渋に満ちた体験を、私たちは理解してきたか? 著者がこれまで聞き取り取材した70人の戦争体験者の肖像と証言を収録した写真集。【「TRC MARC」の商品解説】
戦後68年、戦後生まれの世代に、
―私たちが知らないことは、まだ山のようにある
共有されていない戦争の実態。
70人の戦争体験者が語る実体験。
写真がとらえた記憶のヒダ。
●「女は男を送り出し、殺し尽くさせ、
餓死させた。国は反省しない」
戦争中、助産婦だった益永スミコさん。
戦後は贖罪意識から死刑囚を養子にした
●「1人ずつ丘の上に連れていかれ処刑された」。
長い刀で首を斬られシンガポール華僑粛清を生き残った
ユー・キャン・チェンさん
●「東条と一緒に靖国に祀られている戦友が
かわいそうだ」。ミッドウェー海戦から生還した駆逐艦「荒潮」の元機関兵・高木清さん
【商品解説】
目次
- Ⅰ:満州・中国・シベリア抑留(18人)
- Ⅱ:東南アジア(24人)
- Ⅲ:南洋・沖縄(11人)
- Ⅳ:勤労動員・軍属・本土空襲・
- 被爆者(17人)
- ( )内は証言者の数
著者紹介
山本 宗補
- 略歴
- 〈山本宗補〉1953年長野県生まれ。フォトジャーナリスト。日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)会員。著書に「世界の戦場から」「ビルマの大いなる幻影」など。
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紙の本
70人、それぞれが語り残していく体験
2019/02/23 13:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あられ - この投稿者のレビュー一覧を見る
2019年2月、著者の山本宗補さんご自身が「もうすぐ在庫が断裁される」とツイッターに投稿したことで話題になり、在庫完売のうえに増刷が決定した写真集。
第二次世界大戦(太平洋戦争)に巻き込まれ、加害者として、また被害者として、あるいはその両方として「あの戦争」の当事者となった70人に、山本さんが直接会って話を聞き、その人の精神をとらえたような写真におさめてまとめられた、重厚な1冊です。
証言は「満州・中国・シベリア」、「東南アジア」、「南洋・沖縄」、「本土・空襲・被爆者」の4つの章に分けて整理されており、巻末には林博史教授の解説と山本さんのあとがきがあります。
決して軽い気持ちでページを繰ることができる本ではありません。むしろ、ページを繰るのはつらいです。見開き2ページのスペースにまとめられたそれぞれの証言者の体験と風貌(顔)は、「このページを読んだら、ハイ、次」と見ていくことをためらわせます。そして今読んできた体験談をもう一度読み直し、最初は見落としてしまっていた点に気付いて、そして「戦争体験」が立体的に立ち現れます。
知らなかったことがたくさんあります。例えば、ブラジル移民2世(日系ブラジル人)の青年が、家族ともども日本に一時帰国中に召集され、朝鮮半島を経由して東南アジアに送られ、インパール作戦に参加して(させられて)いたことなど。
現在のリアルタイムのニュースとダブるところもあります。例えばフィリピンで性奴隷にされた女性の体験は、「イスラム国」によって性奴隷とされたヤジディの女性で、2018年のノーベル平和賞を受賞したナディア・ムラドさんたちの体験や、同賞を一緒に受賞したコンゴの医師デニ・ムクウェゲさんの証言と重なって聞こえます。
70人の方々がそれぞれ語り残していく体験――中には、この本が出たときには既に他界されていた方も少なくありません――、これを知った私たちは、これをどう受け継いでいくべきか。
日本人、タイ人、フィリピン人、中国人・華僑、当時の呼称でいう朝鮮人と、「あの戦争」へのかかわりの形もさまざまな70人。戦争が終わって何十年も経過してから、フォトジャーナリストのカメラとペンの前に立って自身の体験を語られた証言者の方々、著者や編集者の方々に心からの敬意を表します。
紙の本
写真
2019/09/22 19:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
文章などで読むよりも、写真で見たほうが、どれほど戦争というものが残酷なものなのかが、よくわかりました。